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『異世界魔王と召喚少女の奴隷魔術』で主人公を演じる若手声優・水中雅章さんの連載「俺より強い奴に会ってみる」。毎回水中さんが尊敬する先輩方をゲストに迎え、アニメの魅力についてトークしながら、仕事の極意などを教わります。作中ではネトゲ界の最強プレイヤー・ディアヴロを演じる水中さん。この連載を通し、声優としてのレベルを上げることができるのか!? 第三回のゲストは、前回に続き、7月13日(金)放送開始のアニメ「ぐらんぶる」に出演する安元洋貴さんです!
水中:『ぐらんぶる』のアフレコはどんな感じですか?
安元:どちゃくそのギャグアニメだから、みんなすぐ笑うし、うるさいよ(笑)。アフレコが終わった後はみんなボロボロ(笑)。
水中:(笑)。女性キャラクターもいますけど、コンパとか、男同士の野球拳とか、男子校のようなノリですよね。
安元:女の子たちは置いてきぼり(笑)。男ってバカだから、ああいうのが楽しい瞬間ってあるんですよ。僕は中高6年間、男子校という名の牢獄にいたから、この童貞感が懐かしいな〜と。現場のテンションもヘンに高いんだよね。あの頃のテンションに戻ろうとするから。俺なんか、「若い役だぞー」って、一生懸命自分を鼓舞してるもん(笑)。アフレコでは、そんな中で生まれた独特なグルーヴ感があると思う。
水中:このキャストのみなさんならではのグルーヴ感ですか。
安元:そう。ギャグものって実はとっても難しいんだけど、(内田)雄馬が座長としてとてもうまく回してくれてる。雄馬が演じる伊織と、(木村)良平が演じる耕平が真ん中に立ってるんだけど、良平が雄馬の球をうまく受け止めることで、雄馬がやりたいようにできている感じもあって。良平は“耳”がいいんだと思う。で、その2人を軸にしてアクセントをつけていくのが俺と小西(克幸)さん。向こうより火力を出さないといけない時はドカンとやるし、思いっきり突き抜けたギャグをやってる時はこちらが引くし。何度もやると鮮度も落ちるから基本的には一撃必殺(笑)。
水中:いえ、すごく楽しそうです(笑)!
安元:原作を読んだ時から、これは大変な収録になるぞと思ってはいたんだけどね。ずっと叫んでるような役だってわかってたから。でも実際にやってみたら非常に面白い。
水中:その勢いで、アフレコ後にみなさんで出かけるようなことも?
安元:ありますよ。男子校のノリのまま。女性陣がいても気にしない。ここで言えないことばっかりしゃべってます(笑)。
水中:今ちょっと忘れそうになっていましたが(笑)、ダイビングがコンセプトのアニメですよね。安元さんも、他のみなさんとダイビング体験をされたとか。
安元:とっても楽しかったですよ。鯛もいたし、アジみたいなのもいたし、ウミウシもいたし。なんで今までやらなかったんだろう、って思うくらい。今からライセンス取ろうって本気で思っています。アニメにも、ダイビングしてるいい感じのシーンがちゃんと出てくるから。といっても、8割は筋肉質の男の裸だけど。残りの2割が海(笑)。
水中:割合がちょっとおかしいです(笑)。でもやっぱり青春な感じがあっていいですよね。気になるキャラクターはいますか?
安元:う〜ん、誰かなぁ。女の子はみんな可愛いですよ。男のキャラだと耕平が好きですね。かっこいいのに、ちょっとずれてるから。そのズレに気づいてなくて、一生懸命に生きてる感じがいいなと思う。このアニメって、とことん振り切ったギャグもあるけど、実は人物描写が丁寧で。メリハリがあるから、見ていて爽快感があると思いますよ。
水中:エンディングテーマを歌う謎のユニット、伊豆乃風も気になります。キャスト4人で歌われたんですよね。
安元:とにかくぶっ壊してくれっていうオーダーを受けたので、じゃあやるしかないなと。「こういう合いの手を入れませんか」ってどんどんアイデアを出して、すっごく頑張りました。別途料金振り込んで欲しいくらい(笑)。
水中:ぶっ壊し料金を(笑)。
安元:最初に言われたことの倍くらいはやったかな。そのほうが面白くなりそうだったから。それはそれで楽しかったよ。でも、仕上がりを聴いたら、聴かなきゃよかったって思った(笑)。あれがテレビで流れると思うと…相当いかれてるな〜。
水中:よっぽど突き抜けた曲なんですね(笑)。僕はまだキャラソンの経験がないんです。
安元:きっと近いうちにやるよ。でもまた、めっちゃ練習するんだろうなぁ(笑)。キャラソンを歌うときは、そのキャラクターで歌う事を大事にしてますね。アーティストの方々が出す作品とは少し違う所にあると思ってます。
水中:最後になりますが、『ぐらんぶる』ファンにメッセージをお願いします!
安元:とにかく思った通りのめちゃくちゃな作品ですので、頭を空っぽにしてみてください。じゃないと、SAN値が奪われます。
水中:安元さん、ありがとうございました(笑)。新アニメ『ぐらんぶる』と『異世界魔王と召喚少女の奴隷魔術』をよろしくお願いします!
――いよいよ「異世界」が放送されましが、ディアヴロという役を演じてみての感想をお聞かせ下さい。
水中:いわゆる異世界モノで、本当の自分とゲームの中の魔王の切り替えが面白い役です。見てくださる方が親近感を持ってくれることが1つの課題でして。でも、やっぱりギャグは難しいですね。面白くしようとしたらギャグじゃなくなりますし。女性キャラに接するときの照れみたいなところもギャグとして見てもらえるように、自然体で演じるようにしてます。
――異世界に行ってみたいですか?
水中:行けるものなら、自分も行ってみたいですね(笑)。ディアヴロくらい強い状態で行って、威張ってみたいです(笑)。やっぱり男としては一度強くなってみたいっていう憧れはあると思います。そこに美女がいてくれたら…それを嫌がる男子はいないんじゃないでしょうか(笑)。
――「ぐらぶる」のアフレコ現場は賑やかそうですが、「異世界」はいかがですか?
水中:周りの女性陣とちゃんと話せているつもりでいたら、そうでもないことがこの前わかりまして…(笑)。全然気づいてなかったのですが、僕は現場に入ってからも台本を読んでいる時間が長いみたいで(笑)。でも仲はいいと思います。
――水中さん的な「異世界」の見どころを教えてください。
水中:とにかく可愛いキャラクターが次々と登場する作品ですので、そこに注目してほしいです。サービスシーンも…楽しいです(笑)。アニメーションで女性キャラにああいうことをするのは初めてで。どうしよっかなー、どこまでやっていいのかなーと思いながら…(笑)。
【取材・文:吉田有希】