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「第二十回 声優アワード」新人声優賞・高野大河インタビュー 「これから先も作品や役に誠実に向き合い続けるための大切な原動力」

2026年3月15日、2025年度に最も活躍した声優を讃える「第二十回 声優アワード」の受賞者が発表されました。本稿では、新人声優賞を受賞した高野大河さんのオフィシャルインタビューをお届けします。



──新人声優賞受賞、おめでとうございます。受賞を知ったときのお気持ちは?
高野 正直、喜びよりもとにかく驚きが強くて。理解が追いつかなくて、携帯を片手に立ち尽くしていたのを覚えています。実は「いつか新人声優賞をいただけるように頑張ろう」と密かに目標を抱いていたのですが、いざ現実になると、非常に身の引き締まる思いでした。まずは母、そして父に連絡しました。両親は北海道に住んでいるのですが、東京でイベントがあるたびに足を運んでくれるんです。上京後もずっと温かく見守ってくれています。いつもそばで支えてくれる両親にいい報告ができて、とてもうれしく思いますし、今回の受賞をきっかけに、より一層誠実に責任をもってお仕事に向き合っていきたいです。

──声優を志したきっかけを教えてください。
高野 大学3年生の就職活動中、どの職種にも心から惹かれる感覚がどうしてももてなくて。自分が本当にやりたいことを改めて考えたときに、子役として舞台に立っていた経験や昔から歌が好きだったこともあり、「声の力で表現したい」とはっきり確信したことが、声優をめざしたきっかけです。地元の北海道でレッスンやオーディションに挑戦するなかで、悔しい経験もたくさんありました。でも大学卒業間際に、最後のチャンスと決めていた「声優アワード新人発掘オーディション」でご縁をいただき上京しました。今、こうして再び同じ舞台に立たせていただいていることがとても感慨深いですし、初心を忘れずこれからも精進していきたいです。



──2025年を振り返りつつ、舞台とは違う声の芝居への向き合い方や、役を生きるために実践したこだわりがあれば教えてください。
高野 子役時代は体全体で表現する舞台に立っていたので、マイク前で声のみで感情を届ける声優のお芝居には大きな違いを感じて、一から学び直すような感覚でした。少しでも役に近づくために、可能な限りそのキャラクターの出身地に赴いたり、好きな食べ物や飲み物を実際に口にしたりしながら、そのキャラクターが生きている時間を僕自身も五感で感じてみようと挑戦を続けてきました。

――「美男高校地球防衛部ハイカラ!」の主人公・雲仙新九郎はご自身にとってどのようなキャラクターでしょうか?
高野 雲仙新九郎との出会いは、自分にとっても大きな転機でした。初めてオーディションでつかんだ役で、初座長としての責任やプレッシャーに戸惑いながらも、試行錯誤を重ねる日々でした。そんななか彼の前向きな求心力に何度も支えられて、役と共に歩む過程で自分自身も成長させてもらったと感じています。役の真摯な理解者であるだけでなく、その人物として生きることを常に意識するようになりました。



――今後どのような声優をめざしていきたいですか?
高野 正直なところ、現時点で明確な完成形や将来像を定めているわけではないのですが、その分ひとつひとつの役との出会いを何より大切にしていきたいと思っています。キャラクターの人生を丁寧に届けられる声優であること、そして作品や仲間から信頼していただける存在であることが、今の自分にとっての指針です。声優の現場は決してひとりでは成立しない、多くの方々の力によって作品が生まれていると感じています。その一員として、自分にできることを全身全霊尽くしていきたいですし、役の表現の幅を広げる手段として、これまで培ってきた歌やダンスの経験も生かしていけたらうれしいですね。声優である前に、ひとりの人間としても成長し続けていきたいと思っています。

――最後に、今年で二十回目を迎える「声優アワード」という賞自体に対し、どのような印象をおもちですか?
高野 「声優アワード」は、長年この業界を支えてこられた先輩方のお名前が刻まれてきた、とても格式高く特別な式典という印象があります。その節目となる二十回目に賞をいただけることは大変光栄ですし、「新人声優賞」は新人にとって大きな目標のひとつであり、同時に〝ここからがスタートライン〟だと背筋が伸びるような賞でもあると思っています。実際に賞をいただいたことで、現場では「新人賞を受賞した声優」として見られる機会も増えると思いますし、その期待に恥じない姿勢で作品に向き合い続けなければならないという責任も強く感じています。だからこそ、この賞をゴールではなく、これから先も作品や役に誠実に向き合い続けるための大切な原動力として、またいつか成長した姿でこの場所に帰ってこられるよう、一歩ずつ歩んでいきたいです。

【撮影:田上富實子】

■第二十回 声優アワード 受賞者及び受賞作品
主演声優賞=戸谷菊之介、若山詩⾳
助演声優賞=上⽥麗奈、川⽥紳司、田中真弓
新人声優賞=⽊村太⾶、⾼野大河、寺澤百花、中山祥徳、菱川花菜、藤寺美徳、三川華⽉、村上まなつ
歌唱賞=AiScReam
パーソナリティ賞=⽇笠陽⼦
外国映画・ドラマ賞=尾上松也、坂本真綾、⽥村睦⼼
ゲーム賞=「Fate/Grand Order」
シナジー賞=「アイドルマスター」シリーズ
富山敬・高橋和枝賞=神尾晋一郎、佐久間レイ
キッズファミリー賞=リロ&スティッチ
MVS=⽯⽥彰
功労賞=よこざわけい子、田原アルノ
特別功労賞=今回は、特別功労賞に代えて、本年度ご逝去された声優を顕彰しました
特別賞=水野なみ

リンク:「声優アワード」公式サイト
    「声優アワード」公式X・@seiyuawards

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