アーティスト

「この曲が、聴いてくださった方のバディのような存在になれたら」――スピラ・スピカ「ちゅーんあっぷ☆」発売記念インタビュー

2018年のメジャーデビュー以来、幹葉さんの太陽のような明るさと聴く人に寄り添う楽曲でファンを魅了しつづけるスピラ・スピカ。現在は彼女のソロプロジェクトとなったスピラ・スピカ11枚目となるシングル「ちゅーんあっぷ☆」が、2026年6月3日にリリースされました。
表題曲は、TVアニメ「黒猫と魔女の教室」のエンディングテーマ。主人公・スピカの名前に運命を感じたという思い入れの深い一曲。さらにカップリングには、wacciの橋口洋平氏からの提供楽曲「よくばり」を収録し、表現の振り幅を見せてくれています。
今回は幹葉さん本人に、楽曲制作の裏側やMV撮影の秘話、さらには「ポンコツ(?)」な素顔から意外なマイブームまで、たっぷりとお話をうかがいました。読めば元気になる、笑顔満載のロングインタビューをお届け!



「黒猫と魔女の教室」主人公の名前は「スピカ」!


ちゅーんあっぷ☆【期間生産限定盤】


――今回の新曲「ちゅーんあっぷ☆」は「ハッピーチューン」と形容されていますが、本当にそのとおり、聴いているとすごく幸せになる曲です。幹葉さんの「かわいさ」や「キュートさ」が前面に出ているのが第一印象でした。
幹葉 ありがとうございます! 今回、作曲・編曲してくださった重永亮介さんは、スピラ・スピカの曲をすでに何曲もつくっていただいていたり、ライブをサポートしてくださっている絶対的な信頼感のある方です。TVアニメ「黒猫と魔女の教室」のキャッチコピーが「とにかく楽しく、とびきりカワイイ!」だったので、もしエンディングテーマを担当させてもらえるなら、そっちに振り切った曲にしたいと重永さんにオーダーしました。聴いていて楽しく、ライブでも盛り上がるような、ちょっとふざけた要素も踏まえた上でつくっていただいた曲です。

――アニメ本編は緊張感のあるシーンで終わることも多いですが、そこであのエンディングがかかると、緊張が解けて一気に明るい気持ちになりますね。
幹葉 それは狙っていたところでもありました。あと、視聴者の皆さんからのコメントで「ちょっと平成っぽい」と言ってくださったのもすごくうれしかったです。よりアニソン感の強いものにしたいなという気持ちもありましたね。

――主人公の名前が「スピカ」というところにも運命を感じたそうですね。
幹葉 そうなんです。レーベルの方からお話をいただいて原作を全部読んだら、「これはスピラ・スピカが歌わないと!」という強い気持ちが湧き上がりました。

――原作を読まれた時の印象はいかがでしたか?
幹葉 大好きです! まずスピカちゃんという主人公の女の子が「ポンコツ魔法使い」というところに惹かれちゃいました。完璧じゃない未完成な女の子が、夢に向かってガムシャラに頑張るという成長物語が好きなんです。登場人物たちが全員12星座をモチーフにしているところも好きですし、私の「大好き」がギュギュッと集まった作品だなという印象でした。

――歌唱についても、サビの「ちゅーにゅー(注入)」のニュアンスなど、歌とセリフのバランス感が絶妙ですね。
幹葉 ありがとうございます。レコーディングには重永さんも来てくださって、細かくディレクションしていただきました。「ちゅーにゅー」のところも、メロディにそのまま沿って歌うのか、ちょっとセリフっぽく投げて歌うのか、その塩梅が難しかったですけど、いいバランスで歌えたかなと思います。



「ちゅるちゅる」に込めた深い意味? 幹葉の“ポンコツ”エピソードも

――この楽曲は幹葉さんご自身で作詞されていますが、言葉選びでこだわった部分はありますか? 特に、サビの「ちゅちゅちゅる」はとてもキャッチーで印象的です。
幹葉 「おふざけ曲」っぽくも聞こえるワードですけど、決してふざけてなどいません(笑)。「チューンアップ」という言葉には「よりよい方向に調整していく」という意味があるので、ワードを大切にしつつ、かわいさも表現できるように意識しました。あとアニメ本編では、誰かと力を合わせることで力を発揮するシーンが増えていくので、歌詞にも「バディ」という表現を使っています。この曲が、聴いてくださった方のバディのような存在になれたらいいなという思いもあるんです。

――主人公のスピカはポンコツだけど一生懸命な頑張り屋さんです。幹葉さんご自身と似ていると感じる部分はありますか?
幹葉 「部分」と言うより、全体的に私のほうがポンコツです(笑)。「もう出発するよ」って言われている時に、カバンの荷物を全部出しはじめたりしちゃって。忘れ物がないようにチェックしているつもりなんですけど、どうにも要領が悪いんですよね。「5分前です」って言われた時には思いつかないのに、「じゃあ行きます」ってなると途端に「あ、ちょっと待ってください!」ってなっちゃう(笑)。

――それは大変ですね(笑)。でも、周りのスタッフの方々がバディとしてしっかり支えてくれているわけですね。
幹葉 マネージャーさんが時間をサバ読んで伝えてくださるおかげでどうにかなっています(笑)。そういう意味では、スピカちゃんの熱量に押されてクラスメイトが力を貸してくれるような姿は、私にとってもすごくあこがれますね。

REAL AKIBA BOYZとのマジカルなMV撮影&アニメEDとの“解釈一致”



――MVはESPICE/REAL AKIBA BOYZのメンバーとも共演されていて、楽しい映像に仕上がっていますね。
幹葉 そうなんですよ! 撮影もすごく楽しかったです。

――体の上下が半分に分かれるなど、細かいギミックも散りばめられていますよね。
幹葉 MVの監督さんがこの作品や曲のことをすごく理解してくださっていて、「見ていてワクワクするようなマジックを仕掛けたい」と提案してくださいました。他にも、私が巨大化してESPICE/REAL AKIBA BOYZの皆さんが小さく見えたりとか、いろいろと不思議な仕掛けが入っているんです。ぜひ何度も見て、隅々まで楽しんでいただけたらと思います。

――一方で、アニメのエンディング映像でもスピカが踊っています。
幹葉 めっちゃかわいかったです! アニメはMV制作よりも前に進んでいたはずなんですけど、ふたを開けたらスピカちゃんも跳ねたり踊ったりしていて。内容をお伝えしていたわけではないので、アニメの制作陣の皆さんと私たちの「解釈一致」みたいな感じで、すごくうれしかったです。

京王線ユーザーに響く!?  wacci橋口洋平による珠玉のバラード「よくばり」


ちゅーんあっぷ☆


――カップリング曲の「よくばり」は、wacciの橋口洋平さんからの提供楽曲です。
幹葉橋口さんがFm yokohamaでやられているラジオ番組の横並びで私がおしゃべりしていた時期があって。ラジオのイベントでご一緒したり、ゲストでお呼びしたりというご縁があったんです。なので、いつか曲をつくっていただきたいなと思っていて、今回のカップリング曲が七夕をテーマにした恋愛ソングにしようと決まったので、「恋愛ソングと言えば橋口さんじゃない?」という流れでオファーさせていただきました。

――「ちゅーんあっぷ☆」とは打って変わって、温かいバラード曲です。ポジティブな歌詞と切ないメロディのギャップが魅力的ですが、歌い方で意識したことはありますか?
幹葉 最初はメロディに引っ張られて切ない感じで歌ってしまっていたんです。でも、橋口さんと話して、「この曲の主人公は幸せなんだ」ということを改めて自分の中に落とし込んで。バラードで一見切なく聴こえるけど、できるだけ声色は明るく、というのを意識してレコーディングに挑みました。

――歌詞に「京王線」という、かなりリアルなワードが出てくるのも印象的でした。
幹葉 あはは。じつはレコーディングの際、橋口さんと「どこの路線にしようか?」って話し合ったんですよ(笑)。「東横線」とか「中央線」とかいろいろ歌ってみた上で、「京王線」に落ち着きました。明確な理由はないんですけど、何だか落ち着くっていうか(笑)。

――ちょっと哀愁が漂いますよね。
幹葉 そうなんですよ! それでいてエモさもあって。「京王線」、いいですよね(笑)。

落語でトークスキルを磨く!? めざすはライブでの特大スマイル旋風!

――最近はNHK Eテレの「The Wakey Show ~ザ・ウェイキー・ショウ」でDJ・ウェイキーのスーツアクターとしても活躍されていますが、子どもたちの反響はいかがですか?
幹葉 何スーツアクターで顔は出していないので、子どもたちに認知してもらうにはまだまだ時間がかかりそうです(笑)。でもTikTokに「歌ってみた」を上げると、「歌のお姉さんっぽい」というコメントをいただくことが多いんですよ。いつか、今の子どもたちが大きくなってアニメを見たときに、「あ、あのウェイキーのDJの声だ!」って思ってもらえる未来がきたらいいなと思っています。

――最後に少しプライベートな近況もお聞きしたいのですが、最近ハマっていることはありますか?
幹葉 最近は漫画の「あかね噺」が好きで読んでいますね。実は以前、スピラ・スピカのツアーで「落語」に挑戦したことがあって、ライブハウスに高い台を作ってもらって座布団を敷いて「寿限無」を披露したんです(笑)。

――それはすごいです! しゃべることが好きなんですね。
幹葉 好きですね。そのためにも、人を惹きつけるしゃべり方や言葉選び、テンポ感が学べたらいいなと思って、それで落語に挑戦してみたんです。ラジオもすごく大好きなので、いつかまた生放送のレギュラー番組をもって、そこで自分の曲をバンバン流せたら最高だなって思っています。

――最後に、8月に控えているワンマンライブに向けた意気込みをお願いします!
幹葉 8月8日にデビュー8周年を迎え、ライブタイトルも「『ちゅーんあっぷ☆』リリースワンマンライブ」です。皆さんは本当にただ楽しむ気持ちで来ていただければ、次の日からの毎日がよりよい方向になるような、ベストな状態のライブをお届けします! お久しぶりの皆さんにも、ぜひ足を運んでもらえたらうれしいです!

幹葉

●みきは/徳島県出身。ピュアポップ・ロックを掲げ、2018年にスピラ・スピカのボーカルとしてデビュー。TVアニメ「その着せ替え人形は恋をする」OPテーマ「燦々デイズ」は全世界3000万ストリーミングを突破。持ち前の太陽のような明るさで、聴く人の心に寄り添い勇気づける楽曲が魅力。現在はNHK Eテレ「The Wakey Show~ザ・ウェイキー・ショウ」にDJ・ウェイキー役として出演するなど、幅広く活躍中。

【取材・文:岡本大介】

■スピラ・スピカ「ちゅーんあっぷ☆」
発売元:SACRA MUSIC
発売中
価格:期間生産限定盤[CD+BD]2420円(税込)/通常盤[CD]1320円(税込)
Download&Streaming https://spiraspica.lnk.to/TuneUp

リンク:スピラ・スピカ公式サイト
    スピラ・スピカ公式X・@spiraspica
    スピラ・スピカ Official YouTube Channel

この記事をシェアする!

MAGAZINES

雑誌
月刊ニュータイプ2026年7月号
月刊ニュータイプ
2026年7月号
2026年06月10日 発売
詳細はこちら

TWITTER

ニュータイプ編集部/WebNewtype
  • HOME /
  • レポート /
  • アーティスト /
  • 「この曲が、聴いてくださった方のバディのような存在になれたら」――スピラ・スピカ「ちゅーんあっぷ☆」発売記念インタビュー /