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アーティストとクリエイターの化学反応を起こし、火花を散らす! LDH JAPANが展開する総合エンタテインメント・プロジェクト「BATTLE OF TOKYO(以下、BOT)」。これまでに小説「BATTLE OF TOKYO」(著者・月島総記/KADOKAWA刊)や、公式ビジュアルガイド「BATTLE OF TOKYO OFFICIAL STARTING GUIDE」、アルバム「BATTLE OF TOKYO 〜ENTER THE Jr.EXILE〜」「BATTLE OF TOKYO TIME 4 Jr.EXILE」「BATTLE OF TOKYO CODE OF Jr.EXILE」などが展開していたこのシリーズに新たなプロジェクトが立ち上がりました。「BOT」と人気クリエイターとのコラボイラスト展示会「BATTLE OF TOKYO 超東京拡張展」が、5月15日より開催中。
参加クリエイターの人数は45名。そのなかには「BLACK LAGOON」や「341戦闘団」を連載中の広江礼威先生の名前も入っています。広江先生が描いたのは、中務裕太さん(GENERATIONS)が演じるROSSOのイラストレーション。広江先生の参加を聞いた「BLACK LAGOON」ファンの世界さん(EXILE / FANTASTICS)は大興奮。広江先生×世界さんの対談を行なうこととなりました。
はたして、広江先生はどんな思いを込めて「BATTLE OF TOKYO 超東京拡張展」に参加したのか。そして世界さんは広江作品にどんな思いを抱いているのか。お2人に語り合っていただきました。
「BATTLE OF TOKYO 超東京拡張展」7階展示
――今回は「BATTLE OF TOKYO 超東京拡張展」に参加された広江礼威先生と、「BLACK LAGOON」とともに生きてきた世界さんにお話をうかがいたいと思います。まず、広江さんから、今回の企画に参加された経緯をお聞かせいただけますか?
広江 LDHさんのほうから「こういう仕事があるんだけど」とお話をいただいたんです。そこで「BATTLE OF TOKYO」や「BATTLE OF TOKYO 超東京拡張展」の話を聞いておもしろい試みだなって思って、参加させてもらうことにしたんです。いろいろなグループのメンバーがチームに分かれて、しのぎを削り合うっていう仕組みが楽しそうだったし、それを楽曲や映像で見せていくというのもいいなと思いましたね。
世界 広江先生が参加してくださると知って驚きました! いくら積んだんだろうなと思って(笑)。まあ、今のは冗談として、僕も「BOT」のメンバーとして、広江先生や麻宮騎亜先生が参加してくれたらうれしいなって思っていたんですけど、本当に参加していただいてありがとうございます。
広江 いやいや、こちらこそありがとうございます。
世界 僕としてはけっこう不思議な立場で、LDHとしてイラストを発注する側の立場でもありますし、僕が演じるキャラがクリエイターの方にイラストとして描かれる立場でもあるわけで。プレッシャーを感じながら、広江先生の名前を発表させていただいたという感じがあります。広江先生のファンの皆さんも含めて、すごく驚くだろうなと思っていました。
クリエイターたちが描くAstro9≠FANTASTICS
――広江先生は今回、中務裕太さん(「BOT」のROSSO)のイラストを描いていらっしゃいます。
広江 そうですね。中務さん本人を描くというわけじゃなくて、ROSSOのキャラクターとして描くという感じだったので、僕が工夫したところはあまりないんです。ただ、ROSSOのバックグラウンドがおもしろいなと思いましたし、シュッとした男の人をイラストで描くことがあまりないので描いていても楽しかったですね。
世界 「BOT」のMAD JESTERSのキャラクターとして、ひとりがガッツリとイラスト化されることってこれまでなかったので、こういうふうになるのかと。ROSSOの魅力がキャッチーに可視化されたなと思って、すごくよかったです。ありがとうございました!
広江礼威先生が描くROSSO≠中務裕太
――世界さんと広江先生はもともと交流があったそうですね。
世界 広江先生にずっとお会いしたいと思っていたら、たまたま共通の知り合いの方がいることがわかって。先日、初めて直接お話しすることができました。
――世界さんは「BLACK LAGOON」をバイブルとおっしゃるほどの広江ファンですよね。
世界 そうですね。「BLACK LAGOON」がバイブルだというのは、広江先生にお会いした時もお伝えしました。たぶん僕の世代は「BLACK LAGOON」の影響を直撃している世代だと思うんです。僕は洋画も好きだし、ガンアクションものも好きで。横須賀で育ったので、ヤンキーやヒップホップが好きな外国人も周りにたくさんいて「BLACK LAGOON」の世界と自分を重ねやすかったというのもあったんですよね。過酷な世界でサバイブしていくという部分も共感しましたし、何よりも僕はレヴィが好きなんですよ。
広江 なんだか不思議な感じがしますね。芸能人の方々は、僕らの世界と接点がないんじゃないかというイメージがあるので。作品を通じて、結びつくことができるとうれしいです。
世界 広江先生の世界って、真っ黒でもないし、当然真っ白でもない。かといって灰色でもない。僕から見ると、泥色なんですよ。その泥色のなかで、キャラクターの精神性やストーリーが光って見える。泥色のなかで輝く光を見つけるような感覚があって。キャラクターたちがすごく生き生きとしているんです。僕はサメが好きなんですけど、レヴィはサメっぽいんですよね、直感なんですけど(笑)。そういうことも含めて、自分の好きなものと、作品の世界が一致したというのもあります。
広江 ありがとうございます。
世界 僕はお酒が弱いんですけど、「BLACK LAGOON」のロアナプラの、ダーティでクレイジーな世界に入ってみたいなとずっと思っていました。あと、漫画だけでなく、アニメ版も大好きで。ダッチ役の磯部(勉)さんがめっちゃカッコよくて。声優さんの魅力を知ったのも「BLACK LAGOON」だったなと思います。特にバラライカ姐さんには自分の知らなかった一面を刺激されたような感覚があって。人生を捻じ曲げてくれた作品だなって思います。僕のナンバー1ですし、ずっと好きな作品ですね。
――世界さんはパフォーマーとして、さまざまなクリエイティブにかかわられていますが、「BLACK LAGOON」の影響を感じるところはありますか。
世界 もちろん。僕は小さいころからダンスをやっているんですが、小中高と特定のチームを組むことがなかったんです。そういうところもなんか裏稼業っぽい感じがして。職業欄にダンサーって書いても、なかなか受け入れてもらえなかったりといった感じも含めて、「BLACK LAGOON」と自分を重ねられるところがありましたね。ダンスの振付をするときのイマジネーションにもつながっていますし、楽曲をつくるときのコンセプトにも影響を与えていると思います。一気にバロメーターを振り切って、ハイスピードでハイテンポで情緒を揺さぶっていく。そういうところがめちゃめちゃ影響を受けていますね。あと、ライブのときの空間構成や照明の演出を考えるときにも「BLACK LAGOON」の世界観を参考にさせてもらうときもあります。それと、何かをつくっているときに行き詰ったり、シンプルに疲れているときに、自分を切り替える作品のひとつとして「BLACK LAGOON」を読むときがあります。作品に癒やされるというか。新たなインスパイアを受けるための作品だと感じています。
広江 そうなんですね。申し訳ないのですが、僕はまだ世界さんたちがライブをしている姿を拝見したことがなくて。「BLACK LAGOON」を好きでいてくれる世界さんと、パフォーマーとしての世界さんが結びつかないんですよ。僕の作品に食いついてくれたのも不思議ですし、影響を受けて、ダンスや楽曲がつくられているというのがやっぱり不思議なんですよ(笑)。
世界 いろいろな方にお会いするたびに、オタクな世界と、パフォーマーの世界が結びつかないってよく言われるんです。広江先生だけじゃないんで大丈夫です(笑)。皆さん、ライブに来てくださると、たいていびっくりされるみたいで。広江先生にもぜひライブに来ていただいて、驚かせたいなって思います。
【取材・文:志田英邦】
■「BATTLE OF TOKYO 超東京拡張展」
【東京会場】
開催日程:2024年5月15日(水)~2024年5月26日(日)
開催場所:SHIBUYA TSUTAYA
【大阪会場】
開催日程:2024年6月8日(土)~2024年6月23日(日)
開催場所:TSUTAYA EBISUBASHI
【参加クリエイター】
麻宮騎亜、浅見よう、Azusa、いとうのいぢ、上田バロン、兔ろうと、江川あきら、ERIMO、okojo、カワグチタケシ、弘司、GODTAIL、さいのすけ、さおとめあげは、さくしゃ2、紗与イチ、しらび、新條まゆ、鈴木次郎、鈴木ツタ、TAa、タカヤマトシアキ、武梨えり、タスクオーナ、だんちゃお、悌太、pako、花邑まい、ハルタスク、左、平尾アウリ、広江礼威、ひろやまひろし、古海鐘一、BerryVerrine、POKImari、皆川亮二、森井しづき、山中虎鉄、雪広うたこ、読、lack、Ryota-H、ReDrop、ワダアルコ
※敬称略・五十音順
リンク:「BATTLE OF TOKYO 超東京拡張展」公式サイト
「BATTLE OF TOKYO 超東京拡張展」公式X(Twitter)・@BattleOfTokyo