VR

熱狂と感動に包まれた最高のライブがここに! 「hololive 4th fes. Our Bright Parade」「holo*27 Stage」レポート

(C) 2016 COVER Corp.


2023年3月18日、19日の2日間にかけて幕張メッセイベントホールで開催されたホロライブ4回目の全体ライブとなる「hololive 4th fes. Our Bright Parade Supported By Bushiroad」。今回新たな取り組みとして行なわれた、DECO*27とのコラボ「holo*27 Stage」と合わせて、2デイズのライブの様子を駆け足で紹介していく。少々長くなるが、会場を埋めつくしたファンの感じた盛り上がりを追体験してほしい。

DAY1は念願の声出し解禁に大歓喜!


(C) 2016 COVER Corp.


遂に「声出し解禁」となった全体フェス「hololive 4th fes. Our Bright Parade Supported By Bushiroad」。興奮を抑えられない会場一体となったカウントダウンでスタートした開幕1曲目はDAY1出演メンバー全員による「キラメキライダー☆」。1stフェス「ノンストップ・ストーリー」で披露された全体曲だが、コロナ禍の下で大きく躍進したホロライブのステージで、どれだけ多くのファンがこの曲で思い切り声を出してコールしたいと願っていたことだろう。

前半ソロパートは、赤井はあと「BUTA」でスタート。体調不良が心配されていたが、はあちゃまらしさ全開のオリジナル英語曲で開場を完全にはあちゃま色に染め上げてみせた。博衣こより「WAO!!」、白銀ノエル「リリカルMonster」、夜空メル「キャラメル・デビル」とオリジナル曲で会場を掴むと、姫森ルーナはIRySの”ママ”、redjuiceがMVイラストを手掛けた人気ボカロ曲「ワールドイズマイン」をカバー。歌枠でも披露していた同曲だが、この瞬間、間違いなく世界で一番のお姫様は「んな姫」だった。MCでは全体ライブどころか有観客ライブが初めてとなるこよりと、団長がコール&レスポンスで客席の声だしを思う存分楽しんで盛り上げる。


(C) 2016 COVER Corp.


鷹嶺ルイ「オーバード」、癒月ちょこ「NoDistance」、小鳥遊キアラ「DO U」、ロボ子さん「リルビ」に続いて長期休養明けのラプラス・ダークネスが登場し「Dark Breath」でブランクを感じさせないパフォーマンスを見せる。おかえり、ラプ様!キアラ、ルイの「ホロ鳥」コンビによるMCを挟んで、大空スバル「スターライト」、尾丸ポルカ「ペルソナ」、アユンダ・リス「生きるよすが」、沙花叉クロエ「擬態ごっこ」と見事なパフォーマンスが続くが、中でも「生きるよすが」のカバーはリスちゃんの歌唱力に客席が圧倒される空気を感じられた。

ステージを盛り上げることにかけてはホロライブ随一のポルカ座長と沙花叉のMCに続いてワトソン・アメリア「ChikuTaku」、クレイジー・オリー「JOLLIE JOLLIE」、風間いろは「いろはすてっぷ!」、不知火フレア「アトリエ」、角巻わため「夢みるひつじ」と中盤はホロメンのオリジナル曲のバラエティを楽しめる時間が続く。アメとオリーのEN、IDコンビは英語、日本語交じりで海外勢として全体ライブのステージに立てた喜びを語ってみせる。


(C) 2016 COVER Corp.


アイラニ・イオフィフティーンはHANDSIGNの「この手で奏でるありがとう」を手話と共に歌い上げる圧巻のパフォーマンス。一伊那尓栖「最後の花弁(The meaning of love)」、AZKi「afterglow」、そしてイオフィとイナのMCを挟み七詩ムメイ「My Dearest」とじっくりと聴かせるカバー曲が続いた後は、ホロライブの誇るエリート巫女、さくらみこが登場。ステージに姿を見せただけで会場全体がいっきに盛り上がる様はまさにエリート。会場を埋め尽くす桜色のペンライトの中でオリジナル曲「サクラカゼ」を披露した。ソロパートのラストはもちろん、ときのそら。のびやかなハイトーンで「ユメゾラ☆ファンファーレ」を歌い上げる。そらみこの2人よるMCはホロライブ0期生ならではの想いを感じるトークでソロパートを締めくくった

ホロメンの組み合わせで生まれる様々な「てぇてぇ」とシナジーが魅力のユニットパート。ID1期生の絆を感じるリス&イオフィ「トンデモワンダーズ」、メル、ロボ子さん、AZKiの意外な3人組による「可愛くてごめん」、熱烈なハロプロファンのキアラ率いるENチームでアンジュルムの「スキちゃん」カバーと続く中、ホロライブ内ユニットでも屈指の人気を誇る「スバちょこルーナ」が登場。この3人組が見たいよね!というファンの気持ちに応えて「とまどい→レシピ」のカバーを披露した。


(C) 2016 COVER Corp.


いよいよDAY1も終盤戦。はあちゃま、オリーのトリッキーなコンビで「ロストワンの号哭」、そら&わためぇのボーカリスト2人は水樹奈々「ETERNAL BLAZE」を力強くカバーして客席をうならせる。そしてここからユニットパートのボルテージは右肩上がりに。ラプ様、ござる、沙花叉、ルイ姉、こよ達5人のシルエットが映し出されると客席からは多きな歓声があがる。遂に3Dで全体ライブのステージに立つ秘密結社holoX!我々ファンはこの瞬間を1年待ち続けていた……!!オリジナル曲「常夜リペイント」で世界をholoX色に染め上げるパフォーマンスに自然と目から汗が。しかし本日最高の瞬間はさらに続く。


(C) 2016 COVER Corp.


フレア、みこち、ポルカ、団長の「しらけん」メンバー4人の登場に湧く会場。「プロジェクトセカイ」のアニバーサリーソング「群青賛歌」をカバーする4人が歌い始める中、おそらく全てのファンが同じ思いを抱いていた。その瞬間、フレアが「なんか1人たりないよなぁ!」と叫ぶと、ステージ上にDAY1には参加していなかった星街すいせいを召喚。まさかのサプライズでフルメンバーがそろった「不知火建設」にファンは大歓喜。メンバーそれぞれのイメージカラーのペンライトが振られる中、文字通り本日最高潮の盛り上がりとなった。しらけん最高!

久しぶりの声出しライブで心の底から盛り上がったDAY1もいよいよラスト1曲。ブライト衣装からフェスTシャツに着替えて全員でフェスのテーマ曲「Our Bright Parade」を歌唱。DAY1に出演した総勢25名のホロメンが並ぶ姿は圧巻。JPもENもIDもいる、現在のホロライブの勢いがそのまま表れたようなステージはまさに賑やかなパレードそのもの。ホロメンとファンによるこのパレードはこれからも続いて欲しい……そう願わざるを得ない4thフェスDAY1だった。

最初から最後まで相性抜群コラボ、holo*27 Stage


(C) 2016 COVER Corp.


DAY2の口火を切ったのはDECO*27が総合プロデュースをするホロライブの新しい音楽「holo*27」の楽曲による「holo*27 Stage」。3月15日にリリースされたばかりのアルバム「holo*27 Originals Vol.1」「holo*27 Covers Vol.1」からDECO*27がホロライブメンバーのために書き下ろしたオリジナル曲と、DECO*27の人気曲の数々を総勢27名のホロメンが披露する豪華なステージとなった。


(C) 2016 COVER Corp.


開幕1曲目は兎田ぺこら×さくらみこのオリジナル曲「モッシュレース」。ファン待望の「ぺこみこ」のシナジー全開パフォーマンスでスタートダッシュは万全。続く夜空メル&癒月ちょこの「ヴァンパイア」、姫森ルーナの「シンデレラ」、大神ミオ&博衣こよりの「アニマル」はDECO*27の人気ボカロ曲カバー3連弾だが、それぞれ歌唱するホロメンのキャラクター性と楽曲とのベストマッチに、holo*27コラボの相性の良さを感じさせた。客席の声だし有りの大ステージでのMCに戸惑うミオしゃと、DAY1で体験済みのこよ“先輩”によるコール&レスポンス講座を挟んで、今度はholo*27オリジナル曲の百鬼あやめ「ビビビ」、がうる・ぐら&ハコス・ベールズ「Sweet Appetite」、風間いろは「夢嵐」が続く。風間いろは=ござるのMCの後からは楽曲の雰囲気も変わって雪花ラミィ&鷹嶺ルイのオリジナル曲「Baby Don’t Stop」で大人っぽさを見せたかと思いきや、これしかないというカバー曲クレイジー・オリー「ゾンビ」、そして持ち前の歌唱力でムーナ・ホシノヴァ「乙女解剖」が歌い上げる。「私はアイドルですわ!」というキュートなムーナの日本語MCにファンも納得のリアクション。さらに始まる日本語レッスンのフレーズ「お風呂にする? ご飯にする? それとも……」に続く「ナニ見てんだよ!」(兎田ぺこらに教えられた日本語)でドッと笑いに包まれる。ぺこムナてぇてぇ!


(C) 2016 COVER Corp.


沙花叉クロエのオリジナル曲「P.E.T」は2面性のある歌詞とステージ演出が沙花叉らしさを如何なく発揮したパフォーマンスに唸らされる。紫咲シオン&ラプラス・ダークネス「リップシンク」はムラサキ・イーロデスのコンビ名でも知られる2人の仲のよさと、不敵な歌詞が楽しい1曲。持ち歌にDECO*27提供の「あっかんべー」がある猫又おかゆは、holo*27オリジナル曲「エンドロール」を披露。その後のMCで、リハーサル時にDECO*27のメモ書きで「サイコ歌詞本領発揮パート」と書かれているのを発見したエピソードを明かして笑いを誘った。


(C) 2016 COVER Corp.


不知火フレアがカバー曲「妄想鑑賞代償連盟」をしっとりと、天音かなたがパワフルなボーカルでオリジナル曲「ヒル」を歌い上げ、続くアイラニ・イオフィーンの「モザイクロール」、小鳥遊キアラ&七詩ムメイ「ゴーストルール」、森カリオペ「ヒバナ」のカバー3曲も抜群のパフォーマンスで客席を盛り上げる。カリオペのユーモア溢れるMCの後はいよいよholo*27ステージもクライマックス。星街すいせいがオリジナル曲「プラネタリウム」で客席すべてが息を呑むような歌唱を見せ、大トリ、ときのそらによる「合言葉Ⅳ」カバーで開場全体が、なにかポジティブで前向きな一体感に包まれたまま、「holo*27 Stage」は幕を閉じる。元々ホロメンにもDECO*27楽曲のファンが少なくないことに加えて、それぞれのキャラクターや関係性が練り込まれたオリジナル曲が楽しめる今回のコラボの相性の良さを感じさせるステージに、ファンも大満足の様子だった。

■DAY2はファンの念願がかなう夢のステージ


(C) 2016 COVER Corp.


DAY1とはメンバーを代えて行われたDAY2。オープニングも昨日とはセトリを変えホロライブを代表する全体曲「Shiny Smily Story」でスタート。「SSS」にコールをできる時点で涙を抑えきれないファンも多かったのではないだろうか。続くソロパートは白上フブキによるSST(スーパー白上タイム)で開幕。オリジナル曲「Hi Fine FOX!!」で会場を白上カラーに染め上げる。2曲目は百鬼あやめが新曲「かわ世」を披露。続く夏色まつりも新曲「絶対王政カーニバル」、兎田ぺこら「ララララビット!!」、猫又おかゆ「カミサマ・ネコサマ」とホロメンのキャラクターを強く感じさせるオリジナル曲攻勢でスタートダッシュを決めた。


(C) 2016 COVER Corp.


DAY2最初のMCはぺこーら、フブキの2人。声出し解禁ということでお約束のコール&レスポンスを行う流れだが、ここで全ての野うさぎが待ち望んでいただろうぺこーらの「どどんがどんどんどん!」コールが遂に実現。2年の時を経てついに叫ぶことができた「ぺこちゃーん!」は最高ってワケ!桃鈴ねねは「学園天国」をカバー、戌神ころねは予想外の「走れマキバオー」で見事な競馬実況と側転パフォーマンスを披露し会場のころねスキーを大歓喜させる。がうる・ぐらの「メグメグ☆ファイヤーエンドレスナイト」から、ぐら&森カリオペのEN組によるてぇてぇMCを挟んで実力派ラッパーとしても評価の高いカリオペがオリジナル曲「Taste of Death」で圧巻のパフォーマンスを披露。ここからパヴォリア・レイネ「Illusion Night」、IRyS「HERE COME HOPE」、セレス・ファウナ「Let Me Stay Here」、オーロ・クロニー「Daydream」、ムーナ・ホシノヴァ「愛の小さな歌」とEN、ID組による熱唱が続く。ムーナの「愛の小さな歌」は、JPとIDの相互交流を深めた「ぺこムナ」の出会いを思い出させる歌詞で、今日2人が同じステージに立っている奇跡に思いを馳せることに。


(C) 2016 COVER Corp.


ムーナ、レイネのMCの後、アキ・ローゼンタールがエキゾチックなオリジナル曲「ROSE of the LAMP」を披露。獅白ぼたんがRam Jam World「melody」を透明感のある素直な声で歌い揚げると、紫咲シオンはオリジナル曲「シャンデリア」、ハコス・ベールズが「神っぽいな」のカバーで続く。ここでまだかまだかと待ち望む会場の期待に応えるように、宝鐘マリンが登場し、TikTokでもバズった人気曲「マリ箱」こと「Iʼm Your Treasure Box *あなたは マリンせんちょうを たからばこからみつけた。」を生パフォーマンス。これが見たかった!という会場のボルテージが一気に上がるのを感じた。さらに常闇トワが持ち前の力強いボーカルで「ライメイ」を歌いきる。トワ様マジかっこいい!

船長、トワ様のステージを目いっぱい使ったMCの後はいよいよソロパート終盤戦。星街すいせいが「THE FIRST TAKE」でも披露した「みちづれ」を歌唱。アーニャ・メルフィッサはボカロ曲「カトラリー」、大神ミオは「夜光通信」をしっとりと、天音かなたはハイクオリティなアニメMVでも話題になったオリジナル曲「別世界」をドラマチックに、雪花ラミィが「Fleur」を伸びやかに歌い上げる聴きごたえのあるセトリのソロパートを締めくくったのは、湊あくあ。ステージに姿を見せると同時に会場の空気が変わるのは、ホロライブ随一のアイドル力を持つあくたんならでは。「未だ、青い」を歌うあくたんの姿に多くのファンが心を掴まれたはず。

あくたん、かなたその人見知り“陰の者”コンビによるMCで生「あてぃしのこと好きすぎ!」コールで盛り上がった後、いよいよユニットパートがスタート。かなたそ&船長&シオンが東方アレンジ曲「Bad Apple!! feat nomico」、おかゆ、ころね、ミオしゃのゲーマーズ3人による「ウマーベラス」、シオン&ぐらの「恋は混沌の隷也」と意外な選曲3連発で前半戦の疲れも吹っ飛んだのか客席のコールもボリュームアップ。どんな曲が来ても即順応できるファンの反射神経に感心を禁じ得ないユニットパートの幕開けだった。


(C) 2016 COVER Corp.


ゲーマーズ3人のMCでは自由過ぎるころねのムチャぶりで客席が困惑する場面もありつつペンライトによる綺麗なウェーブも実現。EN組のクロニー、ファウナ、ハコスはTikTokで海外人気の高かったevening cinemaのシティポップ「summertime」を披露。ラミィ、アキロゼ、まつり、ねねち「放課後ストライド」、ぺこーら、ししろん、フブキング「ワールドワイドフェスティバル」とアップテンポなボカロ曲カバーの後は、まつり&ねねちの清楚アイドル?コンビが最後のMCでラストスパートに向けて客席を盛り上げた。

いよいよ最終パート、カリオペ、IRySのENボーカリスト2人によるYOASOBI「怪物」、そしてムーナ、レイネ、アーニャ達ID組の「夜咄ディセイブ」カバーで海外勢のパフォーマンスの後はいよいよ最後のユニット。伏せられたトランプをめくるように、どんなホロメンの組み合わせが登場するかを予想しながら楽しんできたファンの目の前に残ったカードは3枚。この時点でホロライブのファンであれば間違いなく1つの答えにたどり着いていたのではないだろうか。


(C) 2016 COVER Corp.


最後に登場したのはもちろん、あくたん、すいちゃん、トワ様の3人によるユニット「Startend」。湊あくあをリーダーに、一度きりの「VTuber最協決定戦」参戦のために結成された「最初で最後」の3人組が見せた熱い“青春”は多くのファンの記憶に残っている。再結成を望む声も大きいStartendのステージに会場は歓喜の渦に包まれた。3人のイメージをそのまま表現するようなOrangestarのボカロ曲「空奏列車」を歌い上げると、客席からは「スタテン最高!」の声が上がり、ユニットパートを締めくくった。DAY2のラストも4thフェスのテーマ曲「Our Bright Parade」。出演メンバー全員によるユニゾンを全身に浴びながら、2日間のEXPOとフェスを思い返しながらも、この時間がいつまでも続いて欲しいと願うファンは多かったのではないだろうか。ああ、去年みたいにアキちゃんだけ黒のフェスTにならなくてよかった……!


(C) 2016 COVER Corp.


2日間を駆け抜けた「hololive 4th fes. Our Bright Parade Supported By Bushiroad」。回を重ねメンバーの数も大きく増えた今回のフェスでは、ソロパートは無理ではないかと心配する声もあった。蓋を開けてみれば全メンバーの個性やバラエティに富んだ音楽性が如何なく発揮される2日間となり、ファンの満足度は非常に高かったはず。来年もまた、全てのホロメンと、この場所で再開したいと願わずにはいられない、最高のフェスだったのではないだろうか。

フェスの配信チケットはSPWNで4月21日まで発売中。気になる人はぜひアーカイブでチェックしてほしい。

【取材・文:平岩真輔】

リンク:公式サイト
    SPWN(アーカイブ配信)

この記事をシェアする!

MAGAZINES

雑誌
ニュータイプ 2024年5月号
月刊ニュータイプ
2024年5月号
2024年04月10日 発売
詳細はこちら

TWITTER

ニュータイプ編集部/WebNewtype
  • HOME /
  • レポート /
  • VR /
  • 熱狂と感動に包まれた最高のライブがここに! 「hololive 4th fes. Our Bright Parade」「holo*27 Stage」レポート /