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10周年を目前に控えた「アイドルマスター SideM」のライブ「THE IDOLM@STER SideM 9th STAGE ～MIR＠-CIRCLE CRESCENDO～」が、７月13日から14日にわたって幕張メッセ・国際展示場ホールで開催されました。アイドルたちと「プロデューサー」がひとつになってつくり上げていく奇跡のステージ。８ユニット総勢21人が出演し、幕開けから「アイドルマスター SideM」初のムービングステージを使った演出で度肝を抜いたばかりか、新ＣＤシリーズのリリースや次なるツアーの開催まで発表になるサプライズ尽くしだったDAY2の模様をお届けします。

確かな過去と未来への希望
輝く〝青春〟のとき

期待に満ちた会場へと一番乗りで登場し、メインステージから文字通り「飛び出して」きたのは、今回のライブで新たに搭載されたムービングステージを乗りこなす、この日〝お当番〟の神速一魂。深町寿成さんのビブラートでアクセル全開！　「Godspeed IGNITION!!」で、プロデューサーたちが「Oi! Oi!」と突き上げる拳ロードをブッちぎります。そんな気焔万丈といった空間さえも種火に「おまえの心に火をつけてやるよ」と、さらにプロデューサーたちを熱く燃やすJupiter「Inner dignity」。可能なかぎりＭＶに忠実であろうとダンスや表情のディテールを拾おうとする神原大地さんの思いに応えた寺島拓篤さんの「だって俺たちJupiterだぜ！」という言葉は315プロダクション全体の士気をあげるもの。もふもふえんも「もふデビ★うぉんてっど」で、愛らしさのなかに秘めた負けん気を爆発させ、過去最高難易度のダンスで魅せ尽くしました。

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冒頭からクレッシェンドに次ぐクレッシェンドが大波を生み、陽気なトロピカルサンババージョンの「Fine Day! Find Way!」の流れるなかでアイドルたちが総登場。曲間では「みんなとつながる」というライブテーマにちなんで、リズムにあわせてアイドルの名前とともに「この夏にしたいこと」を言っていくという新鮮な自己紹介が行なわれました。こうして「全体曲から始まるもの」というナンバリングライブのセオリーを打ち壊し、もはや何が起きても不思議ではない９年目のステージの幕が開きます。

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すっかりリゾート気分の会場にディスコティックなイントロが聞こえてくればCafé Paradeが「Dear you, Cheers!!」で、ゾンビダンスを交えて海の家ならぬ肝試しカフェを開店。MCでは、５人揃えばさすがのにぎやかさで、一緒に指でハートをつくる約束をしていた天﨑滉平さんが裏切って親指を立ててグッドの型にしたことを告発した狩野翔さんでしたが「でも、よく見るとカップの形じゃない？」とポジティブに変換したくだりも笑いを誘いました。階段に向かい合って座り、互いの瞳に揺れるさざなみを優しく見つめ合いながら歌われるAltessimo「Precious ordinary days」。日常を歌う２人のハーモニーは優しく頬をくすぐる癒やしの海風のよう。そこへトロッコに乗り颯爽と現われたS.E.Mは「Eterniteen Age!!!」で、大人だからこそ羽目を外したい夏の楽しみ方をレクチャー。いつの間にかメインステージではF-LAGSが凛々しくポーズを決めており「Bitter Sweetアドレセンス」で、清涼感の権化たる歌声を響かせます。ラブレターを書いて渡そうとする振りもかわいらしく、MCでは書き方講座が行なわれました。

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夏にピッタリな「流星PARADE」に始まる「みんなとつながる！SideMメドレー！」では、１曲、1曲、リリース時の思い出や愛おしさに感情が揺さぶられていきます。ライブ初披露となった「もくろみインディアNight」は、寺島さんと三瓶由布子さんがダンサーを引き連れて踊るボリウッド映画のような一幕に。その興奮のまま、全員参加してうちわを手に歌われた「笑顔の祭りにゃ、福来る」ではプロデューサーたちも「どっこいしょ！」と景気のいい声を上げ、多幸感あふれるにぎわいとなりました。

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Café Paradeがデリバリースタイルでお届けするのは「Heartmade Cookies」。トロッコにはしっかりとサタンも鎮座して〝６人〟のフルメンバーでつくり上げるおもてなしに心が温まります。そしてなんとその頃メインステージに誂えられたキッチンにはS.E.Mがスタンバイ！　新境地のお料理ソング「Life’s Side Menu!」で「挑戦って難しくないんだよ」という不変のテーマを歌い上げます。あまりに３人らしい料理風景で、榎木淳弥さんが調理器具をすべらしてしまったのが振りではなくアクシデントだったとは……。流し台に両手を置いて体を左右に伸ばす新型のたけのこダンス（!?）も強烈なインパクトを残しました。

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シンボリックな振りでは、神速一魂「RIGHT WAY, SOUL MATE」の両脇を絞る〝ワキワキ〟ダンスも負けていません。Altessimoは「夢の不思議なラビリンス」で、ファンタジックなミュージカルを極め、土岐隼一さんは猫の仕草をした永野由祐さんに湧き上がる歓声を受けて満足そうに微笑んでいました。

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いよいよ、ラストスパート。DRAMATIC STARSより、八代拓さんがソロ曲「スカイスケープノート」で、柏木翼の夢と大切なメンバーたちの名前を胸に歌い、ハンドウェーブが揺れる滑走路を翔けます。そして、あこがれの空を掴んだその手で、仲村宗悟さんにバトンタッチ！　輝く一番星であり、灼熱の太陽であり、いつでも明日を連れてきてくれる天道輝という不動のパワーを歌声で放つ「Beginning Tomorrow」。

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一転し、Jupiterが脚を組んで階段にもたれて座れば、そこは〝大人〟がひととき夢を見る世界。人差し指を唇に当て「BRIGHTEST AWAKING」で、夜の帳を下ろします。黒字にゴールドが効いた9th STAGE衣装「ミラクルインビテーション」がネオンなライティングに映え、もふもふえんの「からふる・とれじゃ～わ～るど！」にも不思議と秘密の夜遊び感が漂っていました。そしてさらに夜は更け、千手観音ダンスも迫力のF-LAGS「FANTASTIC DISCOTHEQUE」。ウィンクの乱れ打ちはナイトクルーズの夜空に瞬く星の数々のよう。そんな大人の時間を締めくくるのは、DRAMATIC STARSとS.E.Mが3Dアイドルライブ「F＠NTASTIC COMBINATION LIVE」で披露した合同曲「Dramatic Anthem」！

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確かに進化を続けている「アイドルマスター SideM」の〝今〟を堂々証明するのでした。そして、大人たちからのバトンをしっかりと握ったのは、神速一魂「ヒカリ待つ明日へ」。DAY1も高校生ユニットのHigh×Jokerが〝お当番〟を務めたが、ここまで積み重ねてきた歴史の重さと熱い青春のスパークが感動を呼んだ２日間。２人は肩を組んで「ありがとう！」と感謝を伝え、そんな最高潮の盛り上がりのなか、ついに披露された最新の全体曲「Gather Round!」。本編すべてのパフォーマンスが説得力をもち、一列になったアイドルたちが「目指したい場所がある」と高く指差す様は誇らしかった。

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アンコールの前には、10周年を記念したCDシリーズTHE IDOLM@STER SideM「THE IDOLM@STER SideM 10th ANNIVERSARY P@SSION」のリリース、さらには全国五都市を巡る「THE IDOLM@STER SideM 10th ANNIVERSARY P@SSION TOUR」が開催されることなど大きな発表が続き、会場が喜びに揺れていました。そして、終演の挨拶ともなれば繰り広げられるのは、いつもの愉快なやりとり。10thに向けて健康を大事にしようという建前のもと榎木さんが繰り出した「お薬手帳は？」「家にあります！」、９年抱えていた悩みを吐露した深町さんの「トイレ行こうかな」「グローブ外して！」のコール・アンド・レスポンスが、笑い崩れる三瓶さんの姿とともにまた新たな伝説と刻まれました。

「315プロダクションが走り出したころから一緒に走ってくださっているプロデューサーもいるでしょうし、最近、プロデューサーになった人、もしかしたら10周年に向けてこれからなる人も待ってくれているかもしれない。そのどなたひとりが欠けても見ることのできない景色を見させてもらいました。本当にありがとうございます！」と、頼もしきは益山武明さん。MC中には、さまざまな局面でキャスト陣が意見を出してパフォーマンスをつくり上げたことが語られていましたが「ヒカリ待つ明日へ」の「ありがとう」の歌詞部分を変更してプロデューサーたちに向けて叫んだのも深町さんの案だったそう。「『みんなとつながる』というテーマとも親和性が高い、大事な言葉だなと思いました」と言って、最後に会場中で「ありがとう！」の言葉を掛け合うことを提案し、感動のフィナーレへと導きました。

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すべての始まりの「DRIVE A LIVE」、そして「MEET THE WORLD!」をラストナンバーとし、節目を前に足りないピースを埋めていく部分もあったように感じられる構成です。スクリーンに映るアイドルたちが放つメッセージ中、天道輝と天ヶ瀬冬馬〝Ｗセンター〟の「We are 315!」という力強い煽り。この大きく膨らんだエネルギーがさらにクレッシェンドしていく未来へ――次なるステージが待っている！

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【文：キツカワトモ】

■THEIDOLM@STERSideM9thSTAGE～MIR＠-CIRCLECRESCENDO～
開催日時：2024年7月13日（土）16:00開場／17:30開演
　　　　　2024年7月14日（日）16:00開場／17:30開演
場所：幕張メッセ 国際展示場ホール9-11
出演者：
【DAY1】
Beit
堀江瞬（ピエール役）
高塚智人（渡辺みのり役）

W
菊池勇成（蒼井悠介役）
山谷祥生（蒼井享介役）

FRAME
濱健人（木村龍役）
増元拓也（信玄誠司役）

彩
バレッタ裕（華村翔真役）
中田祐矢（清澄九郎役）

High×Joker
千葉翔也（秋山隼人役）
永塚拓馬（冬美旬役）
渡辺紘（榊夏来役）
白井悠介(若里春名役)
野上翔（伊瀬谷四季役）

THE 虎牙道
寺島惇太（大河タケル役）
濱野大輝（円城寺道流役）
小松昌平（牙崎漣役）

Legenders
笠間淳（葛之葉雨彦役）
汐谷文康（北村想楽役）
駒田航（古論クリス役）

C.FIRST
伊瀬結陸（天峰秀役）
宮﨑雅也（花園百々人役）
大塚剛央（眉見鋭心役）

【DAY２】
DRAMATIC STARS
仲村宗悟（天道輝役）
八代拓（柏木翼役）

Jupiter
寺島拓篤(天ヶ瀬冬馬役)
神原大地（伊集院北斗役）

Altessimo
土岐隼一（都築圭役）
永野由祐（神楽麗役）

神速一魂
益山武明（紅井朱雀役）
深町寿成（黒野玄武役）

Café Parade
狩野翔（神谷幸広役）
天﨑滉平（東雲 荘一郎役）
古川慎（アスラン=BBⅡ世役）
児玉卓也（卯月巻緒役）
小林大紀（水嶋咲役）

もふもふえん
矢野奨吾（岡村直央役）
古畑恵介（橘志狼役）

S.E.M
伊東健人（硲道夫役）
榎木淳弥（舞田類役）
中島ヨシキ（山下次郎役）

F-LAGS
三瓶由布子（秋月涼役）
浦尾岳大（兜大吾役）
比留間俊哉（九十九一希役）

リンク：【SideM9th】THE IDOLM@STER SideM 9th STAGE ～MIR＠-CIRCLE CRESCENDO～ | バンダイナムコエンターテインメント公式サイト