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神山健治が一番心を惹かれたスター・ウォーズキャラ

12月18日(金)公開予定の映画「スター・ウォーズ/フォースの覚醒」。WebNewtypeでは、これを記念して毎回さまざまなクリエイターに「スター・ウォーズ」に関するイラストを描いてもらうリレー式コラム、その名も「マイ・スター・ウォーズ」をスタートしました。 第4回にお迎えするクリエイターは、「東のエデン」「攻殻機動隊 S.A.C.」シリーズなどで知られるアニメーション監督の神山健治さんです。

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砂の惑星に暮らす一人の若者が、偶然の出会いから宇宙の大海原へと冒険の旅に漕ぎ出していく。そんなシンプルな物語からスタートし、今や全世界にファンがいる壮大なスペースオペラへと変貌を遂げた超大作映画「スター・ウォーズ」。

公開当時中学生だった僕も、宇宙を舞台にした冒険活劇に一発で虜になった。

お姫様からのメッセージに謎の老騎士、宇宙海賊や賞金稼ぎに超巨大宇宙戦艦、そしてライトセイバー。次々に繰り出される、それまでに見たこともない設置やガジェット、特殊効果を使った映像に魅了された。

だが、僕が一番心を惹かれたのは、片田舎の青年ルークが、偶然と運命に導かれ冒険の旅の中で成長し、ついには全宇宙を巻き込んだ戦争を自らに勇気と力(フォース)で解決するという物語だった。

第1作目を監督した時、まだ無名に近かったジョージ・ルーカス監督は、自らの名前を冠した主人公ルーク・スカイウォーカーと自身の心情を重ね合わせながらこの映画を製作したのではなかろうかと推察する。だから僕は、たくさんの魅力的なキャラクターやエピソードの中でも、このルークが一番思い入れのあるキャラクターなのである。

新しいスター・ウォーズがこの秋リスタートする。あの頃と変わらない期待感が蘇ってくる。だが、いつか自分自身の手で、この壮大なスペースオペラの一片でも監督してみたいと、今は昔と少し違った憧憬を抱いてスクリーンの前に座ることだろう。【神山健治】

■クリエイタープロフィール
神山健治(かみやま・けんじ)/アニメーション監督・演出家。主な監督作に「攻殻機動隊 S.A.C.」シリーズ、「東のエデン」、「009 RE:CYBORG」など。以前ニュータイプ本誌で自身が薦める映画のコラムを連載。

■「スター・ウォーズ/フォースの覚醒」12月18日(金)ロードショー
リンク:みんなのスター・ウォーズ



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