その他

その魔法はきっと愛! 「ドワーフ20周年展」開催中!


「コマ撮り」をやりたい、つくりたい。そんな同志たちが集まり、作品と向き合いつづけた場所、ドワーフスタジオは、今年で20周年を迎えました。いまやさまざまなメディアでも取り上げられるようになったコマ撮り、その歩みを一挙に俯瞰できる記念展覧会「ドワーフ20周年展~どーもくん、こまねこからリラックマ、そしてHIDARIへ。心が動き出すストップモーションの魔法。~」が、東京ドームシティ Gallery AaMoにて、12月17日(日)まで開催中です。20年の歩みのなかで、さまざまな可能性に手を伸ばしてきたスタジオの、魔法のようなクリエイションにふれられる、貴重な機会です。本記事では、12月1日に行なわれた内覧会のレポートをお届けします。


入口にはドワーフくんとこまちゃん! ここに持ち込んだ人形を置いて撮影することも可能


会場には、「どーもくん」「こまねこ」「リラックマとカオルさん」など各シリーズの撮影に使用されたおよそ100体にも及ぶチャーミングな人形たちが集結! 初公開のものも含め、撮影用セット、小道具、コンテや設定資料などが網羅され、計26作品の〝コマ撮り〟の裏側を垣間見られる展示になっています。内覧会当日は、どーもくん、リラックマ、コダックもお祝いに駆けつけて、超豪華ながらほのぼの楽しい雰囲気に。ドワーフ作品のあたたかさを象徴するような時間になりました。


Netflixで配信中「リラックマ」シリーズの展示も!


「コマ撮り」とは、人形や小道具を少しずつ動かして撮影していく、アニメーション手法。今や日本を代表するこま撮りスタジオとなったドワーフですが、そのスタートを振り返り、ドワーフ代表の合田経郎さんは内覧会挨拶にて、こう語りました。
「25年前、最初に『どーもくん』を作った時、モニターの中でキャラクターが動き出したのを見て、僕はすごく驚いたんです。原理はわかってるはずなのに、なんだこりゃ魔法みたいだって思った。心臓がドキドキして、すぐにすごく好きになりました」
その時に心の中に生まれた「コマ撮りをもっとやりたい、もっと知りたい」という思いが今も続いているという合田さん。そんな合田さんの作品づくりに触れて、同じように作りたいという思いを持つ仲間との出会いがあり、ドワーフ立ち上げに繋がっていったと言います。
「本当に作りたい人たちが作れる場所を作ろうと思いました。それではじめたのがドワーフで、それが2003年のことでした」


ドーモくんと写真をとる合田さん


NHKマスコットキャラクターとしておなじみの「どーもくん」コーナーでは、「名前はドーモ。(仮名)」との記述もある制作当初のTYO時代の企画書や、コンテと共に語られる制作秘話「こっそりコンテのはなし」も公開。また、合田さんのライフワーク的シリーズである「こまねこ」コーナーには、こまちゃんの屋根裏部屋セットや、公開が待たれる最新作「こまねこのかいがいりょこう」の一幕を再現したセットも展示されています。セット内に配置されている今にも動き出しそうなこまちゃんたちの表情が印象的。小物類のディテールにからも目を奪われます。コンテを映像化した〝Vコン〟も見られるので、思い描いたイメージがどのように具現化していくのか、その過程を知ることができます。


こまちゃんが過ごす部屋のセットも間近で見られる


そのほか、大人気キウイブラザーズの「ゼスプリキウイ」CMシリーズ、Netflixシリーズ「リラックマとカオルさん」、アニメ「BEASTARS ビースターズ」OPムービーなど……各コーナーには設定資料と、思わず「わあ」と声を上げてしまうかわいさの人形や小物がずらり。「BEASTARS ビースターズ」のレゴシの繊細な毛並みにも注目! 作品に合わせて染色したものを植毛して仕上げられているそうです。
そして、パイロット版の公開以来、世界中から熱い期待を寄せられているストップモーション時代劇「HIDARI」のコーナーも。川村真司監督&小川育監督×ドワーフ×TECARATの布陣で制作が進んでいる木彫人形や小物の、筆致を感じる〝生〟の存在感に圧倒されます。主人公・左甚五郎の仇である犬丸が座していた高座の、カラクリ細工のような仕様も間近で見てとれました。


時代劇アクション×コマ撮りの可能性を探る「HIDARI」の制作物も!


西野亮廣さん製作総指揮・原案・脚本の「ボトルジョージ」のコーナには、口元の表情パーツのバリエーションが展示されていて、豊かな感情表現をいかに実現しているのかがうかがえました。また、12月28日に世界配信を控えているNetflixシリーズ「ポケモンコンシェルジュ」からは、主人公ハルとコダックの人形が初公開! これから続々と公開が予定されているドワーフ作品への期待が膨らんでいきます。


内覧会当日はコダックも遊びに来てくれました


会場内には、「こまねこ」劇中シーンの再現フォトスポットや、持参の〝ぬい〟を使って撮影できるスポットも。大きなこまちゃんに寄り添って撮影すれば、自分がコマ撮りの世界に迷いこんだ気持ちになれちゃいます。


寝ているこまちゃんと2ショットを撮ろう!


ゆきおとこの長~い腕に包まれて写真撮影!


明かされている苦労話さえも和やかなニュアンスで、愛情いっぱいに作品が生みだされているのがわかる「ドワーフ20周年展」。合田さんは展覧会の開催に向けてこんな思いを伝えてくれました。
「6畳一間で始めた時には、こんなに大きな展示をやらせてもらえるようになるなんて思いもしなかったですね。関わってくださった方々、見てくださった方々に20年分の感謝を伝えられる場所になったらいいなと思います。そして同時に、今回の展示がまた自分たちの仲間が増える機会にもなったらうれしいな、とも思います」
それから、「全部が全部手づくりの世界ですので、『ああ、これは誰かが作ったものなんだ』というところを見ていただけたら」とも続けた合田さん。その作り手の制作過程を覗けるコマ撮り公開撮影や、お話を聞けるゲストトークショーなど、楽しいイベントも盛りだくさんです。ぜひ公式サイトをご確認の上、お出かけください。

★公開撮影があります!
会場にあるかわいらいいカーテンの穴をのぞいてみると……なんとスタジオが!
「コマ撮り」の制作過程を実際に見ることができる公開撮影、今後は12月16日(土)、12月17(日)にはTVCMでもおなじみ、ゼスプリ「キウイブラザーズ」の公開撮影が予定されているそう。ぜひ足を運んでみてくださいね。


会場の中にあるカーテン、その穴をのぞくと……?


なんと公開撮影のようすが! ぜひタイミングを合わせて足をのばしてみてください!


【取材・文:ワダヒトミ】


ドワーフ20周年展~どーもくん、こまねこからリラックマ、そしてHIDARIへ。心が動き出すストップモーションの魔法。~
開催期間:2023年12月17日(日)まで
会場:東京ドームシティ Gallery AaMo(ギャラリー アーモ)
開館時間:平日12:00 ~ 20:00、土日10:00 ~ 20:00
※12/13(水)のみ12:00 ~ 17:30 まで
※最終入場は30 分前まで
チケット:一般 1,200円、中学・高校・大学生 1,000円、小学生 800円

リンク:ドワーフ20周年展 公式サイト

この記事をシェアする!

MAGAZINES

雑誌
ニュータイプ 2024年3月号
月刊ニュータイプ
2024年3月号
2024年02月08日 発売
詳細はこちら

TWITTER

ニュータイプ編集部/WebNewtype