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TVアニメ「アラフォー男の異世界通販」オープニング・亜咲花&エンディング・キミのねのアーティスト座談会! 「言葉にせずとも意思疎通できるのは相性のよさだと思います」

©朝倉一二三・ツギクル・うみハル/アラフォー通販製作委員会


クライマックス間近のTVアニメ「アラフォー男の異世界通販」より、オープニングテーマ「GIVE & TAKE」を歌う亜咲花さんと、エンディングテーマ「あいくらふと」を手がけた「キミのね」のボーカル・つむぎしゃちさん、バイオリン・大谷舞さん、サウンドプロデュース・久下真音さんによるスペシャル座談会が実現! 実力派のアーティスト2組は何を語るのでしょうか!?


亜咲花さん


「キミのね」のつむぎしゃちさん(写真左)、大谷舞さん(右)


――昨年放送されたTVアニメ「ゆるキャン△ SEASON3」では「キミのね」さんがOP、亜咲花さんがEDを担当されていました。お互いにアーティストとしてどんな印象をもっていらっしゃいますか?
亜咲花 私は今回のお話をいただいたときに、EDは絶対「キミのね」さんが合うと思ったんですよ。お互いの得意ジャンルを特化して武器にしているので、音楽がケンカすることなく自然と役割分担できる関係性だと思っています。
つむぎ 人柄について言うと、亜咲花さんはいるだけで場を明るくしてくださる方なんですよ。
大谷 私は亜咲花さんと同い年なんですけど、比べ物にならないくらい場を引っ張っていただいて、「この人といっしょにいれば私たちもいいアーティストに見える!」って、勝手に思っていて(笑)。
亜咲花 それはお互いに相乗効果です(笑)。久下さんには自分の個人の楽曲をつくっていただいたことがあって。
久下 それもまた「キミのね」とは全然違った感じの曲でオススメなんですけど、2人をすごくかわいがっていただいているようでありがたいですし、僕はちゃんと亜咲花さんのライブを見させていただいたことがないので、一度おうかがいしたいなと思っています。


亜咲花「GIVE & TAKE」ジャケット


――「GIVE & TAKE」は亜咲花さんみずから作詞もされていますね。
咲花 作品のインパクトもあるし、楽曲もゴリゴリなサウンドなわけだから、これは弱い歌詞を書けないなと思いました。作品を読んでまず感じたのが、主人公のケンイチがもっている好奇心や野心と、ちゃんと恩は返すタイプであるということ。つまりギブ&テイクですよね。そのなかでも傲慢さがあったり、強欲な一面もあったりして、その欲がチャンスに変わるというのは私自身もすごく感じるところがあって。なので、作品を背負ってこそのアニソン歌手ではありますが、自分が今まで歩んできて感じた気持ちをうまく混ぜられたらいいなと思って、珍しく自分の価値観で歌詞を書きました。


キミのね 「あいくらふと」ジャケット


――「あいくらふと」はどのように制作されていきましたか?
久下 この曲は歌詞が特に大事だなと思ったので、メロディを書いた後すぐ、アレンジをそんなにせずに2人に渡した記憶がありますね。
つむぎ いろんな要素があるアニメなので、どこを切り取って、誰の目線で書くかというのは私も作詞をするときに悩んだんですけど、通販でものを受け取ったときの感覚から「あいくらふと」のイメージがわいてきて、「覚えてもないのに思い出したの」という歌詞は愛について言っているんですね。愛って、誰かに教わっていないんだけど、愛に触れたときに自分の中でパッと目が覚めて、「これが愛なんだ」と気づいていくものだと思って、そういうことをテーマに歌詞を書きました。
大谷 久下さんからおおまかにオケをつくっていただいた後にバイオリンパートやストリングスを足す係が私なんですけど、今回の曲は日常の中に潜んでいる温もりを表現できたらなと思ったので、バイオリンもゴリゴリに入れるというよりはストリングスで何気なく後ろに支えとしているようなパートを多めにつくってみたり、派手なことをするというよりはいい空気をつくることを意識したりしてフレーズを添えた記憶があります。プレゼントというのもあげたりもらったりするものだから、たまたまですけど亜咲花さんの「GIVE & TAKE」ともつながる部分があるなと思ってうれしかったです。
亜咲花 それを言葉にせずとも意思疎通できるのは相性のよさなんだと思います。

――お互いの楽曲を聴かれての感想はいかがでしたか?
亜咲花 つむぎさんの歌声が私と180度テイストが違うので、私は「あいくらふと」を歌えないんですよ。
つむぎ いや、歌えますよ!
亜咲花 歌唱はできても、久下さんが思い描いているメッセージ性にはたどり着けない。「キミのね」さんだからできた音楽であって、それは「ゆるキャン△」では感じなかった温度差ですね。こんなにアーティストカラーが違うんだって、この作品で初めて気づきました。
つむぎ 私は「この歌詞すごい!」と思って。「GIVE & TAKE」というタイトルが出たときに、そういうことか!となったんですよ。
亜咲花 実は私も最初、愛に触れた歌詞にしようかなと思っていたんです。最後の「この旅は続いてく」の部分も「~愛を知る」になっていて。でも、直感的に私は愛を語るのではなく勝負するのが役割分担だと思って、歌詞を変えたんですね。愛は「キミのね」が担ってくれると思って、その方向にいかなかった自分はほんとえらいと思います(笑)。
大谷 思えば思うほど、本当に打ち合わせをしたみたいですよね。同時に制作が進んでいたのに、こんなにきれいにピースが合うのは奇跡的だなと思います。これからずっとチームになりませんか(笑)?
亜咲花 4人目の「キミのね」(笑)⁉。


©朝倉一二三・ツギクル・うみハル/アラフォー通販製作委員会


©朝倉一二三・ツギクル・うみハル/アラフォー通販製作委員会


――「アラフォー男の異世界通販」に登場するなかで気になるキャラクターはいますか?
亜咲花 ミャレーという富田美憂ちゃんが演じている獣人の女の子が特に好きですね。ちょっとわんぱくなところがあるんですけど、そばにいてくれたらうれしいなあと。私も実は声優でキャラクターを担当させていただいていて、後半になって出てくるメイドさんを演じているんですけど、アフレコ現場でお会いするキャストの方々は皆さん作品に対する熱もすごいですし、キャラクターの解釈が深いので、台本に書いていないこともアドリブでお話しされるんですよ。それはすごいなあと思いました。
つむぎ 見ていて「ケンイチ、モテるなあ」と思うけど、近くにいたらたしかに好きになっちゃうかもしれない……。
亜咲花 えー!?
つむぎ ドラマ化したらイケオジの俳優さんが演じるんだろうなって。推しはアネモネちゃんです。育てたいですね。
大谷 私はケンイチさんも推しになりうるくらい好きですね。アニメのキャラって誇張されていることが多いんですけど、ケンイチさんはギリギリ日常にいてくれそうだし、日常にいたらめちゃくちゃいい人じゃないですか。優しいけど、すべてが完璧なわけじゃないところがいいなと思います。あとは森猫のベルですね。私が猫好きというのがあるかとは思いますが、シンプルにかわいいなと。今後どんな感じで出てくれるのか、見守りたいなと思っています。
久下 ケンイチさんはおじさん界のスターな感じ(笑)。ああいうふうにみんなから思ってもらえるようなおじさんになるのが一番いいんだろうなと、僕は思いますけどね。ああいう器の広い男になるというのは、みんなめざしているところだと思います。
大谷 器が広いというか、ちょっとくたびれた感じがまたいいんですよね。


©朝倉一二三・ツギクル・うみハル/アラフォー通販製作委員会


©朝倉一二三・ツギクル・うみハル/アラフォー通販製作委員会


――ちなみに、皆さんは普段ネット通販を利用されていますか?
亜咲花 私、通販マスターですよ! まずAmazonも使うし、楽天も、フリーマーケット系のアプリも使うし、あとは服専門の通販とか海外系も使うし、めちゃくちゃ網羅しています。化粧品も全部通販で買っちゃうかも。昨日も業務用の20リットルの柔軟剤を買いました。業務用大好きです(笑)。
つむぎ 私は買い物に行くのがあまり好きじゃないので、洋服とかは全部通販です。
大谷 私もほとんど通販かな。
亜咲花 さすがに楽器は違うよね?
大谷 バイオリン自体はもちろん工房に行きますけど、それ以外の弦とかは通販じゃないとやっていられないくらい買うことが多いので。サウンドハウスという音楽界のAmazonみたいなサイトで買っています。
亜咲花 久下さんも機材系、スピーカーとかは通販ですか?
久下 それはさすがに通販では買わないですね。実際に試させてもらってからでないと買えないので。通販は僕も楽天は使うんですけど、やっぱりホームセンターが好きなんですよ。通販も好きだし、実際に行って買うのも好きなので、いいとこどりしたいですよね。


©朝倉一二三・ツギクル・うみハル/アラフォー通販製作委員会


――この作品に限らず、アニソンアーティストとしてアニメ主題歌を歌われる、または制作される際に心がけていることはありますか?
亜咲花 作品を置いてけぼりにしないことが一番大事だと思っています。アーティストそれぞれカラーがあるので一概に正解とはいえないと思うのですが、私が追ってきたアニソン歌手の皆さんって自分よりも作品優先なんですよ。自分はこの歌を歌いたいけど、作品っぽくないなと思ったら、ちゃんと譲って、作品第一につくれる方たちばかりで。その影響もあると思うんですけど、私は自分よりも作品が大事だと思っているので、そこの立場が逆転しないようにというのは常に心がけています。あとはやっぱり、音楽を通してしっかり作品の情景が頭の中に思い浮かぶかどうか。だから、私は「亜咲花が歌っているから聴いてみよう」→「いい歌だな」→「作品を見てみようかな」って、逆輸入できたら勝ちだなと思います。それが一番うれしいし、アニソン歌手として一番「やっていてよかったな」となる瞬間ですね。
つむぎ 「キミのね」みんなで楽曲提供することも最近は多いんですけど、それも含めて、一番はファンの方の気持ちを考えながら、原作とアニメに寄り添うことだなというのは自分たちでもよく話しています。
久下 「キミのね」の場合は3人でつくるというのが大前提であって、3人で原作の話やどこでどう寄り添っていくかというのをたくさん話し合ったりするので、そこは一生懸命やっていきたいなと思います。
大谷 私は亜咲花さんのおっしゃったことがまんまその通りだなと思っていて、あくまでも作品のための曲でありたくて、自分たちのために作品を使うみたいな立ち位置になったらダメだなとずっと思っていて。プロモーションとか、いろいろ考えるべきことはあるけど、やっぱり一番は受け取る人が見たいものとか聴きたいものの先に自分たちがめざすところを見据える。その順番を間違えたら私たちが納得いく作品はできないなと思っているので、どの作品に関わるにしてもアニメ自体へのリスペクトも、そのアニメを好きと思っている人へもリスペクトの気持ちをもって、みんなでつくっていきたいなと思っています。


©朝倉一二三・ツギクル・うみハル/アラフォー通販製作委員会


――最後に楽曲を聴いてくれるファンの方へのメッセージをお願いします。
亜咲花 ぶっ飛んだ作品ではあるんですけど、我々の音楽もそれに負けないくらい、非常に奥行きがある音楽に仕上がっております。なるべく作品と合わせて聴いていただくと、より楽しんでいただけるかなと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします!
つむぎ ずっとシリーズを見ているとOPとEDを飛ばしてもいいかとなる方もいると思うんですけど、曲といっしょに楽しむとさらに感情移入できるので、OPもEDも飛ばさずに見てもらえたらうれしいです。
大谷 私は劇伴にも参加させていただいていて、夢見クジラさんの音楽にもソロとストリングスで入っているんですけど、まずは純粋に作品を楽しんでいただいて、そこにふっと耳に入ってきた音楽が心地いいと感じてもらえたら、制作者としてはうれしいですね。
久下 僕らのYouTubeを見ていると、海外の方が見てくださっているんだなというコメントがものすごく多くて、これはアニメのおかげだと思っています。これからも全世界の人にアニメを見てもらって、楽曲を楽しんでもらえたらなと思います。

【取材・文:仲上佳克】

■亜咲花「GIVE & TAKE」
発売日:2025年2月26日(水)
発売元・販売元:AniTone Music
価格:DVD付盤 [DVD/CD]2,420円(税込)/ 通常盤[CD] 1,980円(税込)

■キミのね 1st Album「キミとね。」
発売日:2025年2月26日(水)
発売元・販売元:AniTone Music
価格:3,080円(税込)

■TVアニメ「アラフォー男の異世界通販」
毎週木曜22:00より放送中

リンク:TVアニメ「アラフォー男の異世界通販」公式サイト
    TVアニメ「アラフォー男の異世界通販」公式X(Twitter)・@arafotsuhan
    亜咲花公式X(Twitter)・@AsakaOfficial
    キミのね公式X(Twitter)・@_kiminone

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