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「劇場版 Collar×Malice -deep cover-」柳愛時役・森田成一、星野市香役・本渡楓、わたなべひろし監督インタビュー

(C)IF・DF/劇場版Collar×Malice製作委員会


オトメイトの大人気ゲーム「Collar×Malice」が、前後編2部作にて待望の劇場版アニメ化! 「劇場版 Collar×Malice -deep cover-」では【X-Day事件】を追う裏側で起きた〝もうひとつの事件〟を描く、オリジナルストーリーが展開されています。6月23日(金)からは、いよいよ後編の上映がスタート。入場者特典第1弾として、原作ゲームプロデューサーである島れいこさん書き下ろしの「スペシャルストーリー小冊子」が配布されるほか、前編に引き続き週替わりで特典映像が用意されています。そして気になる本編では、事件の被害者たちの共通点に迫るなど、ますます緊迫した展開に! 事件の陣頭指揮をとる拾和ミツル(CV:小西克幸さん)が次のターゲットである可能性が浮上するなか、アドニスも新たな動きを見せて……? クライマックスに向けてますます盛り上がる後編の公開にあわせ、星野市香役・本渡楓さん、柳愛時役・森田成一さん、そしてわたなべひろし監督のインタビューをお届けします。


■柳愛時役・森田成一さん、星野市香役・本渡楓さん インタビュー


——いよいよ後編が公開されます。【X-Day事件】の裏側で起こった〝もうひとつの事件〟が怒涛の展開を見せますが、脚本を読まれた際はどんなところに注目されましたか?
森田 一番気になっていたのは、目下の課題である【X-Day事件】との整合性をどうするのかでした。【X-Day事件】が起こる以前の話として描かれるのか、はたまた事件解決後の後日談としてなのか、もしくは全くのifとしてつくられるのか……? ゲーム本編の内容が、隙間を生まないようにつくられている作品なので、今回のストーリー展開は非常に驚きました。
本渡 警察や探偵のみんなが手を焼くだけあって、内容を知っているはずの私も何度もこのサスペンスに翻弄され騙されそうになります。人の起こす問題の多くはその人にとっての「正義」が深く関係すると思うのですが、今作もさまざまな「正義」がぶつかっていきドラマが生まれます。皆さんもぜひそこにご注目ください。


(C)IF・DF/劇場版Collar×Malice製作委員会


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——本渡さんはオーディション時から市香を演じるのが楽しかったとコメントされていましたが、実際に劇場版のアフレコに挑まれていかがでしたか?
本渡 市香の人々を守りたいという思いからくる凛としたところと、まだ新人で周りに助けてもらう存在であるというところをどんなバランスで演じていくか、ディレクションをいただきながら調整してつくっていったので、とても楽しかったです。


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——劇中ではさまざまな信頼関係の形や、迷いながらも己の信念を貫こうとする柳の姿が描かれています。アフレコ時、特にこだわられたシーンやセリフを教えてください。
森田 ゲーム発売から長い月日が経ち、ファンの皆さんの心の中にもそれぞれの〝愛時像〟ができ上がっていることをまず念頭に置きました。キャラクターというものは基本的に不変ですが、同時に普遍でもあります。それ故、時の経過とともに濃縮され、変化していくという一面ももっています。ベースとなる柳愛時は従来通りですが、そのベースをより〝濃い〟ものとして押し出し、皆さんが現在もってらっしゃるイメージより〝薄く〟感じないように再構築しました。また、ゲーム本編より圧倒的に短い全体尺なので、よりエッセンスを濃縮させたほうがいいと判断しました。セリフのみならず、セリフとセリフの間にもその〝濃さ〟が生まれるようにこだわりました。


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——柳をはじめ榎本や笹塚、警察組との信頼関係の描かれ方、そして劇場版オリジナルキャラクターの拾和とのやりとりも印象的です。市香役の本渡さんからご覧になって、特に思い入れのあるシーンやセリフを教えてください。
本渡 拾和さんがよく口にしていた「歯車」 という言葉には諦めと野心が込められていましたが、市香に「あなたの中にある正義を否定しないでください」と言われた拾和さんが、最後に自分自身の意思で決断を下したのがとても印象的でした。その後に「タイシファイブ」が流れたのもなんだか寂しい気持ちになって印象的です。

——柳役の森田さんからご覧になって、拾和はどんな人物に映りましたか?
森田 小西くんとはさまざまな作品で一緒に演じることが多く、その引き出しの多さと正確性にいつも驚いています。今回、先に小西くんが収録した音声を聴きながら収録に挑みましたが、またいつもと違った雰囲気に感動しました。後編の上映がまだこれからなので細かいことは言えませんが、クールでドライな役柄の中にもさまざまな面をもつ拾和は難しかったと思います。役者としては長年の付き合いから生まれる安心感、役としてはヒリヒリするような緊張感を感じました。


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——今回の劇場版をきっかけに、ゲーム本編に触れる方もいらっしゃると思います。「Collar×Malice」の世界、そこで生きるキャラクターたちの魅力について、改めてお聞かせください。
森田 このゲームはいわゆる〝恋愛シミュレーション〟のカテゴリーに属するものですが、実際には〝ミステリー〟と言ってもいい作品です。その中で生きる登場人物達は、誰もが非常に個性的かつ魅力的に描かれています。それ故に、作品自体のストーリーや雰囲気により一層の厚みと深さを与えているのだと思います。そうした味わい深さが、長年応援していただけている要因かと思います。
本渡 乙女ゲームが原作なので、やはり魅力的なキャラクターが市香の周りにはたくさんいて華やか。加えて「Collar×Malice」は警察、探偵とアドニスという犯罪組織がドラマをつくり出す本格的なサスペンスが加わるので、かっこいいのドキドキと命懸けのドキドキが重なって独特の世界観をつくっていると思います。そのなかで市香は懸命に生き、彼女にとっての正義を貫こうとしています。彼女の言葉は本当に真っすぐで、守りたくもなるけど同じくらいついていこうとも思わせてくれる素敵な女性だと思います。


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——最後に、後編を楽しみにされているファンの方へメッセージをお願いします。
森田 さてさてついに後編が公開です! 前編で起こり続けた数々の奇妙な出来事。これらが一気に繋がっていきます! 点と点。それらが繋がり線になり、そして面となって、さらに立体化するとき、どんな感触や色彩を感じることになるでしょうか……! 乞うご期待です!
本渡 後編は一気に物語が動いて、どんでん返しに次ぐどんでん返しです。観てくださる皆さんにとってのヒーロー、正義次第で受け取り方はたくさんあると思います。ぜひ劇場で、最後までご覧ください。よろしくお願いいたします!


■監督・わたなべひろしさん インタビュー

——本作は劇場版オリジナルストーリーとして、【X-Day事件】の裏側で起こった〝もうひとつの事件〟を巡り、柳たちが容疑者になるなど衝撃的な展開を見せます。後編では、どのような物語が待ち受けているのでしょうか?
わたなべ 後編では前編で再会した柳と拾和の過去など、2人の関係性などが描かれています。前編よりも人間ドラマが際立つ構成になっています。


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——劇場版ではヒロインの星野市香やオリジナルキャラクターとして拾和ミツルが登場します。それぞれ本渡楓さん、小西克幸さんが演じられていますが、 アフレコ時に監督が特に意識されたシーンやセリフなどはありますか?
わたなべ 星野には初めて声がつくということでなるべく違和感なく物語の中に溶け込んでいけるようにしたいなぁという思い、そしてナチュラルに新人警察官であることを表現することが大切だと考えていました。拾和は高慢で嫌味な雰囲気を前面に、そしてどこかほんのわずかな部分に心の揺らぎを感じるときがある。ただし、それは奥底の本当にわずかな部分にだけ、誰にも見えないけど確かに存在するものを抱えている雰囲気を出したいと思っていましたが、アフレコ時にお2人が演じられた瞬間にそれらのことはすぐに達成されました。


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——横山克さんが紡がれる劇伴、リアルな新宿の風景、己の信念のために奔走する市香たちの姿など、本作はアニメ化ならではの魅力が詰まっています。監督ご自身が特にこだわられた演出やパート、印象的なスタッフ陣とのやりとりなどをお聞かせください。
わたなべ 個人的には普段見慣れた場所が舞台ということで、そこが封鎖されている日常との違いを体感として感じていただきたかったので、普段使われるであろう新宿駅が荒廃しているシーンなどを描いてみました。ちょうどコロナがあってなかなか出かけられなかったのですが、機会があったときに新宿と渋谷の境目などを歩いてみたりしました。音響関係の作業は、ゲームにも出てくる場所の近くにあるスタジオで行なっていましたので、そこに行くたびに何か事件が起きそうな錯覚があっておもしろかったです。警察組織については体験はできないので、そういった関連のドラマや映画を見ておおよその関係性を把握しました。こちらは逆にコロナの影響で家にいる時間が長かったので、ドラマは450話数ほど、映画も多数観ました。ですので、横山克さんの音楽には数多くのドラマ作品で触れていて、そのどれもがとても素晴らしく惹き込まれるような音楽でしたので、担当されると聞いたときはとても感激しました。この劇場版「Collar×Malice」の世界観を音楽でリードしてくださって、その存在はとても大きな力となっています。


(C)IF・DF/劇場版Collar×Malice製作委員会


——改めて「Collar×Malice」、そして市香たち登場人物の魅力はどういったところだと思いますか?
わたなべ それぞれのキャラクターが自分たちの信念にひたすら真っすぐで、その真っすぐさが人の心を打ち、伝わり、それぞれに優しくなる。芯のある思いやりをもっているといったところでしょうか。

——最後に、後編を楽しみにされているファンの方へメッセージをお願いします。
わたなべ 前編で起こった事件の解決編となる後編も楽しんでいただけますと幸いです。

【取材・文/藤谷燈子】


■「劇場版 Collar×Malice -deep cover-」
●2023年6月23日(金)より後編公開

スタッフ:原作…オトメイト(アイディアファクトリー/デザインファクトリー)/監督…わたなべひろし/構成…ハラダサヤカ/キャラクター原案…花邑まい/キャラクターデザイン…番 由紀子/美術監督…三宅昌和/色彩設計…桂木今里/撮影監督…伊藤佳恵/編集…小池祐樹/音楽… 横山 克/音楽制作…エイベックス・ピクチャーズ 音響監督…納谷僚介 音響制作…スタジオマウス/アニメーション制作…スタジオディーン/配給…エイベックス・ピクチャーズ/製作…劇場版Collar×Malice製作委員会/主題歌…キズ「人間×失格」

キャスト:星野市香…本渡 楓/柳 愛時…森田成一/岡崎 契…梶 裕貴/榎本峰雄…斉藤壮馬/笹塚 尊…浪川大輔/白石景之…木村良平/望田政信…野島裕史/桜川 寿…福原綾香/冴木弓弦…小野友樹/吉成秀明…長瀬ユウ/向井絵里子…小松奈生子/森丘 創…竹内良太/峰岸誠司…吉村和紘/星野香月…江口拓也/御國れい…鳥海浩輔/拾和ミツル…小西克幸 ほか

リンク:『劇場版 Collar×Malice -deep cover』公式サイト
    Collar×Malice公式Twitter・@CM_otomate

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