アニメ

子供は冒険して成長するもの「バケモノの子」舞台挨拶

7月11日(土)から全国ロードショーとなるアニメーション映画「バケモノの子」の完成披露会見と試写会舞台挨拶が東京国際フォーラムで行われ、細田守監督や豪華キャストが出席しました。

「バケモノの子」は、バケモノたちが棲む異世界「渋天街(じゅうてんがい)」を舞台に、熊徹(CV:役所広司)らバケモノと、九太(CV:宮崎あおい)が築く奇妙な師弟関係、そして親子の絆や淡い恋模様などを描いた“新冒険活劇”です。

多くのマスコミ陣が集まった完成披露会見では、制作ウラ話などが語られました。

粗暴な性格のバケモノである熊徹を演じた役所さんは、「アフレコは難しかった。それに対して、若い方々の演技は上手。アニメで育った世代は違うんですね」と、本作で初の声優を務めた広瀬すずさんや染谷将太さんに感心していました。

細田監督は「夏休みに見る映画を」という依頼を受け、3年前に制作をスタートさせたとのことで、本作は「時をかける少女」('06年)「サマーウォーズ」('09年)「おおかみこどもの雨と雪」('12年)につづく“夏休み映画”に。「子供時代の思い出として、夏休みから得たものは多い。そのお返しとしても、子供たちは冒険して成長しなくてはならないことを体現しました」と語りました。

いっぽう、試写会には約400人の観客が集まり、上映後には興奮冷めやらぬなか、監督やキャスト陣が舞台挨拶を行いました。バケモノたちを束ねる長老の宗師役を演じた津川雅彦さんは「育て育てられるというテーマがすばらしい」と、作品を見たからこそわかる魅力に触れ、それを聞いた監督も「端的に表現してくださって、さすがです」と賞賛の言葉を送っていました。

本作のアニメーション制作を務めたのは、2011年に監督が立ち上げたアニメーション映画制作会社の“スタジオ地図”。スタッフルームの原画コーナーには、監督が驚くほどの布陣のアニメーターが集まったとのことで、なかには「時をかける少女」から細田アニメに携わっているスタッフも多くいたとか。

本作のキャストには声優の山口勝平さんや宮野真守さんも参加しており、監督が「精悍な一郎彦を演じた宮野くんって顔もかっこいいでしょ。顔というか雰囲気というか、魂や人間性が近いことは、声とかいろんなものに伝わる。これが重要なんです」とキャスティングの意図を明かす場面も。

日本だけでなく、フランスなどのヨーロッパ諸国やアメリカ、韓国などですでに公開が決定しているという本作。夏休みの思い出に、劇場まで足を運んでみてはいかがでしょうか。【記事:WebNewtype】

※宮崎あおいさんの「崎」は、正しい表記は「立ち崎」ですが、機種依存文字のため「崎」表記しています。

■劇場アニメ「バケモノの子」
※7月11日(土)より全国ロードショー
リンク:公式サイト

取材・文=麻布たぬ
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