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2012年にデビューし、5周年を迎える声優アイドルユニット・i☆Ris。声優としてもアイドルとしても確実に成長をしてきた彼女たちの現在の“カラー”で彩られた3rdアルバム『WONDERFUL PALETTE』が11月1日に発売されました。これを記念し、WebNewtypeでは彼女たちにインタビューを敢行。後編では11月6日、7日に控える5周年記念ライブへの意気込み、そして5年前の自分たちへのメッセージなどの話をお届けします。
――今回のCDの特典として、Type-Aには「i☆Ris 3rd Live Tour~Fan+6=∞~」中野サンプラザ公演の夜公演、Type-Bには「i☆Ris 2nd Live Tour 2016 ~Th!s !s i☆Ris!!」Zepp Tokyoが収録されていますが、見どころを教えてください。
澁谷:Type-Bでは、今まで収録されていなかった「鉄腕ガール」「Baby…」「Fanfare」「Raspberry night」のライブ映像が観られるのがいいですよね。
芹澤:「Baby…」が滅茶苦茶よさげでした。
若井:照明がかっこいいよね。間奏のストロボがすごい。
澁谷:i☆Risのライブは照明とか演出がすごく凝ってるので、初回はうちらを観て、2回目はそういった演出面も楽しんでほしいです。あとType-Aは「扇子・オブ・ワンダー☆」。当時は全然タイトルが決まっていなくって。
若井:「吾輩は澁若山である、タイトルはまだない。」とか言ってたね。懐かしい。
澁谷:その紹介で私が噛んだときの、友希ちゃんの煽り方が本当にクソガキで、「こいつ噛んだ、めっちゃ噛んだ」みたいな。そこは見どころですね。
山北:「扇子・オブ・噛んだ―」だね。
一同:……。
――久保田さんはいかがですか?
久保田:ほかは観たけど、まだType-Cを含めた3枚購入特典の座談会DVDは観ていないので、どういう風になっているのか……少し怖いですね。今回はみんなでカラオケしてるんですけど、まだどこが使われてるかわからないんです。
若井:どこか使えるとこあったかなレベルで酷い(笑)
久保田:最近歌っていないi☆Risの曲を歌詞見ないで歌おうとなって。それがやばかった。
一同:ボロボロだった~。
久保田:いつもi☆Risはリハをたくさんして、ステージ上では完成されたものだけを見せているので、完成されてない状態でi☆Risの曲を披露するのはなかなかない(笑)。酷かったけど、ある意味面白いと思います。
――一番よく歌えてたのはどなたですか?
一同:いません!
若井:みんな、勝手に作詞してるしね。
澁谷:しかもあの日、うちがかなりお酒を飲んでいたんですよ。気付いたら滅茶苦茶(グラスが)空いていました(笑)。
若井:滅茶苦茶自由だった。みんな、絶対にステージ上では見られない姿だね。
――それは期待ですね。続いて11月6日、7日に府中でデビュー5周年記念ライブへの意気込みを伺わせてください。まず6日のデビュー日前夜祭はファン投票に沿った選曲だそうですが、投票結果の印象は?
若井:すごい絶妙なバランスでした。「この曲やるの何年ぶりだろ」って曲もあるし、「やっぱりみんなこれ好きなんだな」という王道も入ってますし。本当に絶妙です。
澁谷:私達としては、連続でやるにはすごくしんどいセトリです(笑)。
久保田:私としては1位の曲が結構意外だったけど、納得でもありました。
若井:あれが1位になったのがすごいうれしいよね。
茜屋:「やっぱりこれか」と思わなかったのが来たので。
澁谷:だから1位を発表した時の反応が楽しみ。
芹澤:今からTwitterにヒント書いちゃいそう。「マジ振りつけしんどい」とかって(笑)。
――逆に「これが入ってないのか」という曲はありましたか?
若井:意外とありました。「これがギリギリ入らなかったんだ」みたいな。
芹澤:実はランキング最下位まで見たんですけど。
若井:趣味がわかるよね。「みんなやっぱりこういう系好きだったんだ」って。
山北:i☆Risに求められてるものがわかった。
茜屋:今後に役立つね。
――6日も大変とのことですが、デビュー日の7日も最初から最後まで盛り上がるセットリストでやるそうです。
山北:こちらは王道i☆Risって感じです。
若井:でもあのセトリは今まで実は1回もやってなくって。
芹澤:“鬼の王道セトリ”って感じ。個人的には7日に初めて姪っ子がライブに来てくれるんです。4歳なのでやっとライブに顔出せるようになったんですけど、今までずっと私が出ている子供向けアニメを観ているので、きっと最高にうれしいだろうなって。
若井:じゃあ、いっぱいわかる曲あるかもしれない。
芹澤:それを想像するだけですでに泣きそう。
――4歳だと「プリティーリズム・レインボーライブ」がギリギリ。
芹澤:そう、「レインボーライブ」の年に生まれて「プリパラ」と一緒に生きてきたんです。
――その間、みなさんも大きく成長したということで、5年前のデビュー時の自分に言っておきたいことを教えてください。
澁谷:私は「もっと芹澤とケンカしておけ」(笑)。
芹澤:それ! 結局これと言ったエピソードが1個しかないもんね。確かに、今思うともっとやらかしといたほうが面白かったよね。
澁谷:その唯一のケンカも本当に小さいもので……もっとケンカしていれば5年経って色々と笑い話にできたな、と。
芹澤:本当に面白かっただろうね……その時は面白いとは思わなかったけど(笑)。
茜屋:見たかったわ~。
若井:その時は受験でこっちにいなかったもんね。
茜屋:そう秋田にいて、あとでブログで知った(笑)。
――そんな茜屋さんは?
茜屋:えー、イモ……(笑)。「髪伸ばしていて」と言いたいです。
一同:髪短かった~。
茜屋:当時のマネージャーさんから「お前はPerfumeののっちだ」って言われていて、黒髪、ボブで……すごくアイドルっぽかったんですよ。今は方針が変わって、i☆Risは似合えば何でもいいというスタンスになったのでこんな感じですけど。
――なるほど。
若井:私も、自分に素直になればいいよって言いたいかな。5年前は、ギャルギャルしくしていて、ちょっとイキってたので。
一同:イキってた(笑)。
若井:なんかすごくつんけんしてたんですよ。当時の自分はそんなつもりなかったんですけど、もう少し素直に生きたら今みたいになれるよって。
――久保田さんはいかがでしょう?
久保田:私は「早くスマホに変えておけ」かな。最初のころ、i☆Risはブログを毎日アップするという決まりがあり「記事の最初の写真は自撮りにしなさい」と言われていて。
一同:そんなのあったっけ?
久保田:私、ガラケーで自撮りをするのにすごく苦戦していたんですよ。それがスマホにしたら、自分の顔を見ながら撮影できるから、すごく楽になって。だから「早くスマホにしておきなよ」って言いたい。
――すごく切実な忠告ですね。
久保田:今考えると、なんで自撮りにあんなに時間をかけてたんだろう……って思う。確かi☆Risで最後にスマホにしたのはさきさまだったかな。
若井:デビュー時はみんなガラケーで、スマホだったのは優とうちくらいだった。
茜屋:私もガラケーで、大学に入ってようやくスマホにしたのを覚えてる。みんなとLINEできなかったもん。
若井:あ、まだ着信音を覚えてる。ひみは「海賊戦隊ゴーカイジャー」。
久保田:そうだった。
若井:で、みゆたんが「けいおん!」の「ごはんはおかず」だった。
山北:3人はホテルの部屋がずっと一緒だったから覚えてるのか。
若井:それぞれの音で起きてたもん。本人は起きてないのに(笑)。
茜屋:本当にごめん(笑)。
――山北さんは?
山北:「もっと歳相応に遊んでおけ」と「友達を作りなさい」かな。21歳で上京してきて、しかもリーダーだからしっかりしなきゃいけないと思って、妙にハメをはずさなかったんです。21歳なんて世間的にはまだまだ全然若いのに。その反動か、今はアンチエイジングに目覚めて「若々しくいたい」とか思っていますけど(笑)。今考えると、もっと周りに甘えてよかったですね。友達もいたほうがメンタルも安定するし。しっかりと人間関係を構築しておくべきでした。
――最後に芹澤さんお願いします。
芹澤:「そのままでいいよー」ですね。なんなら「もっとやらかせ」くらい言ってあげたい。私は、昔の痛かったエピソードが好きなんです。確かに今も痛いんですけど、全然足りないんですよ(笑)。あのころの、自分が宇宙で一番だと思っていた“井の中の蛙”感を大事にしてほしいですね。蛙でいいよって。
――芹澤さんらしいですね。最後に、昨年の武道館公演からの1年を振り返っての思いを聞かせてください。
若井:この1年は早かったですね。5年間で一番早く感じました。
芹澤:Me too.
若井:たぶん、みんなi☆Risのことに加えて、自分のこともやっていたからこそでしょうね。それぞれ違うこともしていたから互いに色々な刺激があって、すごく早く感じたんだと思います。
久保田:武道館でやってから、「i☆Ris知ってる」「武道館でライブした子達でしょ」みたいな感じで言われることが多かったので、武道館でやったのは大きいことだったというのにあとから気付きました。ファンのみんなの印象にも残ったと思うし、配信で観ていたお客さんも一杯いるだろうし、私達が想像していた以上に「i☆Risが武道館やった」ということが知られている世界になったんだなと思っていました。
山北:色々と自分のことをゆっくり考えられる年になったと思います。武道館をやるまではその目標に向かって、特に4年目はすごくi☆Risでたくさん動いていました。その武道館が終わって改めてそれぞれに何をしたいのか、何をすべきなのかを考えたり、試したりした1年になりました。
――武道館での山北さんによる最後の挨拶は感動的でした。
山北:ありがとうございます。まだまだしぼまないように……武道館を満員にしてやろうと思ってますよね、みなさん。
一同:もちろん。
山北:去年の武道館もいい公演だったけど、みんな負けず嫌いだから、次は完売させてやろうみたいなことを考えてるはずなので。また、絶対にあそこでMCをしたいです!
取材・文=はるのおと