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新人賞は渕上舞と水瀬いのりが受賞! 第25回日本映画批評家大賞アニメ部門授賞式開催

日本映画批評家大賞のアニメ部門「日本映画アニメーション批評家大賞」の授賞式が、2016年5月26日(木)に東京芸術劇場で開催されました。

2016年で25回目を迎えた日本映画批評家大賞は、1991年に映画評論家の水野晴郎さんが発起人となり、淀川長治さん、小森和子さんら当時活躍していた映画批評家たちの提唱により立ち上げられました。批評家の視点でのみ選ばれる独自の賞として、映画ファンの注目を集める映画賞です。

アニメーション関連の賞は、第20回の“アニメーション大賞”を皮切りに年々部門が増やされ、2015年からは「日本映画アニメーション批評家大賞」として独立。第2回となる今回は、過去最多となる8部門が設けられ、授賞式も単独で行なわれました。

2015年に活躍し、さらなる飛躍が期待される新人声優に贈られる新人声優賞には、渕上舞さん(「ガールズ&パンツァー 劇場版」西住みほ役)と水瀬いのりさん(「心が叫びたがってるんだ。」成瀬順役)の2人が受賞。

そして最優秀声優賞には、『ドラゴンボールZ 復活の「F」』で華麗な復活をとげたフリーザを演じる中尾隆聖さんと、「妖怪ウォッチ 誕生の秘密だニャン!」でジバニャンを演じる小桜エツコさんが選ばれました。

また、「妖怪ウォッチ 誕生の秘密だニャン!」は、大人から子供まで楽しめる内容が評価され、ファミリー賞も受賞。ケータ君、ジバニャン、コマさんが応援にかけつけ、「ようかい体操第一」を踊る一幕も。

続いて、地域活性化となる“聖域”を作りだした作品に贈られるサンクチュアリ作品賞は、異例のロングランを続け累計興行収入20億円を突破した「ガールズ&パンツァー 劇場版」が獲得。ステージには、その原動力となった大洗町商店街の皆さんも登壇しました。

監督賞に輝いたのは、「映画クレヨンしんちゃん オラの引越し物語サボテン大襲撃」の橋本昌和さん。受賞の喜びを語るスピーチでは、お祝いに駆けつけたしんちゃんからツッコミが入り、会場からは笑い声があがっていました。

また、作品賞が贈られた「バケモノの子」からは、スタジオ地図 代表取締役の斎藤優一郎プロデューサーが登壇。「細田守監督と共に作り続けてきて10年、これからもチャレンジを続けていきます」と、今後の意気込みが語られました。

日本のアニメーションを支えた人物へ贈られる功労賞は、アニメーターの友永和秀さん、株式会社サンライズ代表取締役会長であり、一般社団法人アニメジャパンの理事長でもある内田健二さん、そして作曲家の渡辺宙明さんが受賞。渡辺宙明先生の受賞のお祝いには、なんと歌手の串田アキラさんが駆けつけ「宇宙刑事」シリーズのオープニングをメドレーで熱唱。お祝いに花を添えていました。

そして授賞式の最後は、日本映画の一時代を築き支えてきた人物に贈られるダイヤモンド大賞(淀川長治賞)の発表。今回は、漫画家の永井豪さんに贈られました。週刊漫画を複数本描きつつ、アニメの企画や設定も平行して描いてきたという永井さんは、「あの頃の苦労がようやく認められたのかな」と語り、喜びもひとしおの様子でした。【取材・文=小川陽平】

■第25回日本映画批評家大賞アニメ部門受賞作品
新人声優賞     :渕上舞「ガールズ&パンツァー 劇場版」
新人声優賞     :水瀬いのり「心が叫びたがってるんだ。」
最優秀声優賞    :小桜エツコ「妖怪ウォッチ 誕生の秘密だニャン!」
最優秀声優賞    :中尾隆聖「ドラゴンボールZ 復活の「F」」
サンクチュアリ作品賞:「ガールズ&パンツァー 劇場版」
ファミリー作品賞  :「妖怪ウォッチ 誕生の秘密だニャン!」
監督賞       :橋本昌和「映画クレヨンしんちゃん オラの引越し物語サボテン大襲撃」
作品賞       :「バケモノの子」
功労賞       :友永和秀・内田健二・渡辺宙明
ダイヤモンド大賞  :永井豪
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