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3月30日(土)、東京・EJアニメシアター新宿にて、「盾の勇者の成り上がり」オールナイトイベントが開催されました。第1~12話の振り返り上映と4月からの第2クールの第13話の先行上映が行われたほか、ラフタリア役・瀬戸麻沙美さんとフィーロ役・日高里菜さんが登壇するトークショー、OPアーティストのMADKIDとEDアーティストの藤川千愛さんのライブも開催されました。
第1話の上映後、ステージにはMADKIDの5人が登場し、第1クールOPテーマ「RISE」を歌い上げます。ボーカル、ラップ、ダンスが絡み合うダイナミックなパフォーマンスで会場を魅了すると、トークパートではリーダーのYOU-TAさんが「インディーズで頑張ってきた自分たちと尚文の歩みがシンクロしていたので、歌詞がすらすら書けた」と楽曲制作の裏話を聞かせてくれました。トークののちに、第2クールの新OPテーマ「FAITH」のを披露。フォーメーションを変えながら、キレのあるダンスとパワフルな歌声で会場を盛り上げました。
トークコーナーには瀬戸さんと日高さんに加え、本作のプロデューサー・田村淳一郎さん(KADOKAWA)も登壇。各キャラクターを掘り下げながら、第1クールを振り返っていきます。
最初にスクリーンに映し出されたのは、ラフタリア。オーディション資料にのみ掲載された未公開のキャラクターデザインもあり、客席からは大きなどよめきが巻き起こります。田村プロデューサーは「ラフタリアは短期間で成長していくので、成長後も最初は幼めに描いてもらっていました」と未公開のキャラクターデザインを解説。
ラフタリアを演じる瀬戸さんは、「(幼少時のラフタリアのような幼いキャラクターは)普段あまりやらないので照れくさかったです。オーディションのお話があったときに絶対に自分は受からないと思ったんですが、お話が面白かったので受かりたいなと思いました」と、オーディションを振り返りました。一方、田村プロデューサーは「(瀬戸さんは)お姉さんのイメージが強いですが、小さい頃のラフタリアもばっちりでした」と、オーディションは満場一致で瀬戸さんに決まったと明かしてくれました。
フィーロについて、日高さんは「オーディションでは鳥の姿がなかったんです。なので、最初のアフレコの前に事務所のマネージャーさんから鳥状態の線画をいただいたときは、『受けた子と違う!』と思いました」と話し、大きな笑いを誘いました。そういう事情もあり、日高さんは「(鳥状態が中心だった)最初のアフレコは緊張した」と振り返りますが、田村プロデューサーは「日高さんの“グエ”がかわいかったので、これでいこうとなったんです」とコメント。
また、日高さんは「実アドリブが一番多く、特に歌を求められることが多かった」とアフレコを振り返ったほか、鳥フィーロにも人気があることを聞き「いろんなところで、人間の状態に負けず劣らず鳥の状態が愛されていて嬉しい」と感謝を述べていました。
続いては、主人公の尚文のキャラクターデザインが映し出されます。尚文も、現在よりもやや幼い印象の初期案が紹介されました。田村プロデューサーは、「序盤はハードな展開が多く、後半も追い詰められることがあるので、尚文は脚本の段階で大人っぽくなっていったんです。それを画に反映していただいて、現在のキャラクターデザインになりました」と解説。また、尚文を演じる石川さんについては、「(オーディションで)召喚前と召喚後のギャップが抜群によかった」と絶賛。日高さんと瀬戸さんは、アフレコで石川さんが座長として引っ張ってくれたことを明かしてくれました。
三勇者とマインについても話が及びます。特に盛り上がったのは、尚文の前に何度も立ち塞がる「槍の勇者」北村元康です。瀬戸さんも日高さんも「勇者の中で一番年上なのに、信じられない」と元康の行動をチクリ。しかし、瀬戸さんは「でも、根っからの悪い人ではないんです。天然ですぐ人を信じちゃうだけ」と話し、田村プロデューサーも「ある意味真っ直ぐなんです」とフォロー。なんだかんだ憎めないキャラクターというのが、今後明らかになっていくのかもしれません。また、元康とともに尚文を妨害するマインについて、日高さんは「ここまで悪役に徹すると、ある意味、気持ちいい」と評価。瀬戸さんは「今後もブレない」と、その悪役っぷりが続いていくことを示唆しました。
トークコーナーの最後は、登壇者が一人ずつファンにメッセージを贈りました。
田村 2クール目は追い詰められた尚文たちの逃避行が続いていきますが、すごくいい感じにまとまっていると思います。そして、OPには「え、このキャラクターが出るの?」という、原作を読まれている方でしたら期待ができるキャラクターが映っているので、ぜひご覧になってください。
日高 「盾の勇者」の作品のイベントは今回が初めてです。私も瀬戸ちゃんもキャラクターに思い入れと愛があるので、もっともっとたくさん話したいことがあるなって改めて感じました。第2クールはフィーロにとって大事なお話があります。今まではかわいくて癒されるフィーロが多かったんですが、それだけではないつらいシーンや葛藤も描かれていくので最後まで応援していただけたら嬉しいです。
瀬戸 あっという間ですが、とても嬉しかったです。こんなに作品についてお話しできる機会はなかったので、今後、こういう場が増えてファンの皆さんと一緒に盛り上がれたらいいなと今日改めて思いました。これから作品を見ていただきますが、まわりの方へ思いやりを持って朝まで楽しんでください。よろしくお願いします!
イベントのラストを飾ったのは、藤川千愛さんです。第1クールEDテーマ「きみの名前」のイントロとともにステージに登場すると、優しく柔らかく、それでいて力強い歌声を響かせます。トークパートでは、「きみの名前」は「尚文のことを歌った」と明かしてくれたほか、「好きなキャラクターはフィーロちゃん。金髪色白美少女でしかも強い。物怖じしないところにも惹かれます」とコメント。そして、第2クールの新EDテーマ「あたしが隣にいるうちに」は「1番はラフタリア、2番は尚文のことを歌っています」とのことで、ライブでは歌詞のテイストだけではなく歌い方も変わるというギミックを交えながら、伸びやかな歌声を披露してくれました。
【取材・文:岩倉大輔】