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「タイドラマ企画」悲願の第3弾! 「午前0時の森」短編タイドラマ監督&脚本&編集を務めた若手Dを直撃!

「タイドラマ企画」第3弾でタイドラマの監督&脚本&編集を務めた池田彩乃さん©NTV


日本テレビで毎週月曜日23時59分から放送されているバラエティ番組「午前0時の森」にて、大人気企画である「タイドラマ企画」の第3弾が11日に放送されました。
WebNewtypeでは番組の企画および番組内での短編タイドラマの監督&脚本&編集を務めた若手D=池田彩乃さんにインタビューを実施。「タイドラマ企画」第1弾&第2弾の反響を受けて昨年実施した、月刊ニュータイプ6月号の取材から約1年。「『タイドラマ』というコンテンツに恩返しがしたい」と語った池田さんに、本企画実施までの思いとドラマ制作の裏側をたっぷり聞きました。


タレイさん(手前)、パースさん(奥)と打ち合わせするようす©NTV


——昨年、本誌の6月号で初めてお話を伺った際、今後の目標として「タイドラマをつくりたい」とおっしゃっていましたね。
池田 はい。実は第2弾の「タイドラマ企画」が終わった後も、何度か第3弾に向けて企画を詰めてはいたのですが、自分の実力不足でなかなか企画を通すことができずにおりました。しかし、何度もあきらめずにブラッシュアップを続け、プロデューサーの川口信洋さんに後押しをしていただいて。最後の最後に実現できて、本当によかったなと思います。
——今回、ドラマを制作するということで、パース・ナクン(以下、パース)さんとタレイ・スグンディクン(以下、タレイ)さんのキャスティングをしたのも、池田さんだとお聞きしました。
池田 パースさんは、第1弾、第2弾ともにご協力いただいていたのでぜひ出ていただきたい、と思っていました。その相手役を誰にしようか、というところで思いついたのがタレイさんです。以前パースさんと作品で共演していたこともありますし、パースさんがご自身のファンミーティングで、「タレイさんと日本で仕事がしたい、日本に来ないかな」というようなことを言ってらして。日本、タイドラマ、タレイさん……と自分のなかでピースがはまり、ダメ元でオファーを出してみました。結果、OKをもらえたときはとてもうれしかったです。本当に感謝しています。
——脚本も池田さんが書かれています。通訳とスターの再会、というテーマには何か着想があったのでしょうか?
池田 通訳さんって、タレントと、物理的な距離はすごく近いけれど、一歩引いた存在だな、という印象がありました。海外のタレントさんが来日したとき、絶対に欠かせない存在でありつつ、タレントが発した「ことば」をきっちりと飲み込んで訳す必要があって、そこに私情は絶対に挟めない。そんな場所に、心を揺らす存在である、元彼が来たらどんな揺れ動きがでるんだろう、というところから書き始めました。ことばを訳さなければいけないけれども、いろんな思い出がよみがえってきて訳せない。そんな心の動きがドラマで表現できるといいなと思っていました。


キャストのお2人に、具体的なディレクションも行なったそう©NTV


——そこに、パースさんとタレイさんの演技がついて、いかがでしたか?
池田 お2人の演技でより説得力が増して、キャラクターとして立ち上がっていったと思います。お2人が撮影前に、遠慮せず積極的に、演技にディレクションしてくださいね、とおっしゃってくださったのも心強かったです。撮影中驚いたのは、お2人の目の使い方です。タレイさん演じるラタナポンが思い出の写真を見せながら話すシーンで、六甲を演じるパースさんが驚いたようすを、目にも気持ちをのせて表現してくれたり、ラストのネクタイを直しあうシーンで、タレイさんが、照れたあとに目を泳がせて、ときめく気持ちを表現してくれたり……こうした目を使った演技や間の取り方って、一見すると些細なポイントに思えますが、本当に大事なんだなと改めてわかりました。自分が見ていたタイドラマでも、自然にそうした演出が入っていて、ドキドキさせられていたんだなとも。今回はお2人の演技の技量に、助けられたところがたくさんあります。
——現場の雰囲気もよかったのでしょうか?
池田 とにかくパースさんとタレイさんが盛り上げてくださって。私が「初めて監督をやるんです」とお伝えしたときも「いっしょにがんばろうね!」と言ってくださいました。お2人はとにかく仲がよく、撮影の合間もすごく楽しそうで、その雰囲気がスタッフにも伝わってきて、現場はずっと笑いが絶えなかったです。
——今回制作側に立ってみて、改めてタイドラマのここがいいな、と思ったところはありましたか? 以前は効果音の特殊さがたまらない、とおっしゃっていました。
池田 そうですね、今回編集も経験してみて、タイ語の語感というか、響きってとてもかわいいなと思いました。優しくて、丸い感じ。直接日本語で聞くと恥ずかしくなってしまうようなキメのセリフも、かっこいいお2人の演技に加えて、タイ語を通して聞くことで、少女漫画を読んでいるような、そんな気持ちにさせられます。日本のドラマとは、また違ったよさがあって、やっぱり魅力的だなあと思います。


「ネクタイ曲がってるよ。」場面カット©NTV


「ネクタイ曲がってるよ。」場面カット©NTV


——3月で終わりを迎えてしまう「午前0時の森」ですが、若手Dとして、この番組から得た学びは何でしょうか?
池田 思いを口に出すことの大切さです。この番組は、企画会議には役職や年数関係なく企画を出すことができるので、私もたくさん手を挙げてきました。私のような若手が、「タイドラマをつくりたい!」と言っても、笑って終わらせるのではなく、どうしたら叶えられるのか、いっしょに考え、走ってくれて……いろんな人との縁がつながり、こうして第3弾まで制作することができました。人の夢を笑わない、スタッフひとりひとりを大切にしてくれた番組です。入社して、初めてのレギュラー担当が「午前0時の森」でよかったなと心から思っています。私、これまで第一希望がずっと叶ってこなかった人生で。受験も失敗したし、就職もなかなかうまくいかなかったし。でも、この番組では、「タイドラマ」という好きなものを通して、ひとつの夢を叶えることができて、本当に感謝しています。
——あとは、タイドラマのファンの方々にも感謝、といったところでしょうか?
池田 まさにそうですね。ここまでいろんなことができたのも、SNSで放送後たくさんのファンの方々が反応してくださったおかげです。第1弾、第2弾のときも、緊張でいっぱいいっぱいだったのですが、放送終了後、あたたかいお声をいただいたり、応援のお手紙をいただいたり。日本で行なわれたタイ関連のイベントに出向いたときには、直接「頑張って!」と、応援のおことばをいただいたりもしました。あと、自分がこうした企画に携わってから特に、タイのコンテンツを先駆けて日本に届けようと奔走してくださっていた、メディアの先輩方の努力も身に染みて感じるようになりました。「タイドラマ企画」をする前まではわからなかった、表には見えない、地道なお仕事の大変さを実感しました。そうした方々が切り開いてくださった道を歩いているという自覚をもちつつ、私もまたタイのエンタメを愛する者としてさまざまに挑戦していきたいです。
——最後に、改めて今後の目標を教えてください。
池田 すごく欲張りですが、今後、バラエティもドラマも、両方やりたいと思っています。今回この番組にかかわってみて、コンテンツの魅力を広く伝えられる、バラエティ番組の魅力を改めて感じました。今後も、タイのエンタメのもつ力を、ドラマだけでなく、ほかのカルチャー、音楽などにも領域を広げて、知らない人にも届けられるような企画を出していきたいです。そして、ドラマ制作の修行も積んで……今回の「ネクタイ曲がってるよ。」と同じメンバーで、またドラマがつくれたら、すごくうれしいなと思っています。


◆「午前0時の森」
●毎週月曜日 23時59分~24時54分 日本テレビにて放送中
TVer・Huluで今回の内容も見逃し配信中!
公式HP
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