キャスト

シリーズの最後は、ひとつになって「仰げば尊し」を——「モブサイコ100 Ⅲ」卒業イベント ~ありがとうモブサイコ~ レポート

2016年7月に第1期の放送が開始し、2022年12月に第3期を以て完結したTVアニメ「モブサイコ100」シリーズ。その完結を記念して、4月9日に「「モブサイコ100 Ⅲ」卒業イベント ~ありがとうモブサイコ~」と題したイベントがTOKYO GARDEN THEATERにて開催されました。今回はそのイベントの模様をレポートします。

入場者にはエクボを模した「エクボを鳴らして応援!エクボ型ボール」が渡され、ゴムボール特有のきゅいきゅいとした音が鳴り響く中、イベントがスタート。松澤千晶さんが司会としてステージに現れると、モブ役・伊藤節生さんがスクリーンに登場しました。エクボ型ボールを出演陣に渡していくという一幕で、芹沢役・星野貴紀さん、霊幻新隆役・櫻井孝宏さん、ツボミ役・佐武宇綺さん、花沢輝気役・松岡禎丞さん、影山律役・入野自由さん、エクボ役・大塚明夫さん、郷田武蔵役・関俊彦さんをお迎えに(登場順)。マグカップの持ち手が取れてしまった(星野さん)や、バリカンで落ち武者ヘアーにしようとする(松岡さん)、など作品の内容にちなんだボケを挟みつつ、キャストが勢揃いしました。
キャスト一同はその後ステージに「卒業生入場」という形で登場し、「モブサイコ100」の卒業式が進行していくこととなりました。


「モブサイコ100 Ⅲ」卒業イベント ~ありがとうモブサイコ~よりモブ役・伊藤節生さん


「モブサイコ100 Ⅲ」卒業イベント ~ありがとうモブサイコ~より霊幻新隆役・櫻井孝宏さん


「モブサイコ100 Ⅲ」卒業イベント ~ありがとうモブサイコ~より影山律役・入野自由さん


「モブサイコ100 Ⅲ」卒業イベント ~ありがとうモブサイコ~より花沢輝気役・松岡禎丞さん


最初のコーナーは、「モブサイコヒストリー 振り返りトーク」。立川譲さん(第1・2期監督、第3期総監督)と蓮井隆弘さん(第3期監督)も交え、キャスト陣に事前に行ったアンケートをもとに第1期から第3期までの名場面を振り返ることに。

第1期で話題となったのは、何といってもテルの落武者ヘアー。大塚さんが「演出のセンスが光る」とコメントすると、立川監督が「第1期では見たことのないカットを入れたかったので、毛根に寄ったんです」と演出意図をコメント。モブとテルのバトルシーンでは、テルの内股に突っ込みを入れるシーンが好きと佐竹さんが語り、会場が笑いに包まれました。
また、第1期で伊藤さんが注目したのは律との戦闘後のシーン。「律の気持ちを汲み取ろうとして謝ることがモブらしいですよね。第1期は特にモブのキャラクター像を手探りしながら演じていたので記憶に残っています」とのコメントに、立川監督は思わず「伊藤くんが立派なコメントを言っていて成長を感じた」と呟きました。


「モブサイコ100 Ⅲ」卒業イベント ~ありがとうモブサイコ~よりエクボ役・大塚明夫さん


「モブサイコ100 Ⅲ」卒業イベント ~ありがとうモブサイコ~よりツボミ役・佐武宇綺さん


「モブサイコ100 Ⅲ」卒業イベント ~ありがとうモブサイコ~より芹沢役・星野貴紀さん


「モブサイコ100 Ⅲ」卒業イベント ~ありがとうモブサイコ~より郷田武蔵役・関俊彦さん


第2期では、肉体改造部と脳感電波部によるファミレスでの誕生日会を関さんがセレクト。「音程を外した微妙なバースデーソングが大好きなんです」と語りました。
また、第2期終盤の爪との戦いでは、入野さんが律の「楽しく生きたい!」、松岡さんがテルの「ナイスだ!弟くん!」と叫ぶシーンを印象に残っているとセレクト。星野さんは「恐らく芹沢が初めて外食をしているシーンなんですよね。それだけにこのオムライスを食べて「美味い!」と声を挙げるシーンには感動しました」と爪との最終決戦で登場した芹沢について、振り返りました。


「モブサイコ100 Ⅲ」卒業イベント ~ありがとうモブサイコ~より立川譲さん(第1・2期監督、第3期総監督)


「モブサイコ100 Ⅲ」卒業イベント ~ありがとうモブサイコ~より蓮井隆弘さん(第3期監督)


第3期の振り返りに入ると、話題は第6話——モブとエクボの別れのシーンに。櫻井さんは「モブとエクボの和解と別れに痺れました。繰り返し観ましたね」と告白。このシーンを演じた大塚さんは「絵コンテ状態でのアフレコでしたが、画が見えるような気がしてとても自然に演じることができました」、伊藤さんは「明夫さんと演じたんですが、生のお芝居の迫力が凄まじかったです」とアフレコを回顧。蓮井監督も「モブくんと同じで、スタッフのみんなに助けられたことであのシーンを作り上げることができました」と振り返りました。
また、終盤は一人ずつ力を託されていく展開だったために、伊藤さんは「みんなからバトンを渡された気分だったので、とても緊張していました」とコメントしました。
そしてこのコーナーが終わると、卒業まで「23%」とスクリーンに表示。徐々に進むカウントに会場からはエクボボールの鳴き声が響きます。


「モブサイコ100 Ⅲ」卒業イベント ~ありがとうモブサイコ~より


「モブサイコ100 Ⅲ」卒業イベント ~ありがとうモブサイコ~より


次のコーナーは「モブサイコの思い出で満たそう 卒業記念ボード」! ファンの皆さんから送られたイラストのほか、キャラクターデザインを務めた亀田祥倫さんやアイキャッチを担当した賢者さんのイラスト、立川監督、蓮井監督のサインなどが描かれたボードがステージ上に登場。場面カットやキャラクターのシールが用意され、キャスト陣が思い思いに装飾をしていくコーナーです。

黙々と作業をしていく一同に、松澤さんがカメラを回しながらコーナーが進行。天草晴朗が好きという星野さんは、天草のシールを探してボードを装飾し始めました。また、松澤さんからカメラを渡された佐竹さんは、キャストの作業を接写。入野さんがカメラを引き取ると、キャストの皆さんにキャラクターを描くようお願いしていました。
その結果、伊藤さんによるメイド服姿の律と、星野さんによる天草の絵が完成。ボード全体が賑やかにデザインされました。これにより卒業までカウントは47%まで上昇!
タイムアップ後にはボードをバックにキャストの集合写真が撮影されたほか、観客席とともに記念撮影が実施。卒業写真を撮影した、ということで、卒業までカウントも72%まで急上昇しました。


「モブサイコ100 Ⅲ」卒業イベント ~ありがとうモブサイコ~より


続いて始まったのは、MOB CHOIRによるライブステージ。ボーカルのsanaさんが登場し、第1期オープニング主題歌「99」と第2期オープニング主題歌「99.9」を続けて披露しました。その後のMCでは2017年に開催された「モブサイコ100」のイベントが初ステージだったと明かし、「プレッシャーがあったけれど、ここまで来られたのはファンの皆さんのおかげ」と感謝する一幕も。

その後、第3期エンディング主題歌「コバルト」「Exist」を歌いあげたsanaさんは、声出しが可能なことに触れ、「みんなと1つになりたい!」との煽りから第3期オープニング主題歌「1」がスタート! 会場全体がMOB CHOIRとして一つになったことに感動しながら、これからも「モブサイコ100」の楽曲を歌っていくと宣言。最後に第2期エンディング主題歌「グレイ」を披露しました。そして卒業カウントは91%まで上昇!


「モブサイコ100 Ⅲ」卒業イベント ~ありがとうモブサイコ~より


「モブサイコ100 Ⅲ」卒業イベント ~ありがとうモブサイコ~より


ライブが終わったかと思えば、ステージにはキャスト陣と監督が再登場。sanaさんも交えて卒業式だからということで「仰げば尊し」を合唱することに。観客も起立し、名場面映像を観ながら「仰げば尊し」を会場全体で歌いました。
合唱後には出演者が卒業生退場し、一旦イベントは終了。しかし、まだカウントは99%を表示していてあと1%が足りない……! そこで会場からはアンコールを希望する拍手とeエクボボールの鳴る音が響きました。

アンコールに応じて再びキャストがステージ上へ! 卒業式後の教室のムードで、という前置きのもと、「贈る言葉」と題したコーナーがスタートしました。これは完結した今だからこそ選びたい名言をキャストにアンケートしたもの。
松岡さんは「今日は僕の勝ちかな」というセリフを選び、テルが過去と決別したことと、ようやくモブと対等な関係になれたことがこのセリフに込められていると語りました。また、入野さんは「楽しく生きたい!」という振り返りコーナーでも選んだセリフを答え、「律のコンプレックスが克服された後、ようやく言えた一言」と感動しながら振り返りました。
櫻井さんが「なぜお前がそいつらに合わせる必要がある? お前の人生の主役はモブ、お前だろ?」というセリフを挙げると、伊藤さんが「僕の人生の主役は僕だから」と霊幻の言葉に影響を受けたモブのセリフを返しました。伊藤さんはアニメではカットされた原作のセリフまでも演じましたが、大塚さんは「長いんだよ」とバッサリ。それでも迸る「モブサイコ100」への想いに、ファンの心は鷲掴みにされました。


「贈る言葉」が終わると、イベントはクライマックスに。星野さんが「同窓会で会えることを楽しみにしています」、大塚さんが「関われて嬉しかった」とキャスト一同が締めくくりの言葉を述べました。

そして残る1%を埋めるべく、再び第3期オープニング主題歌「1」のライブがスタート! 会場がひとつになり、イベントは幕を閉じました。

しかし、その後も会場からは熱が冷めやらず、再びステージにキャストが登壇。伊藤さんの声掛けで「モブサイコ、ありがとー!」と会場全員で叫び、「モブサイコ100」卒業イベントが無事に終了しました。

【取材・文:太田祥暉(TARKUS)】


「モブサイコ100 Ⅲ」卒業イベント ~ありがとうモブサイコ~より


なお、上記イベントが期間限定で配信中。下記サイトにて。
――――――――――――――――
★ライブ配信チケット
チケット料金:4000円(税込)
販売期間: 2023年4月15日(土) 20時00分まで
配信期間: 2023年4月15日(土) 23時59分まで
購入URL: https://eplus.jp/sf/detail/3804120003-P0030004?P6=001&P1=0402&P59=1
――――――――――――――――

リンク:TVアニメ「モブサイコ100」公式サイト
    モブサイコ100 公式Twitter・@mobpsycho_anime

この記事をシェアする!

シリーズの最後は、ひとつになって「仰げば尊し」を——「モブサイコ100 Ⅲ」卒業イベント ~ありがとうモブサイコ~ レポート(画像1/0

MAGAZINES

雑誌
ニュータイプ 2024年4月号
月刊ニュータイプ
2024年4月号
2024年03月08日 発売
詳細はこちら

TWITTER

ニュータイプ編集部/WebNewtype
  • HOME /
  • レポート /
  • キャスト /
  • シリーズの最後は、ひとつになって「仰げば尊し」を——「モブサイコ100 Ⅲ」卒業イベント ~ありがとうモブサイコ~ レポート /