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劇場版「日本沈没2020」監督・湯浅政明さんインタビュー「配信版で伝えきれなかったことを伝えたいです」

2020年11月04日 12:05配信
劇場版「日本沈没2020」監督・湯浅政明さんインタビュー「配信版で伝えきれなかったことを伝えたいです」

劇場アニメ「日本沈没2020 劇場編集版 -シズマヌキボウ-」は2020年11月13日(金)より全国ロードショー

(C) “JAPAN SINKS : 2020”Project Partners

小松左京さんの小説「日本沈没」を原作に、2020年7月よりNetflixで配信されている湯浅政明監督作品「日本沈没2020」。全10話で構成される同作品を再構成した劇場アニメ「日本沈没2020 劇場編集版 -シズマヌキボウ-」が11月13日(金)より公開されます。その公開に先駆けて、湯浅監督にインタビューを敢行しました。作品に込められたメッセージや、劇場版の見どころなどがギュッと詰まった内容は必見です。

――まずは「日本沈没2020」という作品にNetflix版~劇場版と関わられてきての感想を聞かせてください。

湯浅 Netflix版を制作しているときはとても忙しく、現場も大変でしたが、「もっと日本沈没をやりたい!」という気持ちもありました。公開後に賛否両論がありましたが、制作当初からさまざまな考え方や受け取り方が生まれてほしいと考えながら作っていたので、内容的には間違っていなかったと思っています。たた同時に、こちらの伝えたかったことが上手く伝わってない部分があると感じたので、今回の劇場版ではそこをもっと伝わるようにと思い、編集を進めました。

――作品に込めた思いについて具体的に教えてください。

湯浅 日本がなくなるという衝撃的な状況を描くことで、普段の生活だと見えてこないものや意識していないことについて考えてみよう、という意図を込めました。日本って実際どういうとこなんだろう、日本国民であるというのはどういうことなんだろう、もし本当に日本がなくなったら何を失って、何を与えられていたのだろう、そういったことを考える中で、自分と対する環境や組織を見つめ直すきっかけになるとよいと思いました。

――過去にも映画化やドラマ化がされている「日本沈没」を初めてアニメ化するにあたり、どのような工夫をされましたか?

湯浅 「日本沈没」というタイトル自体は子どもの頃から知っていて、映画や漫画、原作も後追いで知っていったのですが、当時と現在では時代も変わって、災害というものに対する知識も心構えも大きく変化していると思うんです。そういった世相の中で、災害というよりは「日本という国がなくなる」という壮大なシュミレーションテーマに着目して、原作通りの大局的な視点より、見て下さるごく普通の家族という小さな視点、身近な視点から、自分が属しているグループ、団体、組織から、巨大なたくさんの組織の中の1つに属しているという状況に思いを巡らせてゆく方が、自分がおかれている場所、状況、他者との関係、他の組織との関係に考えがおよんで行くのではないかという事を考えながら、スタッフ達と作って行きました。

――今回劇場版を制作されるにあたって特に意識したポイントはどこですか?

湯浅 見やすくなること、少しでも作品に入りやすくなることを念頭に置きました。全10話を一本の映画の中に凝縮することでスッと情報が頭の中に入り、作品のノリに付き合って頂けるものになっていればいいなと思います。作品のボリュームを絞ったぶん、音楽にも調整が入っていますが、音の良さは変わりませんし、5・1のSEの広がりなどにも注目して頂きたいです。配信版を観てくださった方には、音の変化もそうですけど、ストーリーのどこを削ってどのように繋げたのかという部分を観て頂いて、違いを感じて頂ければと思っています。

――もし日本がなくなったら、監督はどういう生き方をされますか?

湯浅 実際にどうなるかはそのときにならなければわからないですが、普段から何が起きてもすぐに判断して行動に移せるようにと意識しているので、変化についていこうとすると思います。臨機応変に動けるほうが監督業にもプラスになると思っていますし、リアクションや判断力は日々鍛えているつもりです。

――ありがとうございます。それでは最後に、本作を楽しみにしている方たちへのメッセージをお願いします。

湯浅 出てくる登場人物たちは一風変わっているように見えますが、それが実際にはどこにでもいる普通の人たちだと思っています。様変わりした状況の中で自分の立ち位置を考えながら行動する人や、世界の流れをも把握して動く頭のいい人が出てきますが、自分もそんな人たちのように上手く生きれるようになりたいと思いながら作品を作っていました。今現在自分が日本という国とどういう認識関係にあるのか、社会がどのように巡り巡っているのか、そういったことを考えるきっかけにもなると思いますので、ぜひ劇場に足を運んで頂ければと思います。

【取材・文:水葉龍弥(パワフルプロダクション)】

■劇場アニメ「日本沈没2020 劇場編集版 -シズマヌキボウ-」

2020年11月13日(金)全国ロードショー

スタッフ:原作…小松左京「日本沈没」/監督…湯浅政明/音楽…牛尾憲輔/脚本…吉高寿男/アニメーション制作…サイエンスSARU/配給…エイベックス・ピクチャーズ/製作…“JAPAN SINKS : 2020”Project Partners In association with Netflix

キャスト:上田麗奈/村中知/佐々木優子/てらそままさき/吉野裕行/森なな子/小野賢章/佐々木梅治

■【湯浅監督が深堀り!】超解説 副音声上映決定!

11月13日(金)の「日本沈没2020 劇場編集版-シズマヌキボウ-」公開にあわせて、公開劇場にて、制作陣による“イヤホンで聴く副音声付き上映”を実施致します。

■公開記念舞台挨拶の実施が決定!

「日本沈没2020 劇場編集版 -シズマヌキボウ-」公開記念舞台挨拶付上映会

舞台挨拶日時&会場:TOHOシネマズ 六本木ヒルズ

2020年11月15日(日)  9:50の回 上映後登壇

2020年11月15日(日) 13:25の回 上映前登壇

※開映時間は変更になる可能性がございます。

登壇者(予定):上田麗奈(武藤歩役)、村中知(武藤剛役)、小野賢章(カイト役)、湯浅政明(監督)

※登壇者は変更になる可能性がございます。

リンク:アニメ「日本沈没2020」公式サイト

    公式Twitter・@japansinks2020