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楽しい記者会見の様子をお届けします!
「ようこそ『スティール・ボール・ラン』レースへ! 『スティール・ボール・ラン』レースは、1890年9月25日午前10時、この太平洋『サンディエゴ』のビーチをスタートし、ゴールを『ニューヨーク』とする人類史上初の乗馬による北米大陸横断レースである。総距離は約4000マイル。 9つのステージに分けられ、制した者に贈られる 賞金は5000万ドル! この『スティール・ボール・ラン』レースは、世界中の誰もが体験したことのない競技大会となるだろう――」
スティーブン・スティールの高らかな開会宣言とともにアニメ「スティール・ボール・ラン ジョジョの奇妙な冒険」の新情報発表イベントは幕を上げました。
このイベントが開催された9月23日は、同劇中で「スティール・ボール・ラン」レースの記者会見が開催された日。来場したお客さんは、記者会見にやってきた記者ということで、このイベントの一部始終を見守ることになりました。
イベントがはじまるとまずアニメ「スティール・ボール・ラン ジョジョの奇妙な冒険」のティザーPVを公開。そしてメインキャストの発表が行われました。
ジョニィ・ジョースター役の坂田将吾さん、ジャイロ・ツェペリ役の阿座上洋平さん、ディエゴ・ブランドー役の石川界人さん、ルーシー・スティール役の高橋李依さん、スティーブン・スティール役の三宅健太さんが登壇。ジョニィ・ジョースター役の坂田さんは開口一番、自分の役名を噛んでしまうという、ちょっとしたトラブルを起こしてしまいます。それだけ「ジョジョ」の主演とはプレッシャーの大きいものなのでしょう。緊張感で張りつめていた会場の空気がやわらぐなか、それぞれのキャストがオーディションのときの思い出とこの作品にかける意気込みを語ってくれました。
ジョニィ・ジョースター役の坂田将吾さん
「僕は原作の「スティール・ボール・ラン」を読み込んで、テープオーディションを受けました。僕を担当してくださっているマネージャーさんが「ジョジョ」シリーズをすごく大好きだったので。その方にアドバイスをいただいて、安心感を感じながら役に挑むことができました。その後、スタジオオーディションに進んだときに「オラオラ」のセリフがありまして。「ジョジョ」に「オラオラ」はめちゃくちゃ大事だなと思ったので、朝起きてから、夜風呂に入るときも、ずっと「オラオラ」を口ずさんでましたね。実際のスタジオオーディションを受けたときの「オラオラ」は一番良かったんじゃないかと自負しています」(ジョニィ役・坂田将吾さん)
ジャイロ・ツェペリ役の阿座上洋平さん
「僕は原作の「ジョジョ」シリーズや「スティール・ボール・ラン」を学生のころに読んでいたので、オーディションの話をいただいたときは、この時がついに来てしまったかと、プレッシャーとワクワクを感じながら臨みました。ジャイロ以外にも、僕はジャイロ以外に芋いくつかのキャラクターでオーディションを受けていまいして。それぞれのキャラクターの視点で原作を読み直して、オーディションに望んでいたので全部で3~4回周くらい「スティール・ボール・ラン」全巻を読んでいます。長い道のりだったんですが、ようやくスタート地点に立てたなという気持ちで、本当に嬉しいです」(ジャイロ役・阿座上洋平さん)
ディエゴ・ブランドー役の石川界人さん
「僕は第5部(「ジョジョの奇妙な冒険 黄金の風)に参加させていただいたことがありまして(サーレー役)、そのときに「ジョジョ」に音声を当てるときのルールというか、やり方をを教えていただいていたんです。今回はその時のルールをヒントにしながら、オーディションに向かうことができました。そのときのルールのひとつに「無駄、無駄、無駄」というセリフが台本にあったら、絶対に台本どおりの回数で「無駄、無駄、無駄」と言わなければいけない、というものがあるんです。ディエゴのオーディションのときはセリフに「無駄、無駄、無駄」というフレーズがたくさんありまして。絶対にその回数を言わないといけないと思って、練習をしていたんですが、オーディションの本番のときに緊張感から、息が続かなかったんです。そうしたら「オーディションだから、そんなに頑張らなくていいよ」と言われたんですが、それでも「いや、頑張らせてください」と言って、できるまでやらせていただいたという覚えがあります。そのときの頑張りのおかげで、今ここにいられるんだなと実感しています」(ディエゴ役・石川界人さん)
ルーシー・スティール役の高橋李依さん
「オーディションのときに資料をいただいたんですが、ルーシーの演じてほしいシーンには喜怒哀楽の全てが詰まっていたんです。これはスタッフさんも本気で、ルーシー役を探しているんだなと感じて。全力で全身でオーディションに臨みました」(ルーシー役・高橋李依さん)
スティーブン・スティール役の三宅健太さん
「私は第3部(「ジョジョの奇妙な冒険 スターダストクルセイダーズ))で始まりを暗示する占い師(モハメド・アヴドゥル)をやっていたわけなんですが、そのときのオーディションでは語り草になるくらい大失敗したんです。作品への愛が深すぎて、ガチガチに緊張しちゃって、いつもの1/10しか声ができなかったんですよ。でも、今回のオーディションでは、なんともスカッと爽やかでしたね。伸び伸びとスティーブン・スティールを演じることができました。スカッと爽やかでしたね」(スティーブン役・三宅健太さん)
坂田さんが語ってくれたのは、半身不随の元天才騎手・ジョニィ・ジョースターについて。
「ジョニィはすごく人間くさいキャラクターだと思っています。人の弱い部分であったり、情けない部分をもっている。その弱さを見せてもなお立ち上がる、そこがジョニィの魅力だと思っています」(坂田)
続いて、とある目的のためにレースに参加する謎のアウトロー・ジャイロ・ツェペリについて語ってくれたのは阿座上さん。
「ジャイロ・ツェペリという役はものすごく難しいんです。シーンごとに表情を変えるようなキャラクターで、つかめたかなと思ったら、すっと逃げられるようなところがある。彼も(ジョニィ同様に)迷っているところがあって、人間味を感じるシーンがあります。ジョニィから見たら師匠ポジションなのですが、ジョニィからジャイロが学ぶことも多くある。すごくやりがいのある役だなと思っています」(阿座上)
そして、イギリス競馬会の貴公子とも呼ばれる天才騎手で優勝候補のひとり・ディエゴ・ブランド―について石川さんが語ります。
「ディエゴは才能もあり、 知識も経験もあり、頭も回る。ジョニィとジャイロのライバル的なポジションとして、前に立ちはだかる役なのでプレッシャーもあります。でもたぶん、ディエゴ自身はそんなことを感じてもいないと思うので、プレッシャーを表に感じさせないように演じていきたいなと思っています」(石川)
高橋さんが語ってくれたのはレースの主催者であるスティーブン・スティールの妻・ルーシー・スティールについて。
「ルーシーは見た感じ、お若いんですけど、魂が透明で美しくて曇らない。そういう姿を演じられるように努めていきたいです」(高橋)
最後に、人類史上初の乗馬による北米大陸横断レース「スティール・ボール・ラン」の発起人で40年のキャリアを持つ歴戦のプロモーター・スティーブン・スティールのことを三宅さんが語ってくれました。
「スティーブン・スティールという男はまさにスカッと爽やかな男という印象が強いですね。志に向かって、ひたすら突き進んでいく。こういう中年男性になりたいなと。年齢を重ねていくときに、こういう大人になりたいなという思いを乗せて演じていきたいなと思います」(三宅)
「スティール・ボール・ラン」レースは北米大陸を横断する、長く危険な旅。そのレースに挑むキャストの皆さんが、自分の声優人生をレースに例えて語ってくれました。
「振り返ると、がむしゃらに走ってきたなと感じますね。どんなときも目の前に見える作品のオーディションに挑み、作品に関わっている方々のために頑張ってきたことで、いまの自分があるのかなって思いますね。高校生のころからお仕事をしているので、業界内のお父さん、お母さんみたいな方がたくさんいらっしゃるんです。まわりの人々に恵まれて、ここまで来ることができた。恵まれた道のりだったなと思います」(石川)
「僕は飽き性なので、長く続けられたものがないんです。その中で、お芝居の仕事だけは一番長く続いているんですよね。「表現」という激しないお仕事を志した瞬間から、砂漠に投げ出されたような気分で。どこに向かって歩いて良いのかわからないし、目的地もわからない、ただひたすら前に進まなきゃいけないという途方もない作業をずっと続けているような気がします。でも、その中でたまにあるオアシスのようなものが、作品という存在で。新しい作品と出会うたびに自分の旅が間違っていなかったなと実感できるんです。まだ、砂漠の中で、ゴールも見えないので、この旅は永遠に終わらないんじゃないかと思うんですが、それでも進み続けようと思います」(阿座上)
「僕の人生は、挫折が多かった人生だと思います。挫折だけでなく、苦しいことから逃げたり、くじけたりすることも多かった。でも最後の最後に、どうせ終わりになるのなら、前を向いて倒れたいと気持ちになるんですよね。僕ができることはマイク前で声を振り絞ることだけなので、とにかくそれだけを考えて。それ以外のことは考えずに、前を向いていきたいと思います」(坂田)
「この仕事は始めることよりも、続けることのほうが難しい仕事だと感じています。だからこそ、続けるために何かを始めなくてはという思いがあります。目標としては続けること、ですが、そのために新しいことを始めようと思っています。最近は……シール集めを始めました。声優の仕事とは全然関係ありなくてすみません!(笑)」(高橋)
「『スティール・ボール・ラン』にたどり着くまでの道のりを考えると、やはり「始まりの炎」が最初にあるんです。先ほどもお話しましたが、僕は第3部『スターダストクルセイダース』でモハメド・アブドゥルという役を担当させていただいて、いまだにアブドゥルのことを愛し続けているんです。いまだに彼はどこかにいるんですよ。だから、最初にスティーブン・スティールの役のお話をいただいたときも、自分がやるべきなのか戸惑いがありました。しかし、私の心の中で、始まりの炎を暗示するあいつがいうわけですよ。(『スティール・ボール・ラン』の世界は)彼の親友の娘がつないでくれた世界なのかもしれない。「だったら、スティーブン・スティールの声をやればいいじゃないか」って。ただの都合なのかもしれないけど、私にはそう聞こえたんです。彼が背中を押してくれたから、今日はここに来ることができたと思っています」(三宅)
2026年Netflixにて配信決定!
いよいよ新しい旅が始まります。19世紀末のアメリカ、史上初の乗馬による北米大陸横断レースに挑む、若者たち。半身不随の主人公のジョニィ・ジョースターは謎のアウトロー・ジャイロ・ツェペリと協力関係を結び、恐るべき陰謀が渦巻くレースに挑みます。アニメ「スティール・ボール・ラン ジョジョの奇妙な冒険」は、2026年にNetflixで世界配信予定。その旅の始まりはもうすぐです。
【取材・文/志田英邦】
「スティール・ボール・ラン ジョジョの奇妙な冒険」
2026年Netflixにて配信決定
【キャスト】
ジョニィ・ジョースター…坂田将吾
ジャイロ・ツェペリ…阿座上洋平
ディエゴ・ブランドー…石川界人
ルーシー・スティール…高橋李依
スティーブン・スティール…三宅健太
【スタッフ】
監督…木村泰大、髙橋秀弥
シリーズディレクター…加藤敏幸
シリーズ構成…小林靖子
キャラクターデザイン・総作画監督…津曲大介
音楽…菅野祐悟
音響監督…岩浪美和
アニメーション制作…david production
【リンク】
『ジョジョの奇妙な冒険』公式ポータルサイト︓https://jojo-portal.com
TV アニメ『ジョジョの奇妙な冒険』公式 X︓@anime_jojo #jojo_anime
『ジョジョの奇妙な冒険』アニメーションシリーズ公式 Instagram︓https://www.instagram.com/jojotheanimation/
©LUCKY LAND COMMUNICATIONS/集英社・ジョジョの奇妙な冒険SBR製作委員会