本日1月5日(金)に全世界で配信スタートするNetflixオリジナルアニメ「DEVILMAN crybaby」。そのオールナイトイベントが昨年末12月28日から29日の早朝にかけて東京渋谷のクラブWOMBにて開催されました。

イベント第1部となるプレミアム試写会には、湯浅政明監督とMCのニッポン放送アナウンサー吉田尚記さんが登壇。第1話の先行上映を前に湯浅監督は「今、スタッフ一同がみなさんの感想を欲しています」と語り、「……でも、面白いに決まっています」と高らかに言い切りました。　

阿鼻叫喚の第1話上映後、大歓声を浴びながら「まだまだ序の口ですけどね（笑）」と湯浅監督が再登壇。自分が将来映像作家になるともまだ思ってもいない少年時代に出会った原作「デビルマン」の衝撃を踏まえ、「やれるものなら絶対にやりたい原作だった」という今作への熱い想いを明かしました。Netflixでの配信ということで、通常のテレビ放送では描写不可能なバイオレンス表現も実現。エロスに関しても「女性をいやらしい目で見るなら男もいやらしい目で見つめて、平等に描いていきました」とボーダーレスに展開させていきます。

原作者・永井豪さんの自伝的漫画「激マン!」で綴られている「デビルマン」執筆時の想いも読み解きながら、シンクロするように演出していったという湯浅監督。「『湯浅くんの作品はシュールだからデビルマンもできるんじゃないか』と永井先生にいわれて、実はそのあと『シュール』って言葉を改めて辞書を引いてみたんですよね」と明かし、「シュールというと、わかりにくいみたいなイメージがあるけれど、シュールって『現実を超越した現実』ということなんですよね。きっと永井先生はそういうことを言ってくださったのだと思い、だとするなら、その想いに応えなければと思いました」と語った。

トーク後半は、ヒップホップMCのKEN THE 390さんも登壇。原作ではバンカラな風貌だった不良グループが、今作ではラッパーグループとして描かれ活躍しますが、KEN THE 390さんはそのラップ監修やワム役の声優として参加しています。「街の中に自然と息づいているようなラップをやってほしかった」という湯浅監督のオーダーに見事に応えたKEN THE 390さん。「型にはめるのではなく、ビート感も尺の調整も任せていただけて、とても自由につくらせていただけました。自分のクリエイティビティを出しながら、かっこいいトラックを目指していけましたね」と作品づくりに関わって受けた刺激を語った。

そして、第2部では、劇伴を手がけた牛尾憲輔さん（agraph）や主題歌「MAN HUMAN」を担当した石野卓球さん（電気グルーヴ）、KEN THE 390さん、AFRAさん、YOUNG DAISさん、般若さん、☆Taku Takahashiさん（m-flo）がDJやライブを繰り広げるパーティへ突入！　メインフロアのみならず、エントランスやラウンジ、階段の壁など、1Fから4Fまでまるまる「DEVILMAN crybaby」仕様に装飾された会場は、まさに作中で描かれる悪魔を呼び出すパーティ「サバト」の雰囲気そのもの。バーにはイベントだけのオリジナル・カクテル、サバトドリンクが登場し、フロアには気持ちよさそうにたゆたう監督の姿も。ボンテージスーツに身を包んでキャンディを配る女性や妖しく美しいドラァグクイーンたちに誘われて、扇動的な光と音に溶けるように夜が更けていきました。

「最終的には愛の話になる」と語った湯浅監督。「DEVILMAN crybaby」は、悪魔の身体と人間の心を持つデビルマンとなり、人類を守るため戦う不動明の物語。「生」の躍動のそのものを描き、人間の根源に迫る全10話です。いよいよ本日1月5日(金)、Netflixにて全世界独占配信です。

1月10日(水)発売のニュータイプ2月号では、湯浅政明監督のロングインタビュー、そして不動明役内山昂輝さんと飛鳥了役村瀬歩さんの対談を押山清高さん描き下ろしのイラストとともにご紹介いたします。

取材・文：ワダヒトミ