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「劇場版『DEEMO サクラノオト -あなたの奏でた音が、今も響く-』」監督・松下周平インタビュー

2022年03月08日 18:00配信
「劇場版『DEEMO サクラノオト -あなたの奏でた音が、今も響く-』」監督・松下周平インタビュー

「劇場版『DEEMO サクラノオト -あなたの奏でた音が、今も響く-』」監督・松下周平インタビュー

(C)Rayark Inc./「DEEMO THE MOVIE」製作委員会

全世界でヒットした大人気音楽ゲーム「DEEMO」の映画化作品となる「劇場版『DEEMO サクラノオト -あなたの奏でた音が、今も響く-』」。監督を務める松下周平さんに本作の見どころをうかがいました。

――劇場版「DEEMO」の監督を引き受けられた経緯をお聞かせください。
松下 以前演出で参加していた「ブブキ・ブランキ」の小松田大全監督に制作スタジオのシグナル・エムディさんを紹介してもらったのがきっかけだったと思います。「DEEMO」の企画はあったんですが、映画にするかどうかはまだ企画途中の段階でした。当時「クラシカロイド」というクラシック音楽がテーマの作品に参加した後だったので、違うタイプの音楽ものをやってみたいなと思い、監督を引き受けました。

――原作ゲーム「DEEMO」について、初めて触れられたときの印象はいかがでしたか?
松下 普段音楽ゲームをあまりプレイしないので最初は難しかったです。ゆっくり時間をかけてやり込みました。ゲームの進行と一緒に、自分も成長していく感じがおもしろかったです。やり終えて、アリスとDeemoの白黒の世界観が強く印象に残りました。描きすぎない美学と言いますか、余白があると言いますか。

――ゲームで世界的な人気を誇る「DEEMO」をアニメ化する際に最も大切にされたことは何でしょうか?
松下 まずは原作ゲームの「謎のある不思議な世界観」でしょうか。そして、少しダークな雰囲気のなかに温かさがある。あと、原作ゲームの「音楽」をどう映像やストーリーとリンクさせていくか、ということに一番考える時間を使った気がします。正直、音楽は使いたい曲がありすぎて困りました。意味が出すぎてしまったり、ストーリーに乗らなかったりで、泣く泣く使えなかった曲が山ほどあります。

――音楽と3DCGアニメーションの融合が全編にわたって描かれる作品ですが、映像的に挑戦した部分、表現としてやりがいを感じた部分などありましたらお聞かせください。
松下 Deemoがピアノを弾くシーンは大変でした。Deemoって、指がとんでもなく長いんですよ。実際に演奏家の方に弾いていただいてモーションキャプチャーなどもしたんですが、なかなかうまくいかなかったりで、ほぼほぼ手作業で動かしていると思います。3Dアニメーターの方々に頑張っていただきました。

――ストーリーでは誰もが共感できる普遍的な思いが描かれているように感じましたが、特にどんな方にこの作品を見てもらいたいですか?
松下 原作ゲームファンの方はもちろんなんですが、個人的には子供のいる親御さんに見てもらって何か少しでも感じていただけたら嬉しいです。実際の親子関係を描いた作品ではないのですが、「どこかで見守ってくれている存在」についての映画になっていると思います。

――セリフのないキャラクターであるDeemoを動かすうえで、大変だったことやおもしろかったことはありましたか?
松下 Deemoのアニメーションは一番難しかったです。言葉がないのでジェスチャーで表現したいところですが、オーバーアクションでコミカルにしすぎてもキャラと外れますし、表情もまんまる目のみという潔さでして、悩みに悩みました。最終的には、優しく手を触れたり、少しゆったりと歩くような動きを中心に、観客が読み取れる動きを目指してDeemoをつくっていきました。

――キャスト陣は幅広い年代やジャンルの方々が出演されていますが、アフレコの際に監督からディレクションされたことは?
松下 ディレクションというほどのことはしてないのですが、それぞれのキャラクターのトーンは最初に何度かテストして一緒につくっていった感じです。特に、主演の竹達彩奈さんは幼いアリスと成長したアリスの二役だったので、キャラ性は統一しつつどう演じ分けるかなど相談しながらやっていきました。また、仮面の少女役の丹生明里さんとハンス役の松下洸平さんはアニメのアフレコがほぼほぼ初めてでしたが、何度かテストをやっていくうちにすぐに慣れてとてもいい芝居をしていただきました。皆さん、素晴らしかったです。

――これから劇場版をご覧になる方へ向けて、メッセージをお願いします。
松下 原作ゲームファンの方もそうでない方も楽しめる内容になっています。音楽が本当にすばらしいので、劇場にピアノコンサートを見にいくような気分で劇場版「DEEMO」を体感しに来ていただけたらうれしいです。

■劇場版「DEEMO サクラノオト -あなたの奏でた音が、今も響く-」
劇場公開中

スタッフ:原作…Rayark Inc.「DEEMO」/総監督…藤咲淳一/監督…松下周平/副監督…平峯義大/脚本…藤咲淳一、藤沢文翁/キャラクターデザイン…めばち/イメージボード…吉田ヨシツギ/美術…小倉宏昌/美術設定…吉田大洋/色彩設計…片山由美子/CGディレクター…三階直史/CGI…レイルズ/撮影監督…江面久/グレーディング…齋藤瑛/編集…村上義典/音響監督…明田川仁/音響制作…マジックカプセル/主題歌制作…梶浦由記/主題歌…Hinano「nocturne」(PONY CANYON)/制作…SIGNAL.MD、Production I.G/製作・配給…ポニーキャニオン

キャスト:アリス…竹達彩奈/仮面の少女…丹生明里(日向坂46)/サニア…鬼頭明里/ロザリア…佐倉綾音/ミライ…濱田岳/匂い袋…渡辺直美/くるみ割り人形…イッセー尾形/ハンス…松下洸平/バレンスキー…山寺宏一

リンク:劇場版「DEEMO サクラノオト -あなたの奏でた音が、今も響く-」公式サイト
    公式Twitter・@DeemoMovie