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「Wake Up, Girls!」2ndライブツアー「行ったり来たりしてごめんね!」が7月20日(祝)、大阪・なんばHatchで開幕し、吉岡茉祐さん(島田真夢役)、永野愛理さん(林田藍里役)、田中美海さん(片山実波役)、青山吉能さん(七瀬佳乃役)、山下七海さん(久海菜々美役)、奥野香耶さん(菊間夏夜役)、高木美佑さん(岡本未夕役)が登場しました。
「Wake Up, Girls!」にとっては2度目のライブツアー。9月25日(金)に続・劇場版前篇「Wake Up, Girls!青春の影」の公開を控えての熱い夏が大阪からスタートします。今回のツアーの前説は、吉岡さんがご当地ネタを盛り込んで各公演ごとに書き下ろしたもの。大阪夜の部のメインキャラは七瀬佳乃と林田藍里で、ご当地大阪にちなんで漫才がテーマ。佳乃が藍里にどんどんツッコミを入れると思わせて、実際は逆に藍里がビシビシと冷静にツッコんでいく内容。藍里が遠慮なくツッコんだりちょっと毒舌になったりできるようになったのは、彼女がすっかりWUGの仲間として馴染んだからこそかもしれません。
白いアーチと光のカーテンの中からメンバーが登場し「7 Girls War」と「極上スマイル」でライブはスタート。「みんなー、大阪盛り上がっていくよー!」と先頭を切って煽ったのは永野さん。
2曲を終えたところでテレビアニメ12話、「アイドルの祭典」でチャンスを掴み取ったメンバーたちの姿がスクリーンに映し出されると、続く曲は「続・劇場版」新曲の「素顔でKISS ME」。陰影のはっきりしたライティングや、ダンサブルでスタイリッシュな曲調は、むしろ後期I-1 clubの「ジェラ」を連想するもの。昼の部で初披露されたばかりの新曲でしたが、きっちりコールが入っていたのはさすが。冒頭MCでは高木さんがたこ焼きを食べたことを報告、青山さんが自分の歯に青のりがついていることを自己申告すると、会場は爆笑に包まれました。
MC明けは今回のライブに向けた新曲3連続!「地下鉄ラビリンス」は永野さんが自ら振付を担当した楽曲で、おもちゃの兵隊のように行進したり動きのかわいさが印象的。地下鉄をモチーフにしたかわいいラップを歌い継いだり、高木さんと永野さんが背中合わせになってのロングソロも。
続く「セブンティーン・クライシス」は高木さんセンターの5人曲(高木・吉岡・永野・山下・奥野)! 青山さんによると「踊れるメンバー」とのことで、高木さんを中心にとても運動量が多い! 普段7人だとシンメトリーの並びが多いですが、5人曲だとフォーメーションも変わってくるのが面白いところ。
「プラチナサンライズ」は青山さんと田中さんのボーカルにフォーカスした楽曲。エフェクトを効かせた硬質な歌声のプラチナ=青山さんと、サンライズ=おひさまのようなエネルギーを秘めた田中さんの天性のボーカルが溶け合うユニゾンが魅力的。視線を交わし合い、鏡合わせになって歌う姿が対照的でした。
ショートメドレーのキャラソンコーナーを挟んだ後は「I-1 club」楽曲コーナー。なんと吉岡さん以外のメンバーが「I-2 club」「I-3 club」に扮してI-1衣装でステージに登場。自分たちで考えたブリブリなキャラクターやボクっ娘、中二病、ハイテンションガイジンなどのキャラクターで客席を楽しませましたが、「ジェラ」「リトルチャレンジャー」のパフォーマンスは本気も本気で、本家以上のクオリティを見せようとする姿が素晴らしかったです。
そしてクライマックスは「続・劇場版 Wake Up, Girls! 青春の影」主題歌である新曲「少女交響曲」の初披露。その名にふさわしい壮大な楽曲で、青山さんのファルセットや、吉岡さんの高い音域で弓を引き絞ったような張り詰めた高音がなんとも印象的。かなり重要なパートを担った山下さんと田中さんが繋いだ手で橋をつくり、それをメンバーがくぐっていく演出が楽しく、ラスト逆光の中でキメる7人の影がとても鮮烈なビジュアルでした。
本編を「16歳のアガペー」で締めると、アンコールは「言の葉 青葉」「ワグ・ズーズー」「タチアガレ!」という豪華すぎる構成。新曲が増えたことで、セットリストの構成にかなり幅が出たことを感じさせます。締めのMCでは、今回のライブは、メンバーが積極的に意見を出し、自分たちでつくったという言葉が。その上で今回のライブは、ダンスの振付を担当した永野さんが積極的にステージを引っ張ったり、七人のメンバーそれぞれに見せ場があることを大事にしているように思えました。「劇場版盛り上げていくぞー、がんばっぺ!『Wake Up, Girls!』 」の声でライブを締めくくった7人は、とても長く深いお辞儀で客席への感謝を伝えていました。
なお、「少女交響曲」のMVもついに完成。7月28日(火)深夜の「わぐばん!」で一部解禁されるのでチェック!【取材・文=中里キリ】