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松重豊・田中要次・小峠英二が出演! 恐竜3匹の共同生活が巻き起こす、ちょっぴり笑えてシュールなショートアニメ「ダイナ荘びより」アフレコ現場に潜入!

2021年4月からTOKYO MX・BS11で放送される本作では渋い俳優&芸人陣が大活躍。ティラノサウルス役に松重豊さん、トリケラトプス役に田中要次さん、ステノニコサウルス役に小峠英二さんといった異色の顔ぶれが共演、声優に挑戦した。

「ぬいぐるみのキャラクターを前に、役作りをしました」と真顔で語る松重さん。終始和やか、時折、笑いが起こる収録を終え、早速、お話を伺いました。

──昨日、今日と二日間のアフレコを終えての感想をお願いします。
小峠 これまでの声のお仕事は化物とかが多かったので、今回もそういう系なのかな? きっと禿げてるんだろうなと思っていたら可愛いキャラクターだったので、禿げオファーじゃなかったんだ、と思いました(笑)。
松重 可愛いと言えばトリケラトプス役の田中さんがすごく可愛い感じに作り込んでいたので、ぜひ聞いてください。
田中 だって、ぬいぐるみを見ながら役を作っていたから……でも、そんなに可愛くしていたつもりもないんだけど、昨日、家に帰ってからも「あれ? 可愛いぞ」って自分でも思いました(笑)。
松重 さらにセリフを言いながら、指先を恐竜の爪先みたいにきゅっ、って曲げてるんだよね。
田中 最近、指が勝手に動くようになっちゃって。ナレーションの仕事でも身体の動きから入ると、セリフを噛みにくくなるというか……。
小峠 今、髪って言いました?(笑)
松重・田中 言ってません!

──ラジオやナレーションといった声の仕事をされていますが、アニメの声とのちがいはありますか?
松重 声だけでモノローグやナレーションを入れる場合はその映像にひたすら寄り添うことが大切で、役者として役を表現するときは全責任を自分が負うべきと考えています。一方、アニメーションは、そこに確固たる世界観があるわけで。自分、というものが介在する余地がないというか、むしろ作品を愛している人たちに向けてあまりに作り込むのもどうなのか……と、毎回、戸惑いがあります。
田中 毎回、不安はありますよね……放送されたら、実は別の方が演じていたらどうしよう、とか。
松重 あっ、そういえば、さっき、別の声優さんが来てたよ(笑)。
田中 えっもう!? 早いなー! どうりでダメ出し少なかったなー、って、ちがうよ!(笑)……でも松重さんが言う通り、不安だけれどできることをやる、という感じですね。
小峠 むしろ僕は俳優さんのように演技ができるわけではないので、難しいことを考えずにそのままで演りました。

──実際に演じてみていかがでしょうか。
松重 ティラノサウルスは肉食で獰猛な恐竜なんだけど、どこか憎めない愛らしいキャラクターを目指しました。今回、肉食と草食の恐竜が一緒に暮らすという内容なので、食べずに(笑)仲良くやっていきたい。
田中 トリケラトプスは台詞があまりなくて。どちらかというと最後に一言、オチというか突き刺す言葉を言うんですが……少ないからこそ難しいですね。
小峠 僕ら三匹は、松重さんがボケで、田中さんが大ボケで、僕がツッコミ……みたいな関係なんですよね。だから、まるでトリオの掛け合いみたいな気持ちで演っていました。おふたりがのほほんとしていて僕がしっかりしている……みたいな感じですが、松重さんと田中さんのやりとりがずっとおもしろかったです。
松重 田中くんとは同じ事務所だから全然、新鮮味がないので(笑)、小峠さんにお会いするのがすごく楽しみでした。
田中 僕は松重さんと一緒の作品に入ることが少なかったので、逆に緊張しました。小峠くんとは知人のライブでお会いしたこともあったのでうれしかったですね。
小峠 おふたりとも仕事では初めましてですが、ずっとテレビで観ていたし、とても渋いじゃないですか。バラエティ番組で若い俳優さんとご一緒することはあっても、こんなに渋い方々とご一緒する機会はなかなかないのですごく楽しみだったし、空き時間にいろんな話ができたのもおもしろかったです。

──どんな話をされていたのでしょうか。
田中 あのね……ふたりが福岡の生まれなんですよ、だから、どうしても地元の話が多くなっていて、そのときは僕、ちょっとだけ寂しかったです(笑)。
松重 長野県木曽町(田中さんの出身地)の話も聞いたじゃない!(笑)
田中 ありがとうございます! セリフは少ないけど溶け込めるよう努力します!
小峠 実は同じ事務所所属だと知らなかったんですが、意外と松重さんが田中さんを荒々しく扱うんですよね(笑)。それがとにかくおもしろくて、僕はケタケタ笑っていました。あとは松重さんが想像以上にデカい方だったので驚きました。
松重 そうなんだよね。よく、画面の縮尺がわからなくなるって言われます(笑)。
小峠 だから、ほかに大きい役者さんってどなたですか? っていう話とかしてました。
松重 阿部寛さんとかね。
小峠 そんなに大きいんですか……! って(笑)。

──監督からはどんな演出があったのでしょう。
小峠 田中さんがイビキをかく場面があって、ただのオッサンのイビキだって怒られてました(笑)。
田中 油断するとオッサンになってしまうので、そこは心がけました。「最初に演ったとおりに」って言われて、えっ、朝起きたまんまの声だけど……どんなだっけ? とか思い出しながら、まるで新人当時みたいだな、って演ってました。
松重 確かにアニメのアフレコって午前中から始まるので、まだ喉が開かずに整ってないんですよね。でも、その声で演ったことがむしろハマった感じがします。喉が開いてくると、どうしても自分の声で勝負したくなっちゃうから、午後になってから「声が太いよ」と言われて、あ、太いんだ、って思って。そこは心がけました。
小峠 僕は本当に自分のままでしたが、コントみたいに激しめのツッコミではなく、抑え気味で、と言われたので、そこは意識しました。ガッ、といくのではなく正すように、メロウなというか、スローな感じのツッコミを心がけましたね。

──最後に読者に向けて一言、お願いします。
松重 一本が短いので、夜のひととき、ちょっとほっと一息ついて和んでいただけたら。
小峠 脚本がおもしろくて、キャラクターも可愛い! 恐竜のアニメはたくさんあると思いますが、この作品の設定と会話は独特で、くすっと笑える内容です。
松重 ゆるキャラというか、本当に可愛い恐竜の役ですが、おじさんたちは「可愛い」って言われて、決して調子に乗っているわけではないので、そこは強くお伝えしておきます! 真剣に「ゆるく演っている」のでそこを楽しんでほしいです。
田中 恐竜はかつて絶滅した存在なのに、なぜか、一緒に暮らしている、というお話です。実は絶滅した存在ですが、もしかしたら僕たち人類もいつか絶滅しちゃうかもしれないね……って、思いながら観てください。
松重 それ、いいことを言おうと思って考えてきたの?(笑)
田中 ちがいますよー!
小峠 この「ダイナ荘」っていうタイトルがすごくいいと思っていて。ひと目で、作品の内容がわかる、ってすばらしいことだと思っていて。内容も会話劇なんですよね。そこを楽しんでもらえたらうれしいです。

【取材・文:おーちようこ/写真:松本順子】

【オリジナルショートアニメ【ダイナ荘びより】第1弾PV】

■TVアニメ「ダイナ荘びより」
4月3日よりTOKYO MX・BS11にて放送開始
<放送情報>
TOKYO MX・BS11:4月3日より毎週土曜24:57~
(再放送:TOKYO MX 4月9日より毎週金曜19:57~)

スタッフ:監督…野中晶史/脚本:細川徹/キャラクターデザイン:うさぎメン/音楽:CHI-MEY/アニメーション制作:ファンワークス/イメージソング:CHAI「愛そうぜ!」(Sony Music Entertainment(Japan)Inc. / OTEMOYAN record)

キャスト:ティラノサウルス:松重豊/トリケラトプス:田中要次/ステノニコサウルス:小峠英二

リンク:「ダイナ荘びより」公式サイト
    公式Twitter・@dinosaur_biyori
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