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ジャパンカップ決着! 甲斐田裕子×石上静香×関根明良×高垣彩陽×富田美憂「ウマ娘 シンデレラグレイ」海外ウマ娘キャスト対談

TVシリーズ第2クールが好評放送中の「ウマ娘 シンデレラグレイ」。海外からやってきた最強のライバルたちを、オグリキャップら日本のウマ娘が迎え撃つジャパンカップが決着を迎えました。そこで海外ウマ娘を演じているキャストの皆さんに集まっていただき、熱いアフレコの裏側を直撃しちゃいました!
今回参加いただいたのは、トニビアンカ役の甲斐田裕子さん、オベイユアマスター役の石上静香さん、ムーンライトルナシー役の関根明良さん、ミシェルマイベイビー役の高垣彩陽さん、そしてエラズリープライド役の富田美憂さんです。


Ⓒ久住太陽・杉浦理史&Pita・伊藤隼之介/集英社・ウマ娘 シンデレラグレイ製作委員会
Ⓒ Cygames, Inc.


──まずは、「ウマ娘 シンデレラグレイ」(以下、「シングレ」)への出演が決まったときのお気持ちからお聞きかせください。
甲斐田 まさか「ウマ娘」シリーズに出演できるとは思っていなかったんです。漠然と「自分とは違う次元の世界の作品」という印象がありましたので。ですから最初に出演のお話を伺ったときは、「えっ、私でいいのかな?」と驚きました。自分らしく演じることができたので、とても楽しかったです。
石上 「シングレ」のオーディションには、別のキャラクターで参加していまして、その後にオベイユアマスター役でお声がけいただきました。「ウマ娘」については、ゲームはもちろんプレイしていましたし、アニメはTVシリーズも劇場版も拝見していたので、出演が決まったときはうれしかったです。「シングレ」の原作のなかでも、ジャパンカップは特に熱いストーリーなので、気合いが入りました。
関根 「シングレ」の原作を拝見して、「なんて泥臭く、そして熱い物語なんだ……!」と感じ、「絶対にオーディションに受かりたい!」と思っていました。受けた役ではご縁がなかったのですが、ムーンライトルナシー役で出演が決まった際にはうれしすぎて、ぴょんぴょん跳ねながらよろこびました(笑)。
高垣 私の周りで「ウマ娘」のゲームをやっている方がいて、ハマっていたのを見ていたんです。ですから「私が『ウマ娘』に!?」と驚きました。しかも、キャラクター設定を見たら195cm。私とは40cm以上違うんですよ(笑)。……ただ、そのギャップも含めて、思いっきり楽しんでやろうと思いました。
富田 私はアニメ第2クールの収録が始まる前にお話をいただきました。でも、最初にキャスト表を見たとき、「えっ、この先輩方のなかに私が入っていいの?」と、とにかく緊張しました。エラズリーはとても魅力的なキャラクターですので、自分なりにうまく表現できたら……と思い、演じさせていただきました。


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──皆さんが演じられたキャラクターの魅力について教えて下さい。
甲斐田 トニビアンカは、設定からも絵からも、まるで貴族のような欧州王者の風格を感じるキャラクターです。他のウマ娘たちとは明確な目線の違いを感じたので、そのまままっすぐに演じていいのか悩みました。逆に怪我のあと、病院にいるシーンでは彼女の素の表情が見えるので、そのギャップも魅力として見てほしいですね。
石上 オベイユアマスターは、二面性が魅力のキャラクターです。普段は陽気なキャラクターですが、実はクールで努力家。ジャパンカップに向けて本性を隠して、日本のウマ娘たちを徹底的に研究しました。普段の明るさとは違う、レースで本領を発揮する瞬間とのギャップが大事でした。声のトーンをどこまで変えるのか、監督や音響監督と細かく相談しながら調整したことを覚えています。
関根 ムーンライトルナシーは、嫌なお嬢様にみえてもいいくらいツンとした感じを増してくださいとディレクションがありました。しかし回を重ねるごとにとても優しい性格の持ち主だという面が見えてきます。特に第18話でのお見舞いのシーンでは、幼馴染のトニビアンカを思う気持ちがあふれ出ていて、彼女の思いやりと優しさが見えると思います。知れば知るほど好きになるタイプですね。
高垣 ミシェルマイベイビーは、とにかく大きいです(笑)。体格がダイナミックなので、レース中の走りも荒々しくて自由奔放。アメリカ代表という設定もあって、明るくマイペースで豪快な性格を大事にしました。また、他者との距離感が近い子でもあるので、フレンドリーさも表現したかったですね。
富田 エラズリープライドは、クールで上品なタイプのウマ娘ですが、実は熱い信念を持っている子です。口数は多くはありませんが、コミュニケーションもしっかりしていますし、時折見せる照れた表情やかわいい仕草が本当に愛おしいですね。特にゴールドシチーとのやりとりが印象的でした。


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──海外勢ということで英語やイタリア語のセリフも注目されましたが、アフレコ時に意識したことを教えて下さい。
甲斐田 外国語の発音に気を使いつつ、そこに感情を乗せて演技をするのは、本当に毎回難しいと感じます。アフレコでは、イタリア語がもっとも苦労した部分です。
石上 そうですね。やっぱりアニメの感情表現に合わせると、見本の音源とは違いが生じてきます。そこは英語がネイティブレベルの高橋(大輔)さん(藤井泉助役)が指導してくださったので、本当に感謝しかありません。たとえばイントネーションに関しても、激昂しているケースなど、感情に合わせて細かく教えてくださったので助かりました。
関根 ルナシーは英語のセリフはありませんでした。ただ、彼女は貴婦人らしい振る舞いが必要で、背筋をピンと伸ばすことを意識して演じていました。すこしでも貴婦人らしさが表現できていればうれしいです。
高垣 原作では英語セリフがあったので、最初はかなりハラハラしていました(笑)。でも、アニメでは日本語に置き換わっているシーンも多くて、ちょっとホッとしましたね。とはいえ、高橋さんや音響監督からのディレクションは細かくいただいて、発音ひとつひとつにチェックが入るほど。緊張もありましたが、それ以上にやりがいも大きかったですね。
富田 英語のセリフは「Are you OK, Lady?(大丈夫?お嬢さん)」というたったひと言でしたが、めちゃくちゃ緊張しました(笑)。でも、皆さんに支えられて、無事乗り越えることができました。


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──アフレコ現場で印象に残っているエピソードを教えて下さい。
甲斐田 「シングレ」の収録は大人数で、女の子もおじさま方も入り乱れてマイク前が大混雑でした(笑)。でも、その熱量は素晴らしかったですね。他のキャストさんのセリフをこっそり聞いて勉強したり、先輩の芝居を目の前で見ることができたり、とても贅沢で刺激的な現場でした。
石上 ウマ娘たちが走るシーンって、意外とアフレコ現場では静かにしていることが多いんですよ。じゃあ、どうやってレースを盛り上げるのかといえば、実況の赤坂美聡役の明坂(聡美)さんのお力が大きいです。ウマ娘たちの位置取りや、ラストスパートの盛り上げなども、すべて明坂さんの実況があるからなんです。しかも、ウマ娘の演技とも調和しながら、周りの空気を作ってくださるところに、プロの技術が垣間見えます。
関根 私はジャパンカップにまつわる話数の初回だけ、皆さんと共に収録することができたのですが、現場の熱気に驚き感動しました。「この作品を盛り上げていくぞ!」という空気にあふれていて、とてもワクワクしたことを覚えています。
高垣 私がアフレコで特に印象に残っているのは、オグリキャップ役の高柳(知葉)さんの演技です。本当に「倒れてしまうんじゃないか!?」と思うほど、熱の入ったお芝居なんです。見ているこちらも息を呑むような迫力でした。
富田 私はタマモクロス役の大空(直美)さんの気迫がすごかったですね。マイク前に立ったとき、背中から「やってやるぞ!」という意思を感じました。とにかく皆さんのお芝居が熱かったので、とても刺激を受けた現場でした。


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──皆さんが気になるウマ娘を教えてください。
甲斐田 オグリキャップですね。少しだけ……と思って「シングレ」の第1クールを見始めたら、オグリキャップの魅力に突き動かされて、気付けば全話見ていました。彼女の雰囲気って不思議ですよね。普段はボンヤリしているのに、レースではかっこよくて。見ているうちに、どんどんハマっていきました。
石上 私はミシェルマイベイビーでしょうか。オベイユアマスターが陽気な仮面を被っているときは、彼女とテンションを合わせようと思っていたんです。でも、高垣さんの演技があまりにもアメリカンで(笑)。「これは真似できない!」と思って。あの元気さは他のウマ娘にはない、海外勢らしい魅力だと感じました。
関根 私はディクタストライカとフジマサマーチですね。壁にぶつかっても諦めず勝気で泥臭くて、常に挑戦しつづけるところが大好きです。でも、収録が始まるとどんどん推しが増えていきまして。トニビアンカも推しになりました!! 登場シーンでのイタリア語を聞いた瞬間、欧州王者らしい気迫に心が奪われましたね。
高垣 私は、高柳さんの演技に圧倒されたオグリキャップ。彼女の活躍を見ていると、夢を託したくなります。自然と「がんばれ!」と応援したくなるウマ娘ですね。
富田 私はタマモクロスです。大空さんの熱演に引き込まれて、エラズリーの「Are you OK, Lady?(大丈夫?お嬢さん)」のひと言も、思わず熱く返しそうになってしまいました。でもエラズリーはクールで余裕のあるウマ娘ですから、その気持ちを抑えて演じることを意識しました。


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──最後に、ファンの皆さんへメッセージをお願いします。
甲斐田 海外勢、強かったですよね! ぜひ、今後もウマ娘たちの熱い戦いを見届けてください。
石上 私は原作を読んで収録に臨んだのですが、ジャパンカップ以降はあえて読んでおらず、皆さんと一緒にアニメで楽しもうと決めています。ウマ娘たちがどんな走りを見せてくれるのか、一緒に物語を楽しんでいただければと思います。
関根 ジャパンカップで海外勢のウマ娘のエピソードは一度終了しますが、彼女たちもどこかで頑張っていると思うので彼女たちの活躍やエピソードを想像しながら思いを馳せていただけたらと思います。
高垣 そうですね。彼女たちがまた来日するかはわかりませんが、世界のどこかできっと走っていると思うので、引き続き応援をよろしくお願いします。いつかまた、この5人で耳をつけて、実際に視聴者の皆さんにお会いできたらうれしいですね(笑)。
富田 私は「シングレ」で初めて「ウマ娘」にかかわりましたが、本当に魅力的な作品で、皆さんが夢中になるのも納得しました。ジャパンカップは終わってしまいましたが、これからも1ファンとして応援していきたいと思います。

【取材・文:河合宏之】

ウマ娘 シンデレラグレイ(第2クール)
●10月5日から毎週日曜16:30~TBS系全国28局ネットにて放送中

リンク:アニメ『ウマ娘 シンデレラグレイ』公式サイト

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