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〝思春期〟の終わりに――。シリーズ完結作「青春ブタ野郎はディアフレンドの夢を見ない」石川界人インタビュー

©2025 鴨志田 一/KADOKAWA/青ブタ Project


 〝思春期症候群〟と呼ばれる不思議な現象に巻き込まれる梓川咲太と、ヒロインたちが織り成す青春群像劇「青春ブタ野郎」シリーズ。2度のTVアニメ化と3度の劇場アニメ化を経て、完結作となる劇場版が10月16日より公開中です。
 劇場版では、これまで謎に包まれていた人気ネットシンガー・霧島透子の正体が明かされるところから物語が動き出します。公開を迎え「青ブタ」シリーズの主人公・梓川咲太役を務めてきた石川界人に完結への思いと最終話の見どころを伺いました。


©2025 鴨志田 一/KADOKAWA/青ブタ Project


――シリーズ完結作となりますが、「青春ブタ野郎はディアフレンドの夢を見ない」のアフレコの雰囲気はいかがでしたか? キャストの皆さんの間でどこか節目を意識されたところなどは、あったのでしょうか。

石川 みんなで「寂しいね」みたいな話はしたんですけど、何か特別な、いつもと違うところはまったくなかったですね。どこか吹っ切れていて、寂しいけど、こうして完結まで演じられたのは、幸せなことだよね……みたいな、和やかな空気で収録は進んでいました。


©2025 鴨志田 一/KADOKAWA/青ブタ Project


――今回の劇場版の注目ポイントというと、どんなところになるのでしょう?

石川 やっぱり美東(美織)ですね。これまで出ている情報から、美東にフォーカスが当たるお話になると、ファンの皆さんもある程度想定されているとは思うんですけど、その予想を超えたものになっていると思います。これまでのシリーズの中では読み切れなかった「美東美織」という人間が、この作品の中で見える瞬間がある。これまで堪えてきた感情を決壊させるお芝居は、石見(舞菜香)さんにしかできないなと思って、大きな見どころのひとつだと感じています。あと、もうひとつ言うのであれば、これは「美東美織の物語」であると同時に、やはり「梓川咲太の物語」でもあります。美東の謎を解いていく過程で、咲太が何を得て、どう行動していくのかもあわせて注目してもらえたら、演じる身としてはうれしいです。


©2025 鴨志田 一/KADOKAWA/青ブタ Project


――今回の咲太の立場は、演じていて苦しくはなかったですか?

石川 うーん……これまでの咲太って、自分がこう動けば状況が改善するとわかっていて、でも動きたいけど動けないというか。心の整理が追いつかないみたいなことが多かったと思うんです。でも今回の咲太は、状況が改善するのかどうかもわからないけど、ただ、とにかくやるしかないと思って行動するんです。そういう決断って、どうしたって苦しいと思います。今までのシリーズでの踏み出し方とも違っていて、どちらかといえば「苦しい」というより、「すっきりしない」というか。すっきりしないけど、飲み込むと決めたような感覚ですかね。そうして飲み込んだものがずっとまだ胃の中にはあるけど、ひとまず飲み込んだんだと思い込んで、吹っ切れている感覚かもしれないです。「青春ブタ野郎はゆめみる少女の夢を見ない」のときは、命が関わっていることもあって、とにかく重くて、苦しかったんです。その意味では今回は、物質的な生死の問題ではなく、精神的なものの話なので、そこに感覚の違いもあったのかなと思います。みずみずしい思春期の話ではなくて、大人のヒューマンドラマみたいな感覚だった気がします。


©2025 鴨志田 一/KADOKAWA/青ブタ Project


――最後に、ファンの皆さんにメッセージをお願いします。

石川 まず第一に「本当にありがたい」という言葉が出てきます。「青春ブタ野郎」シリーズのアニメは、最初のTVシリーズのあと、劇場版が3本あり、そこからまたTVシリーズに戻って、最後はまた劇場版へ続くという、かなり特殊な形で展開されてきました。しかも、その物語は一繋がりになっていて、どれかを見逃してしまうと、途中で振り落とされてしまう。でも、そういう声ってあまり聞かなかったんです。応援してくださっている方とゆったりと一緒に歩いて来られた作品だと感じていて、だからこそ感謝の気持ちが真っ先に湧いています。完結するのは寂しい気持ちもありますけど、その寂しさも含めて、きっといい思い出になるんじゃないかと、今は考えています。ぜひ一緒にいい思い出を作りましょう。よろしくお願いします。

【取材・文】前田久

(作品情報)
「青春ブタ野郎はディアフレンドの夢を見ない」
全国の劇場にて上映中

【STAFF】原作:鴨志田 一(電撃文庫刊「『青春ブタ野郎』シリーズ」)、原作イラスト:溝口ケージ、監督:増井壮一、構成・脚本:横谷昌宏、キャラクターデザイン:田村里美、プロップデザイン:小川 茜/赤津佳織、美術設定:塩澤良憲/赤井紀文、美術監修:加藤 浩、美術監督:坂上裕文、色彩設計:横田明日香、3Dディレクター:織田健吾、撮影監督:楊 暁牧、2Dデザイン・モニターワークス・特殊効果:内海紗耶、編集:三嶋章紀、音響監督:岩浪美和、音楽:fox capture plan、制作:CloverWorks 配給:ANIMEC、製作:青ブタ Project

【CAST】
梓川咲太:石川界人、桜島麻衣:瀬戸麻沙美、美東美織:石見舞菜香、広川卯月:雨宮 天、赤城郁実:山根 綺、姫路紗良:小原好美、岩見沢寧々:上田麗奈、古賀朋絵:東山奈央、双葉理央:種﨑敦美、豊浜のどか:内田真礼、梓川花楓:久保ユリカ、牧之原翔子:水瀬いのり

©2025 鴨志田 一/KADOKAWA/青ブタ Project

公式サイト:https://ao-buta.com/dearfriend/
公式X:https://x.com/aobuta_anime/reposts

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