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祝・初主演!「恋愛暴君」グリ役・青山吉能インタビュー【前編】

4月6日(木)からいよいよ放送が始まったテレビアニメ「恋愛暴君」。本作でメインヒロイン・グリ役を演じるのが、声優・青山吉能さんです。彼女は本作のオープニングテーマ「恋?で愛?で暴君です!」を歌う声優ユニット・Wake Up, Girls!の最年少メンバーにしてリーダーでもあります。

今回は、第1話アフレコ直後の青山さんにインタビュー。青山さんはテレビアニメ初主演ということで、グリ役を演じる彼女がどんな人で、どんな想いを持って演じているかということを聞いていきたいと思います。なお、「恋愛暴君」の話はインタビュー後編でたっぷり聞いているので、ご安心ください。

■熊本のアニメ大好き少女が、なが~く伸びた天狗の鼻を叩き折られるまで

──青山さんも20歳になられたということで。大学入学を機に上京して成人して、変化はありますか?

青山:やっぱり大学に入って変わりましたね。高校生の頃は「私の仕事は演技だから(=上っ面の見た目はいらない)」みたいな変な尖り方をしてたんです。でも、東京の大学に来たら本当にオシャレな人しかいなくて! そうなったら、ある程度ちゃんとしないと女子社会で生きていけないじゃないですか。それで、「化粧品何使っとっと~?」みたいな田舎者だから許されるキャラでリサーチして勉強しました(笑)。あとは大学ってちょっと人間関係が薄めだと思うんですけど、お酒を飲めるようになって、ちょっと深い話ができる女子の友達ができました。

──今はたくましく東京でサバイブしている青山さんですが、元は熊本出身です。熊本ってどんな土地ですか?

青山:道がめちゃめちゃ広い繁華街があったりして、そこまで田舎じゃないんですよ。九州で唯一のPARCOがありましたから! でも、こないだ福岡にもできたんです…もう、おしまいです…。あ、でも熊本は水がおいしいです。私調べでは日本で一番おいしい水道水だと思います! 地下水100%! その地下水を大事にしているから地下鉄が作れなくて、今でも路面電車が走ってるんです。食は辛子蓮根と馬刺しがおすすめです。

──そんな熊本で青山さんはアニメ好きな少女として育ったわけですね。

青山:そうです! 下通にあるアニメショップによく行ったんですが、家がわりと厳しかったので、漫画を買ったりはあまりできなかったんです。だからアニメショップに行くのはちょっと背徳感があって、でも、だからこそ行くのが楽しみな神聖な場所でした。

──アニメや声優に興味を持ったきっかけは?

青山:もともとオタクになったきっかけは「涼宮ハルヒの憂鬱」と「らき☆すた」です。小学校の頃ゆるいコンピュータークラブに所属していたので動画を見たり、声真似してみたりして。声優になりたいと思った作品は「セキレイ」です。私、早見沙織さんが本当に好きなんですけど、当時早見さんが高校二年生と知ったのが衝撃的で。高校生でプロとして活躍している人がいるんだ、私にもできるかも、と謎の自信を持ったんです。

──WUGとしてのデビュー曲「タチアガレ!」を作曲した神前暁さんが主題歌を作った作品ばかりなのが運命的ですね。

青山:そうなんですよ~! それで中学に入って「化物語」をきっかけに、さらに本格的にアニメや声優にドハマリしたんです。声優さんになりたい気持ちが膨らんでいた頃に、初めて受けたのが「探偵オペラ ミルキィホームズ」の「エリーを探せ! ミルキィホームズ声優オーディション」でした。

──当時の自分を今から振り返るとどうですか?

青山:やめてくれー!!って感じです。本当に自信満々だったんですよ(笑)。いろんなオーディション受けてる子や、劇団出身の子とかもいたんですけど、未経験なのにここにいる私すごくね?みたいな、本当に謎のポジティブさで…。もちろん駄目だったんですが、その時お会いしたプロデューサーの方に「君はいつか成功して、また会うことになると思うよ」と言っていただけて、また自信持っちゃって。

──その後もいろいろなオーディションを受けたんですよね。

青山:たくさん受けて受けて落ちて、たどり着いたのが「Wake Up, Girls! AUDITION」でした。実は、その前にi☆Risのオーディションも受けてるので、私を落としたエイベックスに対するリベンジですよ! そこで、初めて最終審査まで残ったんです。その時も負ける気はしなかったです。あ、この(審査)グループで一番演技もできてかわいいんじゃない?みたいな。ヤバいんです。当時の私の根拠のない自信は、ほんっとーにヤバかったんです!

──首尾よく合格したわけですが、その自信は続きましたか?

青山:はっはっは。……折れましたね天狗の鼻が。合格してからも、自分は上手いから受かったんだと思ってたんです。演技も歌も。でもWUGの7人が集まって、最初に受けたのがボーカルレッスンだったんですよ。合唱部だった私は一番自信があった歌のレッスンです。でも、先に歌った(高木)美佑も(田中)美海もプロじゃないかってぐらい上手くて、しかもアニメ的な歌い方になってて。自分の録音した音源を聴いて愕然としました。私は下手だったんだと気づいて、わんわん泣きましたね。

──しかも、その中でリーダーを任されて。

青山:何もできなくて一番年下の私がリーダーなんて、部活の経験とかだと本当にキツいんですよ。表面上はへらっとしてたんですけど、つらかったです。デビューしてからも、やっぱり節目節目で、なんで私がリーダーなんだろうって気持ちはあるんですよ。自分はリーダーとしてちゃんとしないとって自分を縛る気持ちが強いのに、最初のツアーで声が出なくなったりしてしまって。

──大阪公演の夜の部ですね。青山さんが歌えなくなった「タチアガレ!」の落ちサビを、会場全員が叫ぶように歌った瞬間は忘れられません。

青山:たぶんあの時が、私にとって本当の意味でワグナーさん(=Wake Up, Girls!のファン)の存在を感じたというか、助けてくれる人たちなんだってわかった瞬間なんだと思います。

 

その後、三度のツアーを乗り越えて、今や誰もが認めて愛されるWake Up, Girls!リーダーになった青山さん。後編ではそんな彼女のいち声優としての想いを聞いていきます。[後編につづく]【取材・撮影=中里キリ】

■テレビアニメ「恋愛暴君」
放送  :テレビ東京…毎週木曜26:35~
     BSジャパン…4月8日より毎週土曜24:30~
     AT-X…4月8日より毎週土曜23:30~ ※リピート放送あり
配信  :dTV・DMM.com・dアニメ・JCOMオンデマンド・U-NEXT・あにてれ・ひかりTV・ビデオマーケット・楽天ショウタイム・Gyao!/Gyao!ストア・ニコニコチャンネル…毎週金曜12:00~
     PlayStation™Video…4月10日より毎週月曜12:00~
     TSUTAYA.TV…4月11日より毎週火曜12:00~
スタッフ:原作…三星めがね(COMICメテオ連載)/監督…濁川 敦/シリーズ構成…高橋ナツコ/キャラクターデザイン…いとうまりこ/総作画監督…谷津美弥子/美術設定…小山真由子・松本浩樹/美術監督…松本浩樹・菊地明子/色彩設計…いわみみか。/音楽…MONACA/音楽制作…DIVE Ⅱ entertainment/音響監督…本山哲/音響制作…HALF H·P STUDIO/編集…近藤勇二(REAL‐T)/撮影監督…岩崎 敦/撮影…T2studio/アニメーション制作…EMTスクエアード
キャスト:グリ…青山吉能/藍野青司…小野賢章/緋山茜…沼倉愛美/黄蝶ヶ崎柚…長野佑紀/白峰 樒…原 由実/藍野あくあ…高橋李依/コラリ…檜山修之/神様…大塚芳忠/魔王…子安武人/鶴岡太郎…内匠靖明/ストラス…堀内賢雄

リンク:テレビアニメ「恋愛暴君」公式サイト
    公式Twitterアカウント・@boukun_PR
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