舞台

チームワークもばっちり! 舞台「フルーツバスケット」ゲネプロ&記者会見レポート

TVアニメ「フルーツバスケット」が、本田透役・吉田綾乃クリスティーさん、草摩由希役・北川尚弥さん、草摩夾役・橋本祥平さんら豪華キャストで舞台化! 3月4日、東京・日本橋三井ホールにて行なわれたゲネプロのレポート、キャスト陣のすばらしいチームワークが垣間見えた会見の模様をお届けします。

TVアニメ「フルーツバスケット」は2019年に「1st season」、2020年に「2nd season」、2021年に「The Final」が放送され、世界中のファンに愛され続けている名作です。さらに現在、総集編に新作映像を加えた「フルーツバスケット-prelude-」が全国の劇場にて公開されているなか、「1st season」を原作とした舞台もスタートしました。

本公演に先駆けて行なわれた会見には、主人公・本田透役の吉田綾乃クリスティーさんをはじめ、草摩由希役の北川尚弥さん、草摩夾役の橋本祥平さん、草摩綾女役の仲田博喜さん、草摩はとり役の伊万里有さん、草摩紫呉役の安里勇哉さんがカンパニーを代表して登壇。意気込みや注目してほしいポイント、役づくりで苦労した点などを語ってくれました。

会見はわきあいあいとした雰囲気で行なわれ、約1か月に及ぶ稽古期間を経て、キャスト陣の絆が深まった様子がうかがえました。吉田さんが「唯一、知っている方だった」という安里さんは、ほかのメンバーとの間に入って会話をつなげてくれるお兄さん的存在だったといいます。そんな安里さんは会見中にぎやかにボケ続け、伊万里さんと仲田さんがツッコミを入れたり、3人で笑いをとりにいったりと、綾女、はとり、紫呉の役柄同様に「マブダチトリオ」のようでした。

一方、「目が合うだけで喧嘩を始めてしまうような役柄」である由希と夾を演じる北川さんと橋本さん。しかし橋本さんによれば、「尚弥を笑わせたいなと思いながら」稽古場や楽屋で過ごすほど仲がいいそうで、「まずはケンカをしなくちゃいけないというところから気持ちをつくりました(笑)」と明かしていました。

舞台本編は「1st season」の物語を約3時間に凝縮しながらも、学園祭で●●姿を披露する由希など、原作ファンにはたまらないシーンが詰まっています。舞台上に再現された紫呉家の居間で透たちが座卓を囲む様子はもちろん、迫力あるケンカをしながらも、なぜか声がそろってしまう由希と夾など日常シーンも見どころが満載です。

また、透の親友である魚谷ありさ(南千紗登さん)、花島咲(中村裕香里さん)をはじめ、どのキャラクターもまるで原作から抜け出してきたかのよう。登場人物たちが透に本音を打ち明けるシーンの描かれ方も繊細で、見る者の心をあたたかく灯してくれる「フルバ」の世界観が浮かび上がります。

物語終盤では、夾の師匠で父親代わりでもある草摩藉真(稲垣成弥さん)が登場します。夾が隠したがる「本当の姿」を目にした透が取る行動とは……? 胸が震える感動のシーンを、ぜひ劇場で目撃してください。

なお、3月11日(金)までの平日は、各公演後にアフタートークが実施されます。「楽しい学校生活なのです!」や「十二支と猫の物の怪憑きたち」など毎回異なるテーマが用意されていますので、忘れずにチェックを!

また13日(日)の千秋楽は、昼夜公演ともに配信されることが決定しました。21日(月)までのアーカイブ配信期間中は何度でも公演を楽しむことができるうえ、「キャスト特典映像付き女子会Ver.」「キャスト特典映像付き男子会Ver.」も用意されています。こちらもお見逃しなく。

キャストコメント

■本田透役 吉田綾乃クリスティーさん
最初にお話をいただいたときは「世界中で愛される作品の主役が、どうして私なんだろう?」とプレッシャーを感じました。透くんは本当にやさしくて、誰かに寄り添って涙を流したり、怒ったり、人のために一生懸命になれる女の子です。そんな透くんを、本当に私が演じられるのかなという不安もありました。ですが、稽古が進むにつれて楽しみな気持ちが大きくなり、こうしてステージに立ってみんなでお芝居をしていると本当にワクワクしてきます。千秋楽まで誰ひとり欠けることなく、全員で走り抜けていきたいと思っています。最後まで応援よろしくお願いします!

■草摩由希役 北川尚弥さん
アニメから飛び出してきたような世界観を皆さんにお届けできるように、由希として透からいろいろなものを受け取って物語を紡いでいけたらと思います。由希は接する相手によってさまざまな顔を見せてくれるキャラクターで、彼らしい心の動きが表現できるようにと稽古中もずっと意識してきました。そして由希といえば、狙わずに王子様っぽい言動を見せるシーンがたくさんあります。役づくりをするうえで、原作のアニメを見て研究しながら突き詰めてきました。「顎クイ」のシーンは、ぜひ注目してください(笑)。

■草摩夾役 橋本祥平さん
稽古中から、草摩の一族として、キャストが一丸となって作品に取り組んできました。見てくださる方にも、きっと僕らの仲の良さが伝わるんじゃないかと思います。夾役として注目してほしいポイントは、終盤のシーンです。物語の重要な部分を担わせていただいています。自分を鼓舞する意味でも、そのシーンを挙げさせてください。舞台「フルーツバスケット」は主人公が成長していく物語とは異なり、主人公である透から思いを受け取った周囲の人たちが成長していく過程が描かれています。「フルバ」らしいキャラクターたちの心の交流を、楽しみにしていただけたらうれしいです。

■草摩綾女役 仲田博喜さん
アニメでは全25話を通じて描かれた1st seasonを舞台版は約3時間に凝縮するということで、どれだけひとりひとりのドラマを濃くしていけばいいのか、制作サイド、キャスト陣が試行錯誤しながら向き合ってきた稽古期間でした。本当にどのキャラクターも中心人物といっても過言ではなく、濃いメンバーが集まっています。そんななかでも綾女は破天荒というか、ぶっ飛んだキャラクターで、素の僕からかけ離れた役どころです(笑)。本番を通してさらに綾女に寄り添い、彼の考えを知っていけたらと思っています。

■草摩はとり役 伊万里有さん
実はマブダチトリオ(綾女、はとり、紫呉)を演じる僕たちも、本当に同い年なんですよ。劇中ではこの3人による他愛ないシーンもあるので、ぜひ注目してください。役づくりでは特に難しいと思ったことはなく、はとりがスッと入ってきました。ふだん作品を見ても全然泣かないんですけど、はとりの過去が描かれたシーンでは自然と涙が出て……。あのとき感じたものを大切に演じようと思いました。大変だったのは綾女との絡みですね、今でもつらいです(笑)。綾女の規格外のテンションを、はとりとしてどう抑えたらいいのかという点に関してはいまだに悩んでいます。

■草摩紫呉役 安里勇哉さん
このご時世のなか、無事に初日を迎えられることをうれしく思っています。役づくりをするうえで原作のアニメを最後まで見たとき、どのキャラクターもそうだったんですけど、特に紫呉は「まじか、そうきたか!」と驚かされまして……。今回の舞台では物語の結末まで明かされるわけではないので、「紫呉は何を考えているんだろう」「本当はどっちの味方なんだろう」といった核心に触れる部分をいかに醸し出すのか悩みましたし、どこまでお届けできるだろうかと今も考え続けています。個人的に注目してほしいポイントは、安達勇⼈くん演じる草摩利津の登場シーンです。結構なインパクトを皆さんに残すと思いますので、今から楽しみです(笑)。

【取材・文:藤谷燈子】

■舞台「フルーツバスケット」
上演期間:2022年3月4日(金)~3月13日(日)
劇場:東京・日本橋三井ホール
チケット価格:9800円
チケット:一般販売チケット/機材開放席チケット発売中(先着順)
プレイガイド:楽天チケット/ぴあ/ローチケ/イープラス
来場者特典:オリジナルクリアしおり(全14種・ランダム)

スタッフ:原作…高屋奈月「フルーツバスケット」(白泉社・花とゆめCOMICS)/脚本・総合演出…毛利亘宏(少年社中)/演出…長谷川太郎(少年社中)

キャスト:本田透…吉田綾乃クリスティー/草摩由希…北川尚弥/草摩夾…橋本祥平/草摩綾女…仲田博喜/草摩潑春…田村升吾/草摩紅葉…古賀瑠/草摩楽羅…関根優那/草摩利津…安達勇人/草摩杞紗…鎌田英怜奈/草摩燈路…陣慶昭/魚谷ありさ…南千紗登/花島咲…中村裕香里/本田今日子…芳賀優里亜/草摩藉真…稲垣成弥/草摩はとり…伊万里有/草摩紫呉…安里勇哉/アンサンブル…久保早里奈、徳岡あんな、西尾咲良、西澤佳就

リンク:舞台「フルーツバスケット」公式サイト
    公式Twitter・@fruba_stage

この記事をシェアする!

MAGAZINES

雑誌
ニュータイプ 2024年4月号
月刊ニュータイプ
2024年4月号
2024年03月08日 発売
詳細はこちら

TWITTER

ニュータイプ編集部/WebNewtype
  • HOME /
  • レポート /
  • 舞台 /
  • チームワークもばっちり! 舞台「フルーツバスケット」ゲネプロ&記者会見レポート /