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アニスタ『参加各社代表座談会』レポート!各スタジオでアニメ化してほしい作品は?

2019年03月01日 17:00配信
アニスタ『参加各社代表座談会』レポート!各スタジオでアニメ化してほしい作品は?

アニスタ『参加各社代表座談会』より

1月27日(日)、2月9日(土)&10日(日)、WIT STUDIOが中心となって開催されたリアルイベント『アニメスタジオミーティング(アニスタ)』が行われました。最終日となる2月10日はミーティングデイと題して、秋葉原エンタスとベルサール秋葉原の2会場で様々なトークイベントを開催。そのレポートが到着しました。

イベントの一つである『参加各社代表座談会』には、コミックス・ウェーブ・フィルム代表取締役・川口典孝氏、MAPPA代表取締役・大塚学氏、WIT STUDIO取締役・中武哲也氏、CloverWorks執行役員・福島祐一氏が登壇。WIT STUDIO代表取締役・和田丈嗣氏の司会でトークがスタートした。

最初のトークテーマは「一般の視聴者にしてほしいこと」について。

これについては、どの登壇者もとにかく「作品を観てもらうこと」を挙げ、さらにはその作品の良さを「広めてもらうこと」を期待しているとコメント。SNSなどを使っての視聴者同士の口コミが、作品の人気を高める重要な要素になっていることを改めてうかがわせた。そんな中で、自社で映画配給も行っている川口氏は「映画館に行ってくれるなら、ぜひ前売り券を買ってください」とアピール。公開前の前売り券の売れ行きが映画業界では重視されているのだという。

次に行われたのは、このメンバーだからこそ聞き応えのある「リレートーク」。

登壇者がほかの登壇者に聞きたいことを順番に質問していくコーナーだ。プロデューサーならでは質問が飛び出す中、中武氏は大塚氏に「今、注目しているクリエーターを教えてください」と質問。これに対して大塚氏は「(スティーブン・)スピルバーグですかね。小学生のときからずっと注目しています(笑)」と回答し、会場は笑いに包まれた。

また大塚氏は福島氏に向けて「(うちは)何を作ったらいいですか?」とド直球の質問をぶつけた。福島氏は「MAPPAさんが作る任侠モノとかを見てみたい」とコメント。さらに自社のCloverWorksについては「いろいろなジャンルの作品を作っているので、それを活かしながら、引き続きTVシリーズや、劇場作品も作れる体制にしたいですね」と語った。

次に、「各スタジオでアニメ化してほしい作品」を発表するコーナーへ。

これは、Newtype編集部の協力で行われたアニメファンへのアンケートをもとに、その中から代表的なタイトルを発表していくもの。各社の特性を考慮した作品が発表される中、WIT STUDIOには「軍靴のバルツァー」「東京卍リベンジャーズ」「不滅のあなたへ」などが挙がり、中武氏は「あの会社は“いくさを好む”と思われている」とコメント。対照的にCloverWorksの結果には「Undertale」「ましろのおと」「こぐまのケーキ屋さん」など、柔らかい作風のものが並び、福島氏は「ドット絵の表現や、三味線の表現をどのように映像にしていくのかを考えるのは楽しそうなのでいいですね」と語った。

続いて来場者との質疑応答のコーナーへ。

参加したアニメファンたちも「日本のアニメは世界水準」だと認識している方が多く、まずは世界進出していくためのプランについての質問が上がった。これについて、実際に「君の名は。」などの新海誠作品を世界規模で展開している川口氏は「今は放っておいても世界に届きやすいようになっている」と回答。

劇場アニメの多くが、海外でも公開されることが当たり前になってきており、Netflixなどの動画配信サービスの隆盛によってTVシリーズも簡単に海を渡れる状況ができているのだ。その中で川口氏は「ただ、アメリカはとても難しい。基本的に製作を発表した瞬間に世界中から作品を買いにきますが、アメリカで大規模な公開を行おうとすると、ハリウッドメジャーと契約しなくてはならない。そのハードルはとても高い」と実情を語った。

続いての質問は「TVアニメと劇場版の苦労の違い」について。

これに対して、大塚氏は「TVシリーズはサイクルを回し続けて、納品をし続けるのが大事。その上でシーズンをとおしてのクオリティーを保っていくことが大変」と回答。対する劇場版は、中武氏が「みなさんがいきなり1800円を払って観るものなので、その対価に見合うものを提供しなくてはいけない。そのためにカット数もTVシリーズよりも多くなる」と解説した。ただ、今はTVシリーズの総集編を上映することもあり、劇場版でもTVシリーズの延長線上のものとして作られるものもある。そうした状況に関して、福島氏は「劇場で上映される作品を、映画館に行って観ること自体がイベントになっているのではないかと思います」と語った。

最後に登壇者たちは、それぞれのスタジオの今年の抱負を述べるとともに、来場者たちにお礼を伝えていく。こうして各スタジオの経営者が並んだ、貴重なトークイベントは終了。

この日1日、長時間にわたって総合司会を務めた和田氏が、改めて感謝の意を告げ、「アニスタ」ミーティングデイは幕を閉じた。