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みんなの反応が作品の活力に!――クリエイター多数来場「クランチロール・アニメアワード2024」開催

3月2日、グランドプリンスホテル新高輪 飛天にて、「クランチロール・アニメアワード2024」が開催されました。本アワードは、北米のアニメ市場を中心にサービスを展開している配信サイト・クランチロールがアニメ制作陣を表彰するもので、去年に続いての日本開催。2022年10月~2023年9月にリリースされたアニメのスタッフやキャストが、さまざまな部門でノミネートされました。ノミネート者だけでなく、海外から来日したゲストや日本のアーティスト・タレントも来場し、イベントは大盛況! 本稿では、授賞式会場から各賞に輝いた方々のコメントをその熱気とともにお届けします。


授賞式の司会を務めたジョン・カビラさんと天城サリーさん


MCを務めるジョン・カビラさんと天城サリーさんの進行のもと、19時から授賞式が開始。開始とともに、澤野弘之さんとKOHTA YAMAMOTOさんが本賞のために書き下ろしたメインテーマが演奏されました。


『Buddy Daddies』浅井義之監督


まず、LiSAさんがプレゼンターとして発表したのは、「最優秀オリジナルアニメ賞」。受賞した『Buddy Daddies』からは浅井義之監督が代表してトロフィーを受け取り、「放送から時間が経ったこともあって、とてもびっくりしています(笑)。皆さんに笑っていただける作品を作っていたかったので嬉しいですね。監督としてこのような賞をいただけて誇りに思っています」と笑顔で心境を語りました。


『呪術廻戦 懐玉・玉折』キャラクターデザイン・平松禎史さん


最優秀キャラクターデザイン賞を受賞したのは、『呪術廻戦 懐玉・玉折』。キャラクターデザインを務めた平松禎史さんは「第1期はメインキャラクターデザインとして携わったものの、第2期(『懐玉・玉折』『渋谷事変』)は若いスタッフが引き継いでくれた部分も多いんです。僕は現場にいなかったので、この賞は僕というよりもスタッフ全員へ送られたものだと認識していますね」と謙虚に回答。また、「今回はキャラクターデザインとして賞をいただきましたが、今後は監督としても頑張っていきたいです」と今後への展望を語りました。


『鬼滅の刃』時透無一郎役・河西健吾さん


『鬼滅の刃」竈門炭治郎役・花江夏樹さん


最優秀アニメーション賞と最優秀美術賞の座は、シリーズ4作目となる『鬼滅の刃 刀鍛冶の里編』に。時透無一郎役の河西健吾さんは現在公開中のワールドツアー上映『「鬼滅の刃」絆の奇跡、そして柱稽古へ』の思い出に触れながら、「世界中の方々の後押しがあって、この賞に選んでいただけたと思っています」と感謝とともにトロフィーを受け取りました。竈門炭治郎役の花江夏樹さんも、「毎週劇場で観たいと思えるほどクオリティの高い美術で構成された作品なので、『鬼滅の刃』が最優秀美術賞を獲得できてとても嬉しいですね」と最優秀美術賞を代表して受け取りつつコメント。


『ONE PIECE』シリーズディレクター・小山保徳さん


昨年に続いて、最優秀継続シリーズ賞は『ONE PIECE』が獲得。シリーズディレクターの小山保徳さんが登壇し、「25周年というタイミングでこの賞を受け取れたのは、ここまで携わってくださったすべてのスタッフのおかげです」と感謝の念を述べつつ、「これまで培ったものだけで安心せず、新しい挑戦も続けていこうと思っています」と挑戦を続ける気持ちをあらわにしました。


『ホリミヤ -piece-』石浜真史監督


最優秀ロマンス作品賞には、『ホリミヤ -piece-』が! 石浜真史監督は他のノミネートラインナップを見て受賞できないと思っていたそう。「キュンキュンする世界観を大切にしながら、ピュアな気持ちで制作しました。観てくださった方々には感謝しかありません」とスピーチ。また、アニメファンに対しては「今後もたくさんアニメを観てくださって、感想をどんどん発信してほしいです。喜びはもちろん、怒りでもいい。それが僕らの活力になります」と感謝とともに、活力的に感想を発信してほしいとファンへメッセージを送りました。


『ぼっち・ざ・ろっく!』キャラクターデザイン・総作画監督のけろりらさん


最優秀日常系作品賞を受賞した『ぼっち・ざ・ろっく!』からは、自身からアニメ化を希望していたというキャラクターデザイン・総作画監督のけろりらさんが登場。「あまりアニメの賞はないので、今回受賞できて嬉しいです。日本で制作しているので、海外の方にも観ていただけていることを実感できる機会となりました。原作もまだ続いているので、今後とも『ぼっち・ざ・ろっく!』を応援してください!」と素直に感謝を述べました。


(写真左より)澤野弘之さんとKOHTA YAMAMOTOさん


『進撃の巨人 The Final Season 完結編 前編』は最優秀作曲賞で受賞。昨年に引き続き、澤野弘之さんとKOHTA YAMAMOTOさんが登壇しました。YAMAMOTOさんは「『進撃の巨人』という作品の大きさを改めて感じています」と2年連続で受賞したことへの感謝を告げつつ、「作品の世界に寄り添った楽曲を作ることは当然として、一曲単位でも楽しんでいただけることも心掛けています。どうかアニメのサントラの中から人生の一曲を探していただけたら」とアニメ劇伴の楽しみ方を提案。澤野さんはアニメ『進撃の巨人』が昨年末に『完結編 後編』が放送されたことに触れ、完結はしたものの、今後も作品を愛してほしいとファンに呼びかけました。



最優秀アニソン賞は『【推しの子】』のオープニング主題歌「アイドル」を手掛けたYOASOBIが獲得。Ayaseさんは「楽曲を作れた人間として、いろんな方に聴いていただけたことと同時に、『【推しの子】』という作品を世界中に届けることができて嬉しいです」と感慨深そうに感想を語りました。ikuraさんは「作品とともに「アイドル」という楽曲が予想していなかったところまで届いたように感じています。これからも作品との縁を忘れずに、活動を続けていこうと思います」と今後の活動への展望も明かしました。



最優秀監督賞は、『呪術廻戦 懐玉・玉折』が初監督となった御所園翔太さんが受賞! プレゼンターのポン・ジュノ監督からトロフィーを笑顔で受け取り、「初めての監督だったので、全てが手探りでした。プロデューサーの瀬下恵介さんと二人三脚で走り抜けたことで、制作できたと思っています」とスピーチ。「いつも観てくださってありがとうございます! 皆さんの作品の反応が活力となっていたので、ぜひこれからも応援をお願いします!」とさらなるリアクションを呼びかけました。



また『呪術廻戦』は、アワードを締めくくるアニメ・オブ・ザ・イヤーも獲得。瀬下恵介プロデューサーは「世界中の方々に『呪術廻戦』を楽しんでいただけて、現場で制作していたスタッフ全員の願いが叶ったと思っています」と受賞への感謝を告げつつ、「アニメーションの表現にこだわるのではなく、どう作れば皆さんにいちばん楽しんでもらえるか? その点を考えながら『呪術廻戦』を作り続けたいと思っています」と来たる新シーズンへの挑戦を語りました。



賞の発表の合間には20周年を迎えた『サムライチャンプルー』のオープニング歌唱や、『宇宙戦艦ヤマト』や『機動戦士ガンダム』、『ドラゴンボールZ』など往年の名作アニメ楽曲オーケストラ演奏、YOASOBIによる「アイドル」の歌唱も挟み、約2時間で熱狂の授賞式は幕を閉じました。

当日は、多くのクリエイター、制作者が来場。作品ごとに来られた方々やプレゼンターの一部をご紹介します!

ノミネートされた作品の皆さん


『山田くんとLv999の恋をする』の皆さん


『THE FIRST SLAM DUNK』の皆さん


『ホリミヤ -piece-』の皆さん


『かぐや様は告らせたい-ファーストキッスは終わらない-』四宮かぐや役・古賀葵さん


『ぼっち・ざ・ろっく!』後藤ひとり役・青山吉能さん


『【推しの子】』の皆さん


『わたしの幸せな結婚』の皆さん


『天国大魔境』の皆さん


『ヴィンランド・サガ SEASON 2』の皆さん


『呪術廻戦 懐玉・玉折』『チェンソーマン』の皆さん


『Do It Yourself!! -どぅー・いっと・ゆあせるふ-』の皆さん


『トモちゃんは女の子!』の皆さん


プレゼンターの皆さん


『スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース』ホアキン・ドス・サントス監督


『パラサイト 半地下の家族』ポン・ジュノ監督


ファッションモデル、ドラァグ エンターテイナー、インターナショナルDJのアクエリアさん


ホスト、実業家、TVタレントのローランドさん


TVタレント、俳優、陸上十種元日本チャンピオンの武井壮さん


歌手のLiSAさん


女優、歌手、モデルの栗山千明さん


クランチロールの幹部も勢ぞろい!


クランチロールの中核を支える皆さん


【写真:奥西淳二、取材・文:太田祥暉(TARKUS)】

■「クランチロール・アニメアワード2024」

● アニメ・オブ・ザ・イヤー 
『呪術廻戦 懐玉・玉折』

● 最優秀アクション作品賞 
『呪術廻戦 懐玉・玉折』

● 最優秀アニメーション賞 
『鬼滅の刃 刀鍛冶の里編』

● 最優秀アニソン賞 
『【推しの子】』「アイドル」YOASOBI

● 最優秀美術賞 
『鬼滅の刃 刀鍛冶の里編』

● 最優秀キャラクターデザイン賞 
『呪術廻戦 懐玉・玉折』 平松禎史・小磯沙矢香

● 最優秀撮影賞 
『呪術廻戦 懐玉・玉折』

● 最優秀コメディ作品賞 
『SPY×FAMILY Season 1 第2クール』

● 最優秀継続シリーズ賞 
『ONE PIECE』

● 最優秀監督賞 
『呪術廻戦 懐玉・玉折』御所園翔太

● 最優秀ドラマ作品賞 
『進撃の巨人 The Final Season』完結編(前編)

● 最優秀エンディング賞 
『呪術廻戦 懐玉・玉折』「燈」崎山蒼志

● 最優秀ファンタジー作品賞 
『鬼滅の刃 刀鍛冶の里編』

● 最優秀長編アニメ賞 
『すずめの戸締まり』

● 最優秀主演キャラクター賞 
『ONE PIECE』モンキー・D・ルフィ

● 最優秀新シリーズ賞 
『チェンソーマン』

● 最優秀オープニング賞 
『呪術廻戦 懐玉・玉折』「青のすみか」キタニタツヤ

● 最優秀オリジナルアニメ賞 
『Buddy Daddies』

● 最優秀ロマンス作品賞 
『ホリミヤ -piece-』

● 最優秀作曲賞
『進撃の巨人 The Final Season』完結編(前編)

● 最優秀日常系作品賞
『ぼっち・ざ・ろっく!』

● 最優秀助演キャラクター賞
『呪術廻戦 懐玉・玉折』五条悟

● 最優秀声優賞(日本語)
『呪術廻戦  懐玉・玉折』五条悟役 中村悠一
※アラビア語、カスティーリャ語(スペイン)、英語、フランス語、ドイツ語、イタリア語、ポルトガル語、スペイン語(南米)による吹き替え版の最優秀声優賞受賞者はクランチロール・アニメアワードのホームページでご確認ください。

● 「何があっても守りたい 」キャラクター賞
『SPY×FAMILY Season 1 第2クール』アーニャ・フォージャー

リンク:クランチロール・アニメアワード 公式サイト

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