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「今日から俺は!!」の西森博之原作のヤンキー×茶道部コメディが、鈴木伸之さん主演で実写ドラマ化! 地上波での放送に先駆けて、本日5日(金)からAmazon Prime Videoにて全12話の一挙配信がスタートします。
WebNewtypeでは、主人公の「悪魔(デビル)まークン」こと船橋雅矢を演じる鈴木伸之さんと、まークンの親友・山田航役を演じる瀬戸利樹さんに、このドラマへ込めた思いと、作品の楽しさについてお話をうかがいました。
後編では、お茶の世界観の魅力や、2人の青春時代について語っていただいています。
──実際に演じて感じた、この作品の魅力は?
鈴木 冒頭がちょっとしたミュージカルのようなテイストで始まるんですけど、それが「お茶にごす。」の世界観にはまっていて、コミカルさもあって僕はすごく好きでした。心情を語るモノローグが多い台本で、個人的には苦戦した部分でもありましたが、その心の内がおもしろいので、見ていくうちにどんどんはまっちゃう作品なんじゃないか、と思います。
瀬戸 確かに、こんなに大量にモノローグがある台本もなかなか珍しいと思います(笑)。それぞれのキャラにモノローグがついているので、キャラの奥行きや深さが増してくるんです。
鈴木 ちなみに、モノローグは実は撮影現場になっていた学校の音楽室で録っています。撮影は真夏だったんですけど、窓も扉も閉めきって録って。ほんとに台本に汗がしたたるくらいの状況で録っているので、皆さまにはそこにも注目して見ていただきたいですね(笑)。
──撮影前には茶道のレッスンを受けられたとか。
鈴木 撮影の2ヶ月前くらいから茶道の先生のところへうかがいまして。正座の種類から、茶道道具の名前、ふくさの捌き方など、たくさん教えていただき、すべてに理由があって所作が生まれているんだということを身をもって知りました。「一期一会」という言葉に代表されるようなお茶の世界観がすてきで、すばらしい文化だなと思います。今でも薄茶のお手前はちゃんと覚えていますし、おすすめしていただいたお茶をタンブラーにいれて持ち歩いています。
瀬戸 僕は高校生のとき、実は茶道部に入りたかったんですけど、男子部員がいなくて入っていけなかったんです。なので、この機会をいただけて、とてもうれしかったです。全神経を使って集中してお茶を点てる、その精神性に触れられました。
──20代のお2人ですが、高校生役を演じることへ何か思いはありますか?
鈴木 今、実年齢で28歳なんですけど、これまでも学生役が多くて。「お茶にごす。」と同じ西森博之先生原作の「今日から俺は!!」もそうですし。本当に学生服に縁がありまして、衣装合わせをしてはまだいけるな!と思ってしまっているんですけど……大丈夫でしょうか?(笑)。学園モノってみんなで制服を着るので、撮影に入ると一気にあのころの気分に戻れるんですよね。
瀬戸 確かに実際に制服を着てみると、楽しく撮影できてしまいますね(笑)。個人的には、僕は高校時代をこじらせていて、あまり楽しく過ごせなかったので、青春を取り戻すかのように楽しませていただきました。
──瀬戸さんの高校時代……気になります。
瀬戸 中学では野球部だったし山田のように過ごしていたんですけど、高校に入るときに新しい自分に出会いたいと思って、みんなで行こうとしてた高校とは違う高校に進学しまして。そしたら馴染めなくて、まずいなと思っていたところで、ゲームにはまってしまい……。そこからこじらせてしまいました。あと、少女漫画の影響で、一匹狼的な男子にも憧れて、独りでもかっこいいんだと思って。それで茶道部とかいいんじゃないかと思ったんですよね(笑)。
──鈴木さんは、どんな学校生活を送っていましたか?
鈴木 僕は中学では野球をやっていたんですが、高校では何もやってないので、まークンのように過ごしてました。まったく不良とかではなかったんですけど、友達が大好きで、放課後はみんなで集まって、ゲームをやったり、自然が多い場所だったので川へ行ったり。充実した高校生活を送っていました。
瀬戸 明るいですね(笑)!
──当時、文化部の方々とは交流はありましたか?
鈴木 ほとんど交流はなかったですね。なので、特定の印象はないんですけど、もしかしたら文化部の方々からしたら僕はわちゃわちゃうるさいヤツだと思われていたのかもしれません。でも、年齢を重ねるなかで、学生時代には関わることのなかったタイプの方々にも関わる機会に恵まれて思うのは、いろんな人と話してみるのは、すごく楽しくて有意義なことだな、ということです。なので、あのころからもっといろんな人と仲よくしていたらよかったなと思いますし、たとえば、ニュータイプ読者の皆さんとも、どこかで何か巡りあう機会があったら、ぜひお話しさせていただきたい、と思います。
──ドラマのどんなところに注目していただきたいですか?
鈴木 茶道部の隣が漫画部で、彼らとのやりとりも僕はめちゃくちゃ好きです。これまでだったら関わることのなかったまークンと漫画部が出会って、すごい科学反応が起きるんですよ。文化部に特化した物語になっているので、文化部出身の方々がいらっしゃいましたら、そんなところにもぜひ注目していただきたいです。
瀬戸 先ほどもモノローグがたくさんとお伝えしましたが、僕たちも日常で頭のなかでぐるぐる考えたり、勝手にツッコんだりしていますよね。なので、自分が共感できるモノローグを探しながら、いろんな角度から楽しんでいただけたらと思います。
──ちなみに、もし今お2人が同じ学校で同じ部活に入るとしたら?
鈴木 順当にいけば野球ですよね。2人とも経験者なので。
瀬戸 あ、でも、軽音部とかどうですか?
鈴木 軽音いいね!
瀬戸 鈴木さんにボーカルやっていただいて、僕はベースをやりたいな。
鈴木 え、利樹はベースって感じしないなあ。ボーカルかギターかドラムか……。
瀬戸 ベース以外ってことじゃないですか(笑)。しかし、やっぱり僕としては陰のすばらしさを表現していきたい気持ちがある(笑)。
鈴木 もちろん茶道部も候補ですね。お菓子いっぱい食べてね。
瀬戸 日本人の心を大切にしていきたいですね。
【取材・文:ワダヒトミ】