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少女たちは手をとり、ともに立ち向かう――「転生王女と天才令嬢の魔法革命」千本木彩花&石見舞菜香 対談

幼いころに前世の記憶を取り戻した破天荒な転生王女・アニスと、学問から魔法、武芸に至るまですべてが完璧な天才令嬢・ユフィ。2人の少女の運命的な出会いから始まる物語「転生王女と天才令嬢の魔法革命」より、アニス役の千本木彩花さんとユフィ役の石見舞菜香さんにTVアニメ中盤までの展開を振り返っていただきました。

「転生王女と天才令嬢の魔法革命」アニスフィア・ウィン・パレッティア役千本木彩花さん、ユフィリア・マゼンタ役石見舞菜香さん
「転生王女と天才令嬢の魔法革命」アニスフィア・ウィン・パレッティア役千本木彩花さん、ユフィリア・マゼンタ役石見舞菜香さん

 

2人だけのシーンは、2人だけの空気感を出せたら

――「転生王女と天才令嬢の魔法革命」の原作や台本を読んだときの感想や、感じた魅力を教えてください。
千本木 転生ものというと主人公が男の人というイメージが多かったので、女の子が転生して、相方の女の子とともに進んでいくお話なんだというところに意外な印象がありました。さらに主人公の女の子が破天荒な感じなのもおもしろいなって。
石見 私も転生ものといったら男の子が主人公で、いろんな女の子たちに出会って旅をするみたいなイメージが勝手にあって。しかも転生ものって前世のことを少しはさみながら進んでいく物語が多いのかなという印象なんですけれども、この作品は転生前のことがあまり出てこないんですよね。
千本木 全然出てこないですね。記憶があるだけという。
石見 それもまたおもしろいですし、いろいろと深いお話でもあるなって思いました。それぞれの思いだったり抱える葛藤だったりがいっぱいあって、そういうところも見ていて惹かれる要素だなと感じていましたね。

「転生王女と天才令嬢の魔法革命」第2話より
「転生王女と天才令嬢の魔法革命」第2話より(C)2023 鴉ぴえろ・きさらぎゆり/KADOKAWA/転天製作委員会

――アニスとユフィのお芝居について意識されていることはありますか?
千本木 アニスとしてはもちろんみんなを引っ張っていくことも大切なんですけれども、突っ走りすぎないとか、あとはユフィの存在をすごく大切に扱っていました。2人だけのシーンも多かったりするので、そういうところは2人だけの空気感が出たらいいなと思いながら演じていましたね。
石見 私はもう、迷ってばかりだったので。ユフィをつかむのが難しくて……。
千本木 そう言われると、意外な感じがするんですけど。
石見 ユフィも外に見せる姿はちゃんとした公爵令嬢ではありながら、自分というものがわからないという不安を内面に抱えているような子ではあるんですけど、その不安を感じたときの出し方とか、私から生まれた気持ちとかことばがユフィからしたら強すぎるようなシーンもあったりして、私は「ユフィを探す」みたいな気持ちで演じていました。
千本木 私からしたらそこがユフィとリンクして見えたのかもしれないし、全然そのままで大丈夫だけどなあ……と思いながら横で見ていて。
石見 でも、ユフィは気持ちをスカッとして演じるキャラではないのかなと思うので、自分のなかの葛藤を否定することを私はしていなくて。「わからなくてもいい。それがまた正解なのかもしれない」と思いながら収録していましたね。

――アニスの破天荒ぶりは原作よりもパワーアップしているような印象があります。
千本木 原作だともうちょっと賢いというか、王族らしいところが描かれていたりもするんですけど、アニメだとどうしても尺もありますし、キャッチーなアニスの破天荒さがパワーアップしているのは私も感じました。どちらかというとコミカライズに近い感じの作風になっているのかなという感じはします。

――お2人ともイリアとのシーンも多いと思いますが、イリアの印象はいかがですか?
石見 私はユフィを演じているので、イリアはいてくれるだけでありがたいです。イリアも昔ガチガチになっていたところをアニス様に拾ってもらって変わっていったって、そういう境遇が似ているからこそ、ユフィにすごくいいことを言ってくれるんですよね。第4話でも「あなたは手がかからなかった子でしょうから、その分、悩む権利がございます」といったセリフがあったんですけど、「いい人だあ……!」と思って。淡々としゃべるのに温かくて、こちらに寄り添ってくれるという。
千本木 アニスに対してはだいぶ毒を吐いていて、「そんなこと言わなくてもいいじゃん!」みたいなシーンが結構あるんですけど、そこには愛がちゃんとあるので、じゃれ合いで収まるんですよ。そういう一面を出せるのは、イリアの前だけなのかもしれないですね。いろいろ重圧のかかる王族のなかで、そういう存在がいてくれるのは本当に救われるなと思いましたし、演じていてもユフィとはまた違う心の開き方をしているなと感じます。

「転生王女と天才令嬢の魔法革命」第3話よりイリア・コーラル
「転生王女と天才令嬢の魔法革命」第3話よりイリア・コーラル(C)2023 鴉ぴえろ・きさらぎゆり/KADOKAWA/転天製作委員会

――イリア役の加隈亜衣さんとはいっしょに収録されていたんですか?
石見 前半は一緒でしたね。後半になってくるとレイニさん(羊宮妃那さん)とかティルティ(篠原侑さん)と録ることのほうが多くなってきましたけど。
千本木 加隈さんは本当に優しく微笑んで。
石見 見守ってくださる優しいお姉さんです。
千本木 作中の立場と、実際の私たちのキャリアとか、そういうのも含めて全然変わらない感じがあって。
石見 私が悶々としていると千本木さんが「大丈夫だよ!」って引っ張ってくれて、加隈さんが見守ってくれるみたいな感じで。
千本木 楽しい現場でしたね。

――前半戦を振り返って、印象的なシーンやセリフを教えてください。
石見 それこそ私が行き詰ったのは第4話でした。ユフィがこれからどうしたらいいのかわからないとなったときに、アニス様から「ユフィがしたいことをすればいいんじゃないかな」と言われて、それがわからないんですという。何かを命じてくれたら、それが自分のめざすものになるからということをすがる思いで言うシーンが、私が苦戦したところで。
千本木 確かにそうだったね。

「転生王女と天才令嬢の魔法革命」第4話より
「転生王女と天才令嬢の魔法革命」第4話より(C)2023 鴉ぴえろ・きさらぎゆり/KADOKAWA/転天製作委員会

石見 私のなかではそれを口にすることって、今の自分そのものを口にするくらい大きなことなのかなと思って、絵よりも強く気持ちを出してしまったんですけど、自分とユフィの出し方の違いに直面して、難しかったなって思いました。
千本木 何回かチャレンジしてたよね。
石見 千本木さんと加隈さんにいっぱい助けていただきながら、時間も取っていただいて。
千本木 全然取ってないですよ。
石見 いやいや、体感ではめっちゃ長くて!
千本木 こちらとしてはそんな感じじゃなかったよ。
石見 本当にありがたい時間でしたね。

――第5話のアクションシーンではアニスが魔薬を口にしてハイな状態になります。
千本木 あそこは薬の作用で結果的におかしくなっているように見えているということなので、どれだけ心臓がバクバクしているかとか、気持ちの高揚とか、そういうところを意識して演じていました。あとは「どうしてもドラゴンの魔石を手に入れたい」というアニスの思いをしっかり出そうと思いながら。でも、それを目の当たりにしたユフィはかなりショックを受けていて、実際そうなるよな……という感じではありましたけど。

「転生王女と天才令嬢の魔法革命」第5話より
「転生王女と天才令嬢の魔法革命」第5話より(C)2023 鴉ぴえろ・きさらぎゆり/KADOKAWA/転天製作委員会

石見 ユフィからしたら急にアニス様がハイになって、しかもめちゃくちゃ危ない目に遭って、何がこの人をこんなにも突き動かしているのかわからない。死んでほしくはないけれど、普通に声をかけたってことばは届かないじゃないですか。だから、ユフィの激しめな一面が見られたところでもありましたね。
千本木 そうだね。初めて声を荒げて。
石見 どうかひとりで行かないでください。私もいっしょに戦いますという。わからないなりにアニス様の力になりたいし、置いてけぼりは嫌だったんだろうなという、ユフィの強い気持ちが出ていましたね。
千本木 そう言われて、きっとアニスとしてもすごくうれしかったと思うんですよ。

――かなり命がけの告白シーンですよね。
千本木 「あそこまでしなくたって」という感じですけど(笑)、だいぶ距離は縮まったんじゃないかなと思います。ここから先もアニスとユフィのさらに濃密な時間が描かれているので、ぜひ続けてご覧ください。

【取材・文:仲上佳克/撮影:西あかり】

■「転生王女と天才令嬢の魔法革命」
毎週水曜 25:00~ TOKYO MXほかにて放送中

スタッフ:原作…鴉ぴえろ「転生王女と天才令嬢の魔法革命」(ファンタジア文庫刊)/キャラクター原案…きさらぎゆり/監督…玉木慎吾シリーズ構成…渡航/キャラクターデザイン…井出直美/クリーチャーデザイン…宮澤努/イメージボード…益田賢治/美術設定…滝口勝久/美術監督…細井友保/色彩設計…林由稀/撮影監督…伊藤康行/オフライン編集…小島俊彦/音響監督…立石弥生/音響制作…ビットグルーヴプロモーション/音楽…日向萌/音楽制作…KADOKAWA/アニメーション制作…ディオメディア

キャスト:アニスフィア・ウィン・パレッティア…千本木彩花/ユフィリア・マゼンタ…石見舞菜香/イリア・コーラル…加隈亜衣/アルガルド・ボナ・パレッティア…坂田将吾/レイニ・シアン…羊宮妃那/ティルティ・クラーレット…篠原 侑

リンク:「転生王女と天才令嬢の魔法革命」公式サイト
    公式Twitter・@tenten_kakumei

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