新作&おすすめアニメのすべてがわかる!
「月刊ニュータイプ」公式サイト
昨年12月より公開中の映画「約束のネバーランド」。もとから作品のファンであったというレイ役の城桧吏とノーマン役板垣李光人にインタビュー!
――お2人とも作品のファンでいらしたとか。
板垣 僕はアニメから入ったのですが、ノイタミナの枠はいつもチェックしているので、放送当時から見ていました。内田(真礼)さんがノーマン役で少年の声をやられていて、僕のなかでは「アイドルマスター シンデレラガールズ」の神崎蘭子のイメージが強かったので、まず驚かされて。ノーマンのイケボにひかれて見はじめたんですけど、物語もすごく魅力的で引き込まれてしまいました。
城 僕の場合は、アニメとか漫画が好きないとこに薦められて、読んでみたら急展開にハマってしまって。自分でも即買いしちゃった、という感じでした。怖いところも多いんですけど、絵がかわいいところが好きで、こんな漫画に出会えてうれしいなって思いました。
──出演が決まったときにはどんな思いが巡りましたか?
城 漫画を読み進めている最中にお声が掛かったので「僕が……やる!?」ってなりました(笑)。考えてもなかったので信じられなかったです。うれしかったですけど、レイは難しいキャラクターだというプレッシャーも感じていました。
板垣 僕はオーディションだったのですが、オーディションが終わった直後に監督に呼ばれて「キミがノーマンだよ」と告げられて。何が起こったのか、しばらくのみ込めませんでした。しかも、その日にエマ役の浜辺(美波)さんや桧吏くんと顔合わせもして。喜びもプレッシャーも何にも整理する余裕がないまま、その1か月後にはリハーサルが始まっていた、という怒濤の展開でした。
──レイとノーマンをどのように演じていきましたか?
城 リハーサルのときから監督に「エマ、ノーマン、イザベラ、クローネに負けるな」って言われました。そのとき僕は12、13歳だったのですが、エマ、ノーマン、レイは15歳って設定で、なかでもレイはクールな雰囲気だから、20歳くらいのつもりでやっていいとも言われて。
板垣 僕は16、17歳で浜辺さんはさらに上だし、桧吏は大変だったよね。
城 参考になる映画を監督から教えてもらって、抑揚をつけずに話す感じとか、レイの雰囲気をちょっとずつつかんでいきました。あと、レイは漫画でもアニメでも独特の厳しい目つきをしているので、家でもずっとあの目をして表情の動かし方を練習してました。
板垣 僕はノーマンと実年齢が同じくらいだったんですけど、ノーマンは達観しているところがあるので、それを表現できればと思いました。自分のことよりエマやみんなのことを思う自己犠牲の精神が強い子なので、その優しさを常に自分のなかに置くようにしていました。でも、その奥には誰にも負けないくらいの情熱もあって。監督から直接的なことばで言われたわけではないのですが、リハーサルでは、ノーマンのセリフをノーマンぽく言うという方向ではなく、まずは感情を隠さずに出していく方向で進めていったので、ノーマンの内に秘める熱さみたいなものを追っていけたんじゃないかな、と思います。実際には思ったことをすぐ外に出すわけじゃなくて、一度のみ込んで相手のことを考える意識をもちながら撮影に臨んでいきました。
衣装協力:パンツ/CHERIE(板垣)、ほかスタイリスト私物
【取材・文:ワダヒトミ】