――では、曲ごとに印象を聞いていきたいと思います。1曲目は、勢いよくアルバムの幕を開ける「Voice for YOU!」です。
芹澤:2016年12月のソロライブでも歌いましたけど、結構前からある曲なので、一番「私の曲だな」って感じます。それでいて、このアルバムを象徴する1曲でもありますし、思い入れは強いです。最後の「一緒に歌って一緒に踊って一緒に騒いで遊ぼうよ」から「もう止まらないパーティーのきっかけはMy Voice for YOU!」までの怒濤の詰め込みで、「この子、本気だな」感が伝わってほしいですね。
芹澤:1stミニアルバムに、こういった曲調のものを入れることがひとつのチャレンジだなと思っています。最初に太田さんから曲をもらった時に「おぉ、新しい!」って。普通、最初のアルバムは攻めた楽曲を多めにしたいじゃないですか。それこそ「Voice for YOU!」みたいな。でも、私だからできるこの抜き感というか、緩い雰囲気を表現しました。
芹澤:これはアルバム全体の話なんですけど、私の感動ストーリーの押し付けはしたくなくって。応援してくれているファンはともかく、初めて私の曲を聴く人に「私、やっとソロデビューするんですよ! めっちゃ幸せです、夢叶えます」みたいな曲を歌っても「そんなこと言われても…」と感じると思うんです。だからアルバムでも、「Voice for YOU!」こそ別ですけど、普遍的な恋の歌が多いんです。今まで私を知らない人でも、純粋に「いい曲だな」と感じてほしいので。
――なるほど。
芹澤:ただ「Imaginary」は、そういう恋の切ないバラード曲として聴いてほしいなと思いつつ、一方で、実はファンに向けて歌っている側面もあるんです。i☆Risで5年間やってきて、「ソロデビューしたい」と言っていた私を応援してくれた人に「これからも頑張るから付いてきて」と伝えるという内容でもあるんです。ある意味「Voice for YOU!」と対というか。それで最後に「一緒に夢に見つめていて」と、恋から夢の話になるんです。以前からのファンにはそういう部分も伝ってほしいです。