「わしゃがなTV」3周年！　中村悠一＆マフィア梶田に独占インタビュー！

声優の中村悠一さんと、フリー〝なんでも〟ライターのマフィア梶田さんによるWeb番組「わしゃがなTV」が‘20年の配信開始から3周年を迎えました。2023年4月16日には、3周年を記念した初のリアルイベントを開催。「ポプテピピック」でおなじみの漫画家・大川ぶくぶ（番組の構成作家）さんらを交えて、これまでの番組と変わらぬフリーダムなトークを繰り広げました。イベント終了直後、中村悠一さんとマフィア梶田さんのお2人にインタビューを敢行。イベントの手ごたえや、配信ではおなじみ（？）の「過去の月刊ニュータイプをイジる企画」についてお話を聞きました。イベント中のお写真とあわせて、お楽しみください。

3周年記念イベントにはいつもの3人に加えて、安元洋貴さん（写真左）もゲスト出演
(C)わしゃがなTV

――「マフィア梶田と中村悠一の『わしゃがなTV』」3周年記念イベント【わしら vs きさまら】お疲れさまでした。配信開始から３周年を迎えたお気持ちをお聞かせください。
梶田　感無量です。「わしゃがなTV」の配信を始めたのが‘20年4月でしたから、リアルイベントをやりたいと思っても、やれない時機が長く続いていたんです。だから、3周年にしてようやくイベントができたのはうれしかったですし、中村さんとこうしてイベントを開催するのも初めてですし……。
中村　ああ、そうか！
梶田　別のイベントで共演することはあったんですけど、こうして「わしゃがなTV」というかたちでイベントができて、ようやく番組として新しい一歩が踏み出せたような気がします。
中村　気は早いですけど、今回のイベントは、たぶん成功だと思うんです。僕らのやっていたことはお客さんにもしっかりと伝わっていたんだということもわかりましたし。もともと「わしゃがなTV」はリアルとオンラインを行き来しながら展開していくような番組にするのが理想だったんですけど、どうしてもコロナ禍で、なかなかそういうわけにもいかず。3年続けてきて、ようやくここまで来ることができたのかと。やることがやれたなという気持ちです。

「わしゃがなTV」3周年記念イベント【わしら vs きさまら】より
(C)わしゃがなTV

「わしゃがなTV」3周年記念イベント【わしら vs きさまら】より
(C)わしゃがなTV

――イベント中にも発表されていましたが、これまでYouTube動画はのべ324本、動画再生回数は3億2052万回以上ということでしたね（2023年4月16日時点）。その中で、実は「月刊ニュータイプ」を振り返る企画を14回もされています！
中村　僕自身が小さいころから「ニュータイプ」を読んでいたので、それを振り返ってみたらおもしろいんじゃないかと思って始めたんです。僕と梶田くんでは世代が違うんですけど、僕がちょうどアニメを見なくなったころが、梶田くんがアニメをよく見ていた時代だったりして、お互いに世代の違いが見えるのも楽しいですよね。
梶田　そうなんですよ。「ニュータイプ」の果たす役割はとても大きくて。我々にとっては当時の記憶を掘り起こすデバイスになっているんです。「ニュータイプ」がないと、もう当時のことは忘れているので。あれを読むことで、ああこんなものあったなあとか、当時の自分をたどるという意味でも重要度が大きいです。いまは中村さんが掘り出してきた「ニュータイプ」を読みがら、いろいろな話をしているんですが、個人的には「ニュータイプ」編集部が考える「伝説的な号」があれば、ぜひそれを読みたいんですよね。
中村　ああ、そうだよね。どうしても僕らは読者として記事を見てしまうんだけど、編集者の立場から「実はこれは『ニュータイプ』が最初にやったんです」とか「業界的にはこれは初めての試みだった」みたいなことがあれば、ぜひ知りたいんですよ。
梶田　ぜひ！　「ニュータイプ」編集部ともいっしょにやっていきたいです。

――ありがとうございます。「わしゃがなTV」をやっていて、お2人が楽しんでいるところはどんなところですか。
梶田　「ニュータイプ」の企画もそうですが、わりと懐かしのコンテンツやアイテムを今の我々の感覚で取り上げているんですよね。そういう意味では「シティポップ」みたいなもんですよ（笑）。懐かしいはずのものに今触れても新しくて楽しい、みたいな。
中村　そうそう。「わしゃがなTV」って自分たちがおもしろいと思っていることをやっているんです。いつもそうなんですけど、自分たちはおもしろいけれど、お客さんにはおもしろいのか、エンタメとしてはどうなのかってことを考えずにやってきたというのがひとつあります。今回のイベントでお客さんがちゃんと楽しんでくれているのを感じられて、すごくほっとしました。
梶田　今の我々を応援してくれている方々は、趣味嗜好が我々と極めて近いんでしょうね。基本的にはなにをやっても楽しんでくれるので……。それが「わしゃがなTV」のよいところでもあるのですが、番組側としては心地よい状況に甘えぬよう、気を引き締めていかねばとも考えています。

「わしゃがなTV」3周年記念イベント【わしら vs きさまら】より
(C)わしゃがなTV

「わしゃがなTV」3周年記念イベント【わしら vs きさまら】より
(C)わしゃがなTV

――これからの「わしゃがなTV」の展望をお聞かせください。
梶田　ここまで続けてきて、ようやく「わしゃがなTV」のカラーや方向性みたいなものがつかめてきたと思うんですよね。ただ、その方向性“だけ”を続けていくと、いずれ先細りになっていくであろうという問題点も見えてきた。人気というのは水ものですし、このまま一生続けられるとは思っていないんです。とはいえ、YouTubeを始めたからには長くやっていきたいですし、そのためにも定番企画をやりつつ新たな可能性を常に模索していきたいですね。
中村　僕も新しいことをやっていきたいと思っているんですけど……、あまりこういうことを発言すると、これまで応援してくださった方々から「今のスタイルで好きになったから変わってほしくない」と懸念されてしまうんですよね。でも、そこは極端に受け止めないでほしいなと思っていて。僕らとしては今のスタイルを「捨てる」わけではなくて、これまでのものと「同時」に新しいものをやる、つまり「両方」やりたいと思っているんです。それに僕らはそんなに器用じゃないので、何をやろうが結局いつもの「わしゃがなTV」になってしまうんです。だから、新しいことをやったとしても、おじさんたちがいつものことをやっているだけの映像に。懸念されている、ウェーイみたいな感じ（笑）は、絶対できないんですよ。
梶田　ウェーイはできないできない（笑）。それができたら、こんな内容のチャンネルになっていません。
中村　僕たちはいつものノリのまま、新しいことに挑むので。いっしょに新しいことに挑んでほしいなと。チャンネルをずっと見てくれている人たちにも、新しい刺激を感じられるようなものを提示していきたいですね。気が付いたら、いまのコミュニティがすごく大きくなっていた、みたいなのがこれからの理想です。