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10年来の付き合いがある脚本家と俳優が新たな可能性に出会う「ゲキ×シネ」×「プロメア」《一夜のチャンピオン祭》

2019年08月30日 14:37配信
10年来の付き合いがある脚本家と俳優が新たな可能性に出会う「ゲキ×シネ」×「プロメア」《一夜のチャンピオン祭》

「ゲキ×シネ」×「プロメア」《一夜のチャンピオン祭》より

一夜限りの夢興行開幕! 劇団☆新感線の舞台(ゲキ×シネ)「蛮幽鬼」とTRIGGERの劇場版アニメ「プロメア」がまさかのコラボ上映実現。《一夜のチャンピオン祭》と銘打って、8月5日(月)に都内劇場・新宿バルト9にて5時間以上にわたる連続上映が行われました。

イベント当日は両作品を手掛けた脚本家・中島かずきさんと、「蛮幽鬼」で刀衣役を務め「プロメア」でリオ役として活躍した俳優・早乙女太一さんのトークショーが行われました。

実はこの企画、中島さん自らが関わっているのだとか。

「『プロメア』は皆さんの情熱と厚い支持でここまで上映を続けることができました(5月24日から公開10週目)。もうすこしで興行収入も10億円になります(8月14日に興収10億円達成)。これも皆さんのおかげです。みなさんの感想を拝見すると、劇団☆新感線の作品と『プロメア』の共通点を挙げている人が多くて。中でも、堺(雅人)くんが演じたサジ(と名乗る男/「蛮幽鬼」)とクレイ(「プロメア」)を語っている方もいた。「蛮幽鬼」はなぜ上映しないのか? という声も聞こえてきて。新感線サイドに『コラボできない?』と相談したところ、『ようがす!』って感じで。わりとピュッと動いてくれて。『プロメア』サイドも『いいんじゃないっすか?』という感じで動いてくれて。これが実現して僕が一番嬉しいんです。チケットもあっという間に売り切れたそうで、本当にありがとうございます」(中島)

「蛮幽鬼」は2009年に上映された時代活劇。「モンテ・クリスト伯」(巌窟王)をモチーフに、架空の古代王国で復讐譚を描きました。早乙女太一さん、堺雅人さんといった「プロメア」にも出演しているお二人も出演されている作品です。早乙女さんは10年前になる本作の出演を懐かしそうに振り返ってくれました。

「僕は、13歳のころに初めて劇団☆新感線の舞台『髑髏城の七人』を見て。まさか自分が出れるなんて、微塵にも思っていなかったので。『蛮幽鬼』に出られることになって本当に嬉しかったし、当時はお芝居に苦手意識がすごくあったので……」(早乙女)

「そうなの!?」(中島)

「そうなんです。お芝居がダメでも、剣(殺陣)で頑張ろうと思って、ひたすらその練習をしていたのを覚えています」(早乙女)

「蛮幽鬼」の稽古中、早乙女さんが女装して舞を踊るシーンになると女性キャストが詰め掛けて、ため息交じりに早乙女の稽古を見学していたのだとか。

「そんな中、堺くんは外で黙々と殺陣の練習をしていたんだよね。新感線のプロデューサーが『堺くんは剣道二段だ』という情報を聞きつけて、出演のオファーをしたんだけど、実際にお会いしたら『それは人違いですね。僕は体育2です』と言っていて。僕も体育2だったので、それは大変ですね……と話をしたのを覚えています。でも、本番では堺くんがすごく頑張ってくださったんです」(中島)

「僕は、あのころ堺さんの殺陣にすごく影響を受けていたんです。僕の殺陣は踊りに近い動きだったんですが、堺さんは演技で強い剣士に見えるようにしていた。アクションもお芝居の一部なんだなと、すごく感動していたんです」(早乙女)

「そうなんだよね。アクションも演技だから。強そうに見えるほうが強いってことなんだよね。アクションシーンでは僕はト書きを一行書くだけなんですけど(笑)」(中島)

「プロメア」は人体から発火するバーニッシュと呼ばれる人々が現れた世界で、火消しに憧れる青年と高機動救命消防隊バーニングレスキューの活躍を描く作品。主演の松山ケンイチさんといった俳優陣だけでなく、これまでTRIGGER作品に参加した声優陣が顔をそろえていることも見どころになっています。

「(早乙女さんの魅力は)何かを背負わせたら日本一ということですね。本人はそうじゃないと思うんだけど。今回の『プロメア』も、悲劇を背負わせたくなるというか、そういう役はさすが上手いなというのがあるんですよね。いつも同じ役だなって思ってない?」(中島)

「『蛮幽鬼』では謎の剣士、そのあと出演した新感線の舞台でも謎の剣士……。『謎』がつくことが多いな、僕は『謎』担当なのかなと思いましたね。何かを背負うというけど、闇ってことですよね(笑)。いまでこそ、こうやってしゃべるようになりましたけど、『蛮幽鬼』の17歳のころは他人と本当にしゃべらなくて。かずきさんともほとんど言葉を交わさなかった……」(早乙女)

「『ご飯よく食べるよね』って会話をしたくらいだったよね(笑)。そうしたら『はい』と答えてくれた」(中島)

「当時は『はい』か『わかりません』しか、しゃべれなかったんです」(早乙女)

「でも、あのとき『またやろうね』と言ったら、『はい』と言ってくれたんだよ」(中島)

「蛮幽鬼」から10年、「プロメア」で2人は何度目かの共作を果たした。中島さんは「プロメア」の公開後に劇場へ行き、驚いたことがあったとか。

「応援上映に行ったんです。お客さんがいっしょにセリフを言うんですよ。『クレイ、クレイ、クレイ・フォーサイト!!』って叫んでいるんです」(中島)

「それ、応援してないですよね。(セリフを)言いたいだけでしょ?(笑)」(早乙女)

「『度し難いな、この馬鹿は!』と言うんです。楽しいよ。そんなにセリフを覚えてくれているんだと感心しました。サイリウム芸もあって。クレイの銅像が出てくると、銅像と同じポーズでサイリウムを掲げたり……。こっち(作品をつくった側)が元気をもらえるんですよ」(中島)

「良いなあ、それ見てみたいですね」(早乙女)

ともに作品を手掛けてきたふたりは、10年目にして新しい可能性に出会ったようだ。ふたりが次に組む作品が楽しみになるイベントでした。

【取材・文:志田英邦】

■「プロメア」

全国劇場で絶賛上映中

■早乙女太一出演・ゲキ×シネ最新作『髑髏城の七人』Season月 上弦の月

絶賛上映中

リンク:「プロメア」公式サイト

    @promare_movie

    「ゲキ×シネ」公式サイト