JR武蔵野線「東所沢駅」から歩くこと約10分、郊外を絵に描いたようなのどかな景色に突然、“異物”としか表現しようのない建造物が割り込んでくる。角川武蔵野ミュージアムだ。ここでは常時、様々な企画展やイベントが催されているが、今回は「アベンジャーズ展 MARVEL AVENGERS S.T.A.T.I.O.N.」を紹介したい。2014年7月のニューヨークに始まり、以降もパリ、ロンドン、ラスベガスなど世界24都市で巡回している展覧会だ。日本国内でも東京の森アーツセンターギャラリーと京都の京都市京セラ美術館で開催されているため、すでにチェック済みという方も少なくないだろう。今のところ、これが国内最後の「アベンジャーズ展」になる予定とのことで、ここに駆け込み&駆け足レポートをお届けする。なお、1月29日(日)までの開催だ。
「アベンジャーズ展」開催地である、角川武蔵野ミュージアム。隈研吾が設計した巨大なそれが、否応なく非日常感を掻き立ててくれる 
当然、最初はキャップなんですね(C)2023 MARVEL  
いざ入場すると、いきなりモニターにコビー・スマルダーズ演ずるマリア・ヒルが映し出される。撮り下ろしの本物! いやー、オフィシャル感ありますねぇ。S.H.I.E.L.D.壊滅後、いろんなところで働いてたみたいだけど、ちゃんと落ち着くところに落ち着いたみたい。今後、映像作品にS.T.A.T.I.O.N.の名が登場することもあるかも? いずれにせよ「マーベル・ワンショット」やプリクエル系のスピンオフコミックまで追いかけてる向きにとっては、これを観るためにだけに来てもいいくらいのものなのでは。
アイアンマンの、主だった歴代アーマーがズラリ(C)2023 MARVEL  
お待ちかねのアイアンマンコーナーは、ホール・オブ・アーマーを思わせる展示。インフィニティ・ウォー後、スターク・インダストリーからS.T.A.T.I.O.N.に寄贈されたレプリカ……みたいな設定なのかもしれない。個人的にはシルバー・センチュリオンことマーク33が見たかったけど、全アーマーを並べてたら「アベンジャーズ展」じゃなくて「アイアンマン展」になってしまう。
ハルクバスターことマーク44の、デカ・スゴにも程がある等身大スタチュー(C)2023 MARVEL  
しかし、そんな些細な不満も吹っ飛ぶ、ハルクバスターの威容! あまりにも大きすぎるため、展示会場によっては搬入できず、オミットされることもあるとのこと。ハルクバスターというか、その中身であるマーク43をまとって、ウルトロン軍団を蹴散らす体感ゲームも併設されている。しかし運動不足のおじさんは、リパルサー・レイを撃ち過ぎて、速攻で腕が振れなくなってしまった……。体力に自信のある方々、代わりに世界の平和を頼みます。
芸コマなアントマンコーナー。アリを踏みつけようとすると……?(C)2023 MARVEL  
まあ、いろいろ見せ過ぎると実際に行ったときの楽しみが半減してしまうので、いろいろと割愛するけれど、ソーのムジョルニアを持ち上げるフォトスポットを挟み、ブラックパンサーやアントマン、ブラック・ウィドウ、スカーレット・ウィッチ、ウォーマシン、ファルコンなどの装備が展示されている。なお、ヴィジョンに関しては、劇中の設定を遵守してか映像のみだった。
「あなた、こんな顔してたのね」部門の優勝候補じゃない?(C)2023 MARVEL  
最後の最後は、S.T.A.T.I.O.N.エージェントになるため最終訓練というていで、キャップ、ソー、アイアンマン、ハルク、ホークアイ、ブラック・ウィドウのいずれかになりきって戦う体感ゲームコーナー。運動不足のおじさんはハルクを選んだけど、例によってスマッシュのし過ぎで腕が死にました。世界の平和は、みんなに任せた。
入口付近には、大魔神ことアラカツマ様も鎮座しておりました。しかも二柱! 
【取材・文:ガイガン山崎】
「アベンジャーズ展 MARVEL AVENGERS S.T.A.T.I.O.N.」 イープラス「アベンジャーズ展」チケット購入サイト 「アベンジャーズ展」公式webサイト 「アベンジャーズ展」公式Twitter・@AVGSTATION_JP 角川武蔵野ミュージアム公式サイト