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「異世界かるてっと」インタビュー連載【第3回 前編】芦名みのる×暁なつめ「『このすば』はどのキャラに何をさせてもおもしろくなりそうな予感しかしない

2019年04月05日 18:00配信
「異世界かるてっと」インタビュー連載【第3回 前編】芦名みのる×暁なつめ「『このすば』はどのキャラに何をさせてもおもしろくなりそうな予感しかしない

TVアニメ「異世界かるてっと」は4月9日より放送開始

(C)異世界かるてっと/KADOKAWA 

「この素晴らしい世界に祝福を!」、「オーバーロード」、「Re:ゼロから始める異世界生活」、「幼女戦記」という異世界系ライトノベル4作品のキャラクターがぷちキャラになって一堂に会し、大暴れするTVアニメ「異世界かるてっと」。4月からの放送開始にあたり、同作の芦名みのる監督が4作品の原作者たちと対談するインタビュー連載企画。「この素晴らしい世界に祝福を!」の原作者・暁なつめさんとの対談の前編をお届けします。

芦名:実は「異世界かるてっと」でお借りしている作品の先生方のなかで、唯一これまでお会いできていなかったのが暁先生なんです。今日の「異世界かるてっと」のアフレコでようやくお会いできました。初めまして、暁先生。

暁:初めまして。「異世界かるてっと」のアフレコも、あっという間に終盤ですね。

芦名:本作のお話を初めて聞いたとき、どう感じました?

暁:芦名監督はさぞ大変だろうなと……。元作品の作家は、僕以外はみんな我が強い人ばかりですからね! 冗談はさておき、僕は二次創作を見るのが好きで、ネット上で公開されている「このすば」の二次創作なんかもよく拝見しているんですよ。それと同じような気持ちで「異世界かるてっと」もどんな作品になるのだろうと楽しみになりました。

――制作にあたって、暁さんからリクエストなどはあったのでしょうか。

暁:いえ、特にないですね。

芦名:そうなんですよ。そういうのをしっかりヒアリングしておきたいという話を僕はこれまでの対談でもしてきたというのに!(笑)

暁:僕は第2期まで制作していただけた「このすば」のアニメも、すべてお任せしていましたので。やっぱり、アニメである以上はアニメ制作のプロのみなさんにお任せするのが一番いいだろうと思うんです。"餅は餅屋"というスタンスです。

芦名:そう言ってくださるのは光栄ですが、やっぱり作品をお借りするこちらとしては、脚本を書いているとおうかがいしたいことが出てくるんです。細かな言い回しとか、キャラクター同士の呼称とか。今日はアフレコ現場で気軽に相談できたので助かりました。まあでも基本的に「このすば」は周りに柔軟に合わせてくれるキャラクターたちなのでそういう意味でも助かっています。キャストさんたちも柔軟ですし。

暁:「このすば」のキャストのみなさんは本当にしっかりされていますよね。安心してお任せできます。これは有名な話かもしれませんが、アニメのめぐみんがエクスプロージョンを唱えるときにする詠唱は、高橋李依さんのアドリブなんですよ。

芦名:「異世界かるてっと」でもめぐみんに魔法を使わせるときの詠唱は暁先生にご相談しないとな……と思っていたら、実はあれは高橋さんのアドリブですってビックリしましたよ!

暁:原作では詠唱を明確に描写することはないのですが、実はきちんと理由はあるんです。主人公のカズマは異世界に転生するにあたって、そこでの言語が脳内で自分の分かる言葉に変換されています。だから、作中の魔法は全部シンプルな英単語なんです。一方で、カズマも使う「狙撃」など、漢字で表記されているスキルもあります。これは、かつてカズマと同じように転生した日本人が編み出したからそういう表記なんです。

芦名:ふむふむ。

暁:だから原作で日本語の詠唱を書くと、それも日本人が編み出したことになってしまいます。でも実際はそういうわけではないので、詠唱は明確に書いていないんです。アニメのめぐみんの詠唱はスタッフの方たちから「アニメでいきなり"エクスプロージョン"とだけ言わせるのも何なので、詠唱を考えてもよいですか」と言われましたので、二つ返事でオーケーしたからなんですよ……と、たまには作家らしく設定を語ってみました(笑)。

――芦名監督が「このすば」を手がけるのは初となりますが、「このすば」の魅力はどのようなところにあると感じられていますか?

芦名:「このすば」のアニメは、僕やキャラクターデザインのたけはら(みのる)も楽しく観させていただいたタイトルです。どのキャラクターも魅力的で、誰に何をさせてもおもしろい。そういう意味では"ずるい"作品だなと(笑)。とはいえ、入り乱れるようなセリフの応酬のどこまでが台本に書かれていて、どこからがアドリブなのかという境界線が分からず、脚本を書く上でそこは少し不安でした。でも、そこは「リゼロ」でエミリア役をしている高橋さんに色々と教えていただけて、やる前からに雰囲気がつかめたのは幸いでしたね。

――描くのが楽しみだったキャラクターはいましたか?

芦名:個人的にはカズマとスバルを引き会わせたいと思っていましたので、この作品でそれがかなったのもうれしいです。

暁:2人ともジャージが好きで引きこもり系……と似ていますしね(笑)。まぁカズマは、正確には引きこもりというよりニート気質なんですが。

――先日、芦名監督と「幼女戦記」のカルロ・ゼンさんに対談していただきましたが、カルロさんは運がいい者同士、ヴィーシャとカズマを絡ませたら楽しそうだとおっしゃっていました。カズマはTRPGでいうならクリティカル(大成功)を連発するタイプではないか、と。

暁:なるほど。僕の中では、その例えならカズマは「クリティカルかファンブル(大失敗)しか出さないタイプ」なんですよ。何らかの正否判定を10回行ったら、8回はクリティカルで、残り2回はファンブル。そういう極端なキャラです。「このすば」はカズマにかぎらず、誰もがそんな感じなんですけどね。自分の作品のキャラと他の先生の作品のキャラで気になる組み合わせとなると、僕も監督と同じでカズマとスバルですね。以前書いたコラボ小説で実現できて楽しかったです。

(編注:「コミックアライブ」2017年4月号付属の小冊子「Re:ゼロから始める異世界生活×この素晴らしい世界に祝福を!Ex.この異世界交錯でコラボ生活を!」に掲載。「リゼロ」のレムが「このすば」の世界にやってくる物語を暁さんが、「このすば」のアクアが「リゼロ」の世界にやってくる物語を「リゼロ」の長月達平さんがそれぞれ執筆している)

芦名:4作品の主人公の中では、この2人の共通項が多いんですよね。

暁:2人ともすぐ死にますしね(笑)。

芦名:でも、いざキャラをお借りしてしゃべらせてみると、一見似ているようでもパーソナリティはかなり違うことがよく分かりました。カズマは"カスマ"、"クズマ"なんて呼ばれることもあるくらいゲスい一面を表に出すことがありますが、スバルはそういう面はよほど追い込まれない限り全然表に出してこないなぁとか。もちろん、カズマもそうした一面を見せたあと最後はかっこよく決めるのが魅力だと思っていますので、そこは細心の注意を払っています。

【取材・文:蚩尤】

「異世界かるてっと」

放送:TOKYO MX 4月9日より毎週火曜0:30~

   テレビ愛知 4月11日より毎週木曜26:05~

   MBS 4月9日より毎週火曜27:00~

   BS11 4月10日より毎週水曜24:00~

   AT-X 4月10日より毎週水曜21:30~ ※リピート放送あり

配信:AbemaTVにて4月9日(火)24:00~特別先行配信開始

スタッフ:原作…丸山くがね『オーバーロード』、暁なつめ『この素晴らしい世界に祝福を!』、長月達平『Re:ゼロから始める異世界生活』、カルロ・ゼン『幼女戦記』/原作イラストレーター:so-bin『オーバーロード』、三嶋くろね『この素晴らしい世界に祝福を!』、大塚真一郎『Re:ゼロから始める異世界生活』、篠月しのぶ『幼女戦記』/監督・脚本:芦名みのる/キャラクターデザイン・総作画監督:たけはらみのる/美術監督・美術設定:戸杉奈津子/撮影監督:大久保潤一/音響監督:明田川仁/音響制作:マジックカプセル/音楽:川田瑠夏/音楽制作:KADOKAWA/アニメーション制作:スタジオぷYUKAI/製作:KADOKAWA

リンク:アニメ「異世界かるてっと」公式サイト

    公式Twitter・@isekai_quartet