舞台

舞台「K」第二章キャストが語る「人が演じる意味」

その日、劇場が明るくなってなお、鳴り響く拍手が止むことはなかった──8月5日(水)、前作から一年の時を経て、舞台「K」第二章-AROUSAL OF KING-の初日を迎えた。今回は、2.5次元ミュージカル専用劇場と銘打った、AiiA 2.5 Theater Tokyoでの上演に続き、大阪メルパルクホールでの上演もひかえている。

描かれたのは、現実とはわずかに異なる歴史を歩み、7人の《王》により現代日本を舞台にそれぞれの確執とそれゆえに起こる異能バトル、そして望まぬまま巻き込まれる少年・伊佐那社の辿る運命……これは大いなる力を持つ《王》と、《王》のもとに集う者たちの群像劇にして絆の物語である。

このほど初演から1年を経て、待ちに待ったTVアニメ第1期完結なでが描かれる第二章が開幕。そのゲネプロを終えたばかりのキャストによる囲み取材をお届けする。

登壇したのは、(向かって左から)八田美咲役 植田圭輔、周防尊役 和田雅成、伊佐那社役 松田凌、夜刀神狗朗役 荒牧慶彦、宗像礼司役 南圭介、伏見猿比古役 安西慎太郎の6人。

──ゲネプロを終えて、本日、これから初日を迎えるわけですが意気込みをお願いします。

松田:前作から一年という時を経て、初めてのキャストも交えて全員が一丸となって、ひとりひとりが新たな舞台「K」を創りあげていきたいです。

荒牧:ぼく自身、舞台「K」という作品が大好きなので、こうして第二章の初日を迎えることができてうれしいです。みんなで一丸となって進んでいくので、同じく、この舞台を大好きな方々に観てほしいです。

和田:今回、自分と伏見猿比古役の安西慎太郎は初参加となるわけですが、新たなキャストを迎えてパワーアップしたねと言われるような舞台を目指します。

植田:完結編にあたる公演で、ぼくらの気持ち同様、物語自体もすごく熱量のあるものになっているので、人間がやる意味を感じていただけるよう、しっかり魂を込めて、キャラクターを人間にして届けたいです。

南:また心と身体が熱くなる、「K」の季節がやって参りました!(笑)新キャストも加わり、新しい風も吹いているので、一丸となってがんばっていきます。

安西:「K」という作品、そして伏見猿比古というキャラクターが今まで以上に愛される作品になるように、しっかり演じていきたいと思います。

──それぞれの見どころをお願いします。

松田:本当に、心と身体が暑くなる季節がやってきました! この夏、ぼくらが目指しているのは一度、創ったものをぶち壊すことです。前回は原作のアニメを意識しましたが、今回は人間ドラマを意識して、人間が演じる意味にこだわって、人間が演じる意味を乗せてやってきました、その姿を観てください。

荒牧:……もう、(松田)凌のあとだと、コメントが完璧すぎて困るよ(笑)。全部を言ってくれたので、ぼくとしては、ぼくら三人、シロ、クロ、ネコの絆と、クロが覚醒したシロに忠誠を誓うシーンはぜひ観ていただきたいですし、TVアニメでは見られない舞台ならではのシーンもあるので、そこも楽しんでいただきたいです。

和田:今作では自分が演じる《吠舞羅》の王、周防尊の生き様が存分に描かれているので、それを感じていただきたいです。

植田:新キャストとしてアンナちゃんと王様を迎えての新生《吠舞羅》で、絆や生き様を精一杯見せつけたいです。とくに「うちの王様はカッコイイだろう!」というところを見てほしい!

和田:お、おう! ありがとう。

安西:……ふーん。

南:おや、伏見くん、どうかしたかね(にやにや)。

安西:……別に……。

南:じゃあ、ぼくが続けるよ。《王》同士の関係性も描かれますし、今回、《セプター4》として全員での総員抜刀シーンがあるので楽しみにしていてください。ぼく自身、抜刀が大好きなので楽しみです。

安西:単なるキャラクターではなく人間として伏見を舞台上に乗せたいという思いを強く持っています。そのうえで八田美咲との関係を描く、魂のこもった演技に注目してほしいです。

──最後に一言、お願いします。

安西:早くみなさんに観ていただきたくてわくわくしています。最高の舞台だったと言われるようがんばります。

南:最高のキャスト・スタッフを迎えてぼくたちは走りだしました。大阪の大千秋楽まで精一杯走り抜けたいと思います。

植田:東京の公演数も増えて今回は大阪にも行けるということで、もっともっと多くの方に舞台「K」を観ていただき、知っていただきたいです。

荒牧:新しいキャストも交えて、初日を迎えられたことが本当にうれしいし、ぼくたち自身も楽しんで舞台に立つので、皆さんにも楽しんでほしいですし、この作品を好きでいていただけたらうれしいです。

松田:作、演出の末満健一さんが描いてくれた、この世界を全力で届けるので、受け止めてほしいです。最高のキャストとスタッフで、この「K」という絆の物語を届けます。

ゲネプロを終えたばかりの熱をはらんだまま、和やかに囲み取材は終了。途中、あまりに自らの《王》を褒め称える八田美咲役の植田さんに、伏見猿比古役らしくそっぽを向く安西さんに笑いがおき、座長である松田さんの言葉に全員が深くうなずく一幕も。

そして、初日。カーテンコールが終わり、劇場の照明が付き、終了のアナウンスが流れたあとも一向に拍手は止まず……再び登場したキャストにさらに惜しみない拍手が送られた。

「家に帰るまでが、舞台『K』です! みなさん、速やかにお気をつけてお帰りください。本日は誠に、ありがとうございました!」と、松田凌の朗々とした声が響き渡り、熱狂のうちに初日の幕は降りた。

東京公演は 8月15日(土)までAiiA 2.5 Theater Tokyoにて、その後、2015年 8月19日(水)から 8月22日(土) まで大阪メルパルクホールにて、彼らは駆け抜ける。【文=おーちようこ】

■舞台「K」第二章-AROUSAL OF KING-
原作:GoRA×GoHands
脚本・演出:末満健一
出演:伊佐那社役…松田凌/夜刀神狗朗役…荒牧慶彦/ネコ役…楠本あずさ/周防尊役…和田雅成/櫛名アンナ役…礒部花凜/草薙出雲役…寿里/八田美咲役…植田圭輔/鎌本力夫役…松崎裕/宗像礼司役…南圭介/淡島世理役…茉莉邑薫/伏見猿比古役…安西慎太郎
アンサンブルキャスト:安藤彩華、江口千夏、金魚わかな、有澤樟太郎、小波津亜廉、近藤頌利、高橋和志、南條良輔、日南田顕久、校條拳太朗、矢ノ目光明
東京公演:8月5日(水)〜8月15日(土) AiiA 2.5 Theater Tokyo
大阪公演:8月19日(水)〜8月22日(土) 大阪メルパルクホール
料金:7560円(指定席)※毎公演当日券販売があります
チケット取扱い:ローソンチケット(PC・携帯)/ローソン、ミニストップ店内Loppi

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