2月3日(金)から絶賛上映中の「虐殺器官」。2月4日(土)には、クラヴィス・シェパード役の中村悠一さんと、ジョン・ポール役の櫻井孝宏さんが登壇する舞台挨拶がTOHOシネマズ日本橋で開催され、本作の見どころなどを語りました。
■中村悠一さん(クラヴィス・シェパード役)
――ついに公開を迎えて、いかがですか
楽しみにしていた皆さんを長くお待たせしてしまいましたが、僕自身、早く見たかったし、劇場で見られるのが楽しみでした。昨日の初日に劇場に行こうかと思ったのですが、さすがに、初日に出ているヤツが劇場にいるのはどうだろうと思いまして、止めました(笑)。
――自身が演じたクラヴィスについて
職業は軍人ですが、彼も親友も舞台のメンバーも、一般的で現実的、ニュートラルな人たちです。映画を見ている人たちと同じ感覚を持つ人物だと思います。(櫻井さんが演じる)ジョン・ポールという人物に対し、単に任務として捕える対象としてだけでなく、(それがいいか悪いかはともかく)彼に惹かれていくところが、クラヴィスにはあると思います。彼にどう影響を受けていくのかが、「虐殺器官」というストーリーの“肝”になっています。
――この作品をひと言で表現するとしたら?
最初に原作を読んで思ったのは「死」でした。死ぬことに対する思い、死生観…映画の中でもいろんな人が死に、それぞれに死に方があります。これはマイナスなことばかりじゃなく“死に対する考え方”が描かれてるんじゃないかと思うんです。僕自身、両親や友人など、近しい人を失ったことがなく、まだ死に対してボンヤリしている所もあるのですが、僕が演じたクラヴィスは、任務にあって「死」に、まさに向き合っているんです。
■櫻井孝宏さん(ジョン・ポール役)
――ついに公開を迎えて、いかがですか
いろんなことがあったので、無事に公開し、ここに立てて、僕たち以上にホッとしている人もいると思いますが(笑)。アフレコは一昨年でしたので、感慨深いですね。大勢で見るのが映画館の醍醐味なので、ぜひ楽しんで見ていただきたいです。
――自身が演じたジョン・ポールについて
見終わった皆さんの感想や印象が、このキャラクターについてそれぞれバラバラになるんじゃないかと思います。劇中で“虐殺の王”と言われる謎の男で、その肩書から危険人物のように感じられるかもしれませんが、本質的に訴える、考えさせられる部分を担っています。僕も未だに「こういう人です」と端的に言えない多面性を持っている人物です。深読みすることもできるし、その言葉通りに受け取ることもできるキャラクターですね。
――この作品をひと言で表現するとしたら?
シリアスな言葉で表現しようと思っちゃうかもしれないけど、「本音」とかだったりするのでしょうか。頭の中で思っても、言わない言葉ってありますよね。そういう「本音」が見え隠れしている。それは、もしかしたら伊藤計劃先生の「本音」もあるのかもしれませんね。
■劇場アニメ「虐殺器官」
2月3日(金)より公開中
スタッフ:原作…「虐殺器官」伊藤計劃(ハヤカワ文庫JA)/監督…村瀬修功/キャラクター原案…redjuice/アニメーション制作…ジェノスタジオ
キャスト:クラヴィス・シェパード…中村悠一/ウィリアムズ…三上哲/アレックス…梶裕貴/リーランド…石川界人/ロックウェル…大塚明夫/ルツィア…小林沙苗/ジョン・ポール…櫻井孝宏
リンク:
「虐殺器官」公式サイト
公式サイトTwitter・@PJ_Itoh