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日常から連れ出す「逃避行」へ――SparQlew 4thミニアルバム「escape」で見せた4人の“現在地”


声優としても活躍中の上村祐翔さん、保住有哉さん、堀江瞬さん、吉永拓斗さんからなる4人組ユニット・SparQlewが、2026年2月4日に4thミニアルバム「escape」をリリースしました。前作「Dear」から約1年ぶりとなる本作のテーマは、「旅」と「逃避行」。EDMからシティポップ、王道のバンドサウンドまで、ジャンルを横断する全6曲は、まさにロードムービーのような鮮やかさ。アルバム制作の裏側からメンバーが思い描く「理想の逃避行」まで、4人にたっぷりと語ってもらいました。



「みんなを外に連れ出したい」から始まった「escape」


SparQlew「escape」豪華盤


――「Dear」から約1年ぶりとなるニューアルバムですが、タイトルの「escape」や「旅」というコンセプトは、メンバーの皆さんからの発案だそうですね。
上村 はい。前作の「Dear」が、聴いてくれたファンの方ひとりひとりに寄り添うような、内面に向けたアルバムだったんです。だから今回は逆に、みんなを外に連れ出そうという。「いっしょにどこかへ出かけようぜ!」というスタンスでつくるところから始まりました。
保住 まず「旅」というキーワードがあって、そこに当てはめるように楽曲を選んでいきました。タイトルが決まったのは、たしか最後だったよね?
上村 楽曲が出そろってから、このコンセプトなら「escape」がいいねって。
保住 まあ、僕ら自身に「逃避行したい」という願望がないこともないんですけど(一同笑)。
吉永 ジャケット写真もコンテナの前でラフに佇んでいるような、ちょっとロードムービーっぽい雰囲気になっていて。そこでもまた新しい一面が出せたかなと思います。

「ちょっと乗ってかない?」から始まる旅の幕開け


SparQlew「escape」通常盤


――今回のアルバムは、楽曲の振り幅が本当に広いです。まず1曲目を飾る「Heart Song」は、まさに今回の「旅」の始まりを予感させる楽曲ですね。
上村 イントロの車の音やセリフ、ラップもあって、アルバム全体を勢いづけてくれる1曲になりました。歌っている僕たちもすごく楽しく臨めましたね。
堀江 冒頭の「ちょっと乗ってかない?」というセリフが、ここから車に乗って旅に出るんだというドラマの立ち上がりを感じさせてくれて、これは1曲目にふさわしいなと感じました。
保住 おしゃれさとキラキラ感、そして疾走感のバランスが絶妙ですね。4人で歌い繋いでいくことでテンションが積み重なっていくのがわかるので、ぜひ聴いて盛り上がってほしいです。

――先行配信された「キミはHappy」は九大進学ゼミのCMテーマソングにもなっていますが、こちらも聴いているだけで笑顔になるようなポップな楽曲です。
保住 この曲は、それぞれの「かわいい」を詰め込みました。「今出せるちょうどいいかわいさ」を(笑)。
上村 みんな頑張ったよね、これは(笑)。
保住 レコーディング当日、急に音楽ディレクターさんから「こんなセリフを入れてみよう」といったオーダーが飛んできて。遊び心が満載な楽曲です。
吉永 最初はバンドサウンドの案もあったんですけど、僕らの方から「もっとおしゃれでピコピコした音にしたい」と提案させてもらって、よりキャッチーになりました。振付けもかわいいので、ライブではみんなで歌って踊ってほしいです。

――一方、リード曲の「Knock」は重厚なEDMサウンドで、SparQlewの「カッコいい」側面が全開です。
吉永 もともとは「アッパーなレゲエでいこう」という話をしていたんです。でも、制作過程でこのEDMっぽいデモが上がってきた時に「これよくない?」となって。当初のイメージを突き破って、新しいジャンルに踏み出した感じですね。
堀江 歌い方も、あえて声をひしゃげさせたり枯らしたり、かなりエッジを効かせるような工夫を施しているので、ほかの曲にはない雰囲気が感じられるんじゃないかなって思います。
保住 ただシンプルにキーが高くて……(笑)。サビの「Everybody knock and knock」のところとか、力強さを保ったまま歌うのが大変でした。
上村 「キミはHappy」との温度差がすごい(笑)。でも、このギャップこそが今回のアルバムのおもしろさだと思います。

「何もしない」ぜいたくと、旅の終わりを告げない「Frontier」

――アルバムの中盤に収録された「SUNDAY」は、ジャジーでおしゃれなシティポップですが、歌詞は「今日は何もしないぞ」という脱力感がテーマになっています。
保住 これはもう、ただただ力を抜いて歌いました。正直、音程とかも気にせず自由に歌っちゃって(笑)。
吉永 おしゃれなサウンドなのに、歌詞では「ブラックコーヒー片手にブラッシング」とか、生活感があるのがおもしろいですよね。
上村 「何もしないけど、すごく楽しそう」っていうのもいいよね。これぞいちばんの「逃避行」かもしれない。

――そしてアルバムを締めくくるのが、壮大な「We’ll be」と、疾走感あふれる「Frontier」です。
保住 「We’ll be」は、2025年のワンマンライブのアンコールで、サプライズで初披露した曲なんです。ライブの最後にみんなとひとつになれる曲をつくりたくて。
堀江 初披露なのに、お客さんがクラップで応えてくれて、すごくエモーショナルな景色になりました。これからライブで育てていきたい曲ですね。
上村 その「We’ll be」で大団円……と思いきや、最後にバンドサウンドの「Frontier」が来るのが、このアルバムのこだわりです。「ここで終わりじゃなくて、さらにその先へ行くぞ」という、旅が続いていく感じを出したくて。
保住 「旅終わんねえのかい!」っていう(笑)。でも、この爽快感がSparQlewらしいよね。
吉永 早く歌いたいです。僕らもずっとバンドサウンドが欲しいって思っていたので、これは楽しみですね。



4人で韓国旅行へ!? 2026年の野望

――アルバムタイトルの「escape」にちなんで、もし今、メンバー4人で「逃避行(旅行)」に行けるとしたら、どこに行きたいですか?
保住 海外行きたいね。韓国とかどう?
吉永 いいですね! サムギョプサル食べたい。
上村 僕はパン屋とカフェ巡りがしたいかな?
堀江 じゃあ2人(吉永と上村)はグルメ組で。僕と保住は美容組だから。
保住 そうだね。せっかくだからいろんな施術を受けに行きたいし。
吉永 え、4人で行くのになんで別行動なんですか?
上村 いいんじゃない? 夜ご飯の時だけ集合っていう感じで(笑)。
保住 あと韓国ならカジノも行ってみたいんだよね。みんな俺にベットしてみない? 何倍かにして返す自信あるんだけど(笑)。
吉永 いや、遠慮しておきます(一同笑)。

――では最後に、皆さんの2026年の目標を教えてください。
上村 「escape」は「旅」がテーマなので、やっぱり僕らもツアーをしたいですね。
堀江 今年もみんなの意表を突くような、新しいことに挑戦していきたいなって思っています。
吉永 それは大切ですよね。特に今回の「escape」で、SparQlewとしての地盤がより固まった気がするので、だからこそ次は誰もやったことがないようなジャンルにも挑戦してみたいですね。
保住 僕は毎回「最高傑作ができた」って言っていますけど、今回も自信をもって更新できたと思っています。今の僕たちの現在地が詰まった「escape」、ぜひ好きなタイミングで、好きな曲といっしょに旅に出るような気持ちで聴いてください!

SparQlew

Kiramuneレーベルの若手実力派ユニット。メンバーは上村祐翔、保住有哉、堀江瞬、吉永拓斗の4人。2019年1月にアルバム「Bring it on!」でCDデビュー。ユニット名には「Spark(火花)」のような輝きと、「Park(公園)」のように人々が集まる場所という意味が込められている。メンバー全員がアニメやゲームの第一線で活躍する人気声優でありながら、ユニット活動では作詞や楽曲コンペに参加するなど高いセルフプロデュース能力を発揮。安定した歌唱力とフォーメーションダンスを武器に、ライブツアーやフェス出演、Webラジオやファンミーティングの開催など精力的な活動を行なっている。

【取材・文:岡本大介】

■SparQlew「escape」
発売元:Kiramune
発売日:2026年2月4日
価格:豪華盤 5500円(税込)/通常盤 2750円(税込)

リンク:SparQlew オフィシャルサイト
    SparQlew公式X(Twitter)・@sparqlew_tweet
    Kiramuneレーベル公式X(Twitter)・@kiramune_twit
    SparQlew公式TikTok

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