みんなで作り上げた「ぶどーかん」は劇場の新たな幕開け！「ミリオンライブ！」4thライブレポート

「アイドルマスター ミリオンライブ！」(以下、「ミリオンライブ！」)の4thライブ「THE IDOLM@STER MILLION LIVE! 4thLIVE TH@NK YOU for SMILE!!」が、3月10日(金)から12日(日)の3日間に渡り開催されました。

「アイドルマスター」史上初となる3days公演の舞台は日本武道館。そして、「ミリオンライブ！」にとって武道館は特別な場所です。というのも、最初のテーマソング「Thank You!」には「手作りの『ぶどーかん』」というフレーズがあり、武道館に立つのはいつか叶えたいみんなの夢でもありました。

ちなみに、続くフレーズは「看板は虹色」。今回、武道館の入口は、ミリオンスターズ37人のテーマカラーによる花型の飾りが付けられた看板が設けられ、それはまさに虹色の看板でした。しかも、その飾りには手書きのメッセージが書かれており、手作り感満載です。

　

そんな武道館公演には、ミリオンスターズ37人によるステージが実現したこと、今回の初披露曲によって4年間で登場したすべての曲がステージで披露されたこと、そのような集大成的な意味合いがありました。

同時に、新曲「Brand New Theater!」の初披露、新たなアプリゲーム「アイドルマスター ミリオンライブ！ シアターデイズ」やCD新シリーズ「THE IDOLM@STER MILLION THE@TER GENERATION」の発表、4周年記念PVの公開など、これからに関する発表も多数。そういう意味でも、次のステージへ向けた大きなポイントになったことは間違いありません。

また、3日間はそれぞれ「Sunshine Theater」「BlueMoon Theater」「Starlight Theater」と名付けられ、日ごとのテーマがありました。これまでもライブ全体のテーマや3rdライブツアーでの会場ごとのリーダー制による特色付けはありましたが、ここまで各日のコンセプトを明確にして、それに基づいたCDシリーズ「THE IDOLM@STER LIVE THE@TER FORWARD」(以下、LTF)も発売したのは今回の大きな特徴であり、テーマに合った元気な曲、聴かせる曲、個性豊かな曲を中心としつつ、それぞれのアイドルやキャストの成長を存分に感じさせてくれた3日間となりました。

　

ライブ本編に話を進めると、3日間とも最初と最後の曲は「Thank You!」。特に最後はスクリーンに歌詞が映し出され、みんなで合唱していたのが印象的です。歌詞に「Let's sing together」とあるように、みんなが一緒になって作り上げた「ぶどーかん」がそこにありました。

2曲目に各日のテーマソングを披露して“色”をはっきりと印象づけると、ライブ前半は「ソロ3曲＋LTF収録のユニット曲＋MC」がワンセットの構成で、さまざまな魅力を見せていきます。曲のラストには次の人がステージに登場し、短時間ではありますが新鮮なコラボを見ることもできました。

ソロ曲は前述したようにライブ初披露だった曲も多数で、想いの詰まった表情や歌声が印象的。それだけでなく、過去に上手く歌えずに悔しい思いをしたと本人が語った曲もあり、そういう想いもすべて武道館に集約した形になりました。何度も歌われてきた曲も、この舞台でアイドルと一緒に立てる喜びが溢れていて、また違った雰囲気でした。

LTFシリーズのユニット曲はジャンルも雰囲気もさまざま。「待ちぼうけのLacrima」や「永遠の花」といった圧倒的な歌唱力で聴かせるナンバーがある一方で、「NO CURRY NO LIFE」での異国情緒ただようセクシーさ、ジャジーでオシャレな「P.S I Love You」、本格的なラップ曲でありながら環・茜・星梨花の楽しそうな姿が浮かぶ「Sweet Sweet Soul」など、アイドルたちの新たな一面を見ることができました。

　

対して、シークレットゲストも登場して、さらにライブを盛り上げたライブ後半では、“オリジナルメンバー”がキーワードのひとつと言えるでしょう。「THE IDOLM@STER THE@TER ACTIVITIES」シリーズの「創造は始まりの風を連れて」「赤い世界が消える頃」「?気乱舞」はすべてオリジナルメンバー5人で披露。「侠気乱舞」での魅梨音組と木下組に分かれて指を突き合わせるポーズなど、ダンスやしぐさでもドラマの雰囲気満点でした。

「THE IDOLM@STER LIVE THE@TER HARMONY」シリーズのユニット曲も印象的で、オリジナルメンバーという視点で見れば、クレシェンドブルーが待望の勢揃い。「星屑のシンフォニア」はミルキーウェイの5人のうち4人が初めて揃い、その場にはいない星井美希も一緒であると想いが間奏で披露した以下の台詞に込められていました。

星みたいな輝きが

いつも私たちを照らしてくれる

美しい夜空を彩って

希望を明日へ届けるために

繋げよう！ミルキーウェイ

さらに、不在メンバーのキャラカラーを身につけて披露された3日目の「ジレるハートに火をつけて」では、気合い溢れるステージで心がひとつになっていました。

その他のシリーズやコミックの楽曲では、「君との明日を願うから」はゲッサンで連載されていたコミックの台詞から始まり、劇中のシーンが目に浮かぶ感動的なステージに。「Emergence Vibe」「Beat the World!!!」「ジャングル☆パーティー」などでは、先輩のパートを別のメンバーが担当して新たな響きを見せていたのも見逃せません。

　

3日目の最後には、最大のサプライズとして3日間に登場した36人がステージに登場。スクリーンには田中琴葉が映し出されて37人全員で「Thank You!」を披露した光景は、みんなが夢見たもの。そして、新曲「Brand New Theater!」のタイトルや歌詞が物語っているように、新たな舞台へのスタートとなりました。【取材・文＝千葉研一】