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「22/7」西條和が語る、卒業シングルとなる15thシングル「あなたでなくちゃ」

秋元康総合プロデュースのもと、Sony MusicとANIPLEXがタッグを組んだ声優アイドルプロジェクト「22/7」(通称「ナナニジ」)。
その初期メンバーのひとりとして8年にわたりグループを支えてきた西條和さんが、2025年8月末をもって卒業することを発表しました。
本稿では、西條さんの卒業曲「イングリッシュ・ゴールデンレトリバー」も収録している15thシングル「あなたでなくちゃ」について、また、8月28日(木)に開催される卒業コンサートへの思いをうかがいます。



――WebNewtypeでは、’17年8月に初めてインタビューを掲載させていただきました。(当時の記事:https://webnewtype.com/report/cast/118361.html)今回、そのときの取材と同じ1stシングル「僕は存在していなかった」の衣装を着用してもらいましたが、初登場のことを覚えていますか?
西條 (元メンバーの花川芽衣、宮瀬玲奈との写真を見て)わぁ〜覚えています。たぶん最初にれいにゃん(宮瀬)がかわいいポーズを取って、カメラマンさんに「みんなで」と言われてしまったので「気まずいな……」と思いながらそのポーズの真似をしたんです(笑)。この3人は同じ歌割りのことが多くて、よく写真でもいっしょになっていました。もう8年も前になるんですね……懐かしいな。

――卒業を決められた理由や、その日が近づく今のお気持ちをお聞かせください。
西條 いつかは自分も卒業しなくてはいけないと思いつつ、私は「変わる」ということが本当に苦手なので、今の環境から出ていける気がしていなかったんです。でも「明るくなったね」と言われることが増えて、何か変われているのかもしれないなと思い始め、じわじわとそのときが来たという感じでした。卒業を発表してから、ファンの方たちがどれだけ私のことを思ってくださっていたか改めて知ることになって、感謝ということばでは言い表わせないものを感じています。メンバーとは会おうと思えば会えるので、今は「22/7」の制服衣装が着られなくなってしまうことがさみしいですね。「22/7」の衣装がすごく好きなので、どうにか持って帰れないかな(笑)。この前、卒業したメンバーに会ったとき「今回の衣装、かわいいね。私も着たかったな」と言われたのですが、きっと私も「いいな~」と言うんだろうなと思います。



――西條さんにとってラストシングルの表題曲「あなたでなくちゃ」は、はつらつとしたサマーソングですね。
西條 秋元(康)さんがそのときどきのグループの雰囲気を見て曲を決めているという話を聞いたことがあるので、私たちもこういうずっと笑顔で歌うような曲をいただけるようなグループになれたんだということがうれしかったです。シングル15枚分の長さ、重みを感じてしまいますね。私がアー写で歯を出して笑っているのも、今回が初めてだと思います。

――収録曲の「あざす」のはっちゃけぶりも、グループ曲としては初めての衝撃がありました。
西條 私の前に「あざす」のレコーディングしたメンバーがいろんな歌い方をするよう無茶振りを受けたと聞いて、しばらくレコーディングをボイコットしたんです。でも、ディレクターさんがデビュー曲「僕は存在していなかった」からお世話になっている方で、他のメンバーにわざと大げさなオーダーをして私がそのまま歌ってもなじむようにしてくださっていたと知り、おかげでただ楽しく歌って終わりました(笑)。

――西條さんの個性を尊重してくださる方だったんですね。
西條 「あの頃は本当に声が小さかったよね」と言われました。それまで人前で歌ったことなんてほとんどなかったというか、そもそも日常的にしゃべることすらなかったから……当時、同じ歌割りの芽衣ちゃんが先に歌うのを震えながら見ていました。でも、そのディレクターさんが「2人の声の声分バランスがいい」と言ってくれたんです。ずっと技術面の心配ばかりしていたのに、「芽衣ちゃんはカラッとしていて、私は湿度が高いってこと?」と、個性を認めてもらえた気がして気持ちが明るくなって歌えるようになったことを覚えています。



――卒業曲となる「イングリッシュ・ゴールデンレトリバー」は、ぬくもりを感じる優しいバラードです。
西條 メンバーから、曲中に出てくるイングリッシュ・ゴールデンレトリバーの名前の「SORA」と呼ばれるようになりました(笑)。私自身は、イングリッシュ・ゴールデンレトリバーのことを「22/7」そのものだと思って歌っています。「22/7」は私から手を離さない限りずっとそばにいてくれるもので、絶対的な安心感のある存在だったんです。

――8月28日(木)には22/7 「 西條和 卒業コンサート ~存在の証明~」が行なわれますね。
西條 この卒業コンサートのタイトルは自分で決めました。メンバーにしてほしいことを詰め込んでいて、「22/7」らしく在りたいと思いながらも、「22/7」があまりやれていない雰囲気もあると思います。私の最後のワガママ公演だと思って、楽しみにしてもらえたらうれしいです。

【取材・文:キツカワトモ/撮影:田上富実子】

※発売中の「ニュータイプ9月号」では、グループに加入するまで「できるだけ目立たないように生きてきた」という西條さんがアイドル活動を通して得たもの、そして自身にとって「同志」のような存在だと語る担当キャラクター・滝川みうへの思いをうかがっています。
さらに「ニュータイプ」だけの撮り下ろし写真の掲載や、西條さんの写真を使用したピンナップも! ぜひ、合わせてご覧ください。

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リンク:「22/7(ナナブンノニジュウニ)」公式サイト
    公式X(Twitter)@227_staff

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