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「今日から俺は!!」の西森博之原作のヤンキー×茶道部コメディが、鈴木伸之さん主演で実写ドラマ化! 地上波での放送に先駆けて、本日5日(金)からAmazon Prime Videoにて全12話の一挙配信がスタートします。
WebNewtypeでは、主人公の「悪魔(デビル)まークン」こと船橋雅矢を演じる鈴木伸之さんと、まークンの親友・山田航役を演じる瀬戸利樹さんに、このドラマへ込めた思いと、作品の楽しさについてお話をうかがいました。
まずは、お互いの印象などが明かされるインタビュー前編をお楽しみください。
──原作や台本に触れて、どんな感想を持ちましたか?
鈴木 まず、茶道と不良という、かけ離れた2つがどう合わさっていくのかな? というところが気になりました。あとは、僕の演じる「悪魔(デビル)まークン」こと船橋の目つきの悪さがかなり印象的で(笑)。でも、物語が進むごとにどんどんまークンの内面の良さが見えてきて、まわりの人たちもどんどん影響されていくし、まークン自身もどんどん成長していくので、その姿をしっかり表現していけたら、と思いました。
瀬戸 ヤンキーと茶道が交わる、こんなにきれいな世界線ってほかにないんじゃないか、って思いました。台本になったときに新たなおもしろさも加わっているので、それをどう見せていくか、監督とすり合わせて撮影するのが楽しみでもありました。まークンの良き理解者として、山田をまっとうしたいと思いました。
──それぞれ、どんな人物を演じられるのでしょう。
鈴木 まークンは、中学のころから、目つきが悪くて近寄りがたくて、悪名高いというか、見た目で判断されてしまって噂が一人歩きしている子なんです。毎日誰かしらにケンカをふっかけられるんですけど、でも、内面はすごく優しいピュアな男で。体が不自由な方に出会えば、ちょっとした手助けをするのは彼にとって当たり前のことなんですけど、でもそれが逆効果になってしまったりするんですよね。そんなまークンが茶道部に入ることでいろんな人たちに出会って、どうなっていくのか。そんな姿が描かれていきます。
瀬戸 山田はまークンの良き理解者で、まークンが道を逸れそうになったときに戻してあげられる存在で。友達思いの優しさが強い男です。なんかちょっと、かまってちゃんかも?ってところもあるんですけど、基本的にはまーくんを見守るお母さん的な目線があるキャラだなあと思います。個性が強いキャラがどんどん登場するなか、山田はどちらかというと正しいことを言ったり仲裁役になることが多いので、そのあたりをおもしろく表現しつつ、いかにツッコんでいくかを追求しました。
──お互いの印象は?
鈴木 利樹とは「ストレイヤーズ・クロニクル」という作品で共演しているんですけど、そのときは利樹が20歳くらいだったのかな?
瀬戸 19歳とか20歳になったばかりとかでしたね。
鈴木 それ以来の共演だったんですけど、その間、何度かごはんを一緒にする機会はあって、今度一緒にできるねって話はしてたんですよね。今回は撮影に入る前にも本読みとか、お茶の練習とか、会う機会がたくさんあったので、その時点ですごく楽しくて。撮影の初日が学校の渡り廊下のシーンだったんですけど、あの瞬間からすでに利樹は僕のなかで山田でした。利樹の演じる山田がいるから僕もまークンでいられたんだと思います。
瀬戸 「ストレイヤーズ・クロニクル」のとき、僕はデビューしたてに近かったので、優しくフォローしてくださって、とても感謝していました。今回の撮影でも鈴木さんは本当にまわりを気遣ってくださっていて、とても頼りになるまークンでした。大きな背中がさらに大きく見えました。
鈴木 カメラが回ってないときも一緒に弁当食べたり、学校のなかをちょろちょろしたり、暑いなかでお互いに扇風機を向け合ったり、楽しい思い出がたくさんありますね。2人ともけっこうゲラ(笑い上戸)で、笑うポイントも似てて、終始笑ってたイメージが強いですね。猛暑だったり朝も早かったり、いろいろ大変なこともあった気がするんですけど、思い返すと、楽しいことばかり。長めの待ち時間すら雑談できる喜びがあって、うれしかったです。
──芝居を重ねて、すごいと思わされたポイントは?
鈴木 まークンと山田のかけ合いが大事な作品なのですが、山田のセリフの間と声のトーンが絶妙で、こっちがどんなにふざけても山田は絶対笑わないでいてくれるので、そこにすごく救われました。この2人だからこそ出せた呼吸感があったと思います。山田役が利樹だって聞いたときから、いい関係が描けそうって予感があったので、本読みのときから信頼して芝居を委ねていけました。
瀬戸 僕がすごいなと思ったのは、本番一発で決める強さです。テストのなかでアイディアがたくさん生まれて、鈴木さんから監督に提案する場面がたくさんあったのですが、その発想力もさることながら、膨らんだものを本番でちゃんと着地させる集中力もすごい。僕はついていくのに必死でしたが、めちゃくちゃ尊敬のまなざしを向けていました。
【取材・文:ワダヒトミ】