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現在好評放送中のTVアニメ『五等分の花嫁』に登場する五つ子のキャラクターソングを集めたミニアルバムが2019年3月6日(水)にリリースされます。
容姿は同じだけど、性格がバラバラな彼女たちの個性が爆発した、珠玉の5曲をレビュー!
◆「Hello, dear my dream~一秒後には~」
歌:中野一花(CV:花澤香菜)
なんてキラキラしているんでしょ!最初のコーラスを聴いただけで、ハズんだ気持ちになっちゃいます。サウンドもメロディもカラフル。きっと、一花にとって女優の仕事も、風太郎との恋もとっても大事なもの。そんな彼女の想いが全編に散りばめられています。妹たちのことを気にかける面倒見のいい長女、そんな立ち位置とは違う表情がとても素敵で、一花のかわいさ成分を最大限に引き出しているヴォーカルも印象的です。こんなブライトな曲を歌える子なんだから、あの散らかった部屋もきちんと片づけたほうがいいかもです(笑)。
◆「アイツとキミ~二度とない運命~」
歌:中野二乃(CV:竹達彩奈)
キャラソンの面白さは、そのキャラクターのどのエピソードを切り取るのかっていうところにもあって、やっぱり二乃はこうきましたか!風太郎との出会い、そして金太郎の登場によって加速する恋心。このふたり(同じ人だけど)との“二度とない運命”を、あまのじゃくで勝ち気な二乃らしいアプローチで歌っています。<どうにかして!!>と言いつつも、なんかとてもうれしそうで、この状況を楽しんでいる感じもあって。Aメロの合いの手もかわいくてキャッチーで、二乃の恋の行方を見守りたくなるハッピーチューンになっています。
◆「Lovely music~三週間前までは白かった~」
歌:中野三玖(CV:伊藤美来)
一見クールで、そして不器用だけど、姉妹のなかでは風太郎への想いがいちばんわかりやすい。そんな三玖ならではのミディアム・ポップに仕上がっています。やわらかなコーラスから始まり、<歴史><ヘッドフォン>といった彼女を語るには欠かせないキーワードも歌詞に散りばめられています。三玖は白かった解答欄に何を書くのか、その答えをいろいろと想像しながら聴くと、とても楽しい。全体的にかわいく心地よく響く歌声が、2コーラス目のAメロで歌詞に合わせて、ちょっと不機嫌モードになるのも素直でよろしい(笑)。
◆「ハートのカタチ~四つ葉のClover~」
歌:中野四葉(CV:佐倉綾音)
緑のリボンがトレードマーク、元気で明るくて人なつっこい四葉の魅力がたっぷりと味わえるナンバーになっています。四葉にとって、幸せの象徴である四つ葉のクローバーは、きっと風太郎のことでもあって……。無邪気というか子どもっぽいというか、そんな四葉がおしゃれなサウンドに包まれて、“幸せ探し”をしているといった感じです。風太郎に対して、二乃のように斜に構えることもなく(笑)、最初からフレンドリーだった四葉だけど、逆に自分の気持ちを風太郎に気づいてほしいといったところも見えて、ちょっといじらしい。
◆「素直にOpen heart ~五つ数えて~」
歌:中野五月(CV:水瀬いのり)
姉妹のなかで風太郎といちばん最初に高校で出会ったのは五月でした。歌詞には、そのときの様子も描かれていて「勉強を教えて」とお願いしたら断られ、挙げ句のはてには「太るぞ」と言われるなど、抱いた印象は最悪だったけど、なんやかんやで五月は次第に風太郎に心を開いていくようになり……。そんな素直になりたいという五月の想いが溢れんばかりに伝わってきます。裏打ちの軽快なリズムにラッピングされた、真面目で頑張り屋の五月らしいまっすぐなヴォーカルが爽快で、そのなかに見え隠れするかわいさも見逃せません。
【レビュー文・幡野 敬】