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TVアニメ『ダンジョン飯』レッドドラゴン編一挙上映、第13話最速上映会トークコーナーレポート

写真左よりライオス役・熊谷健太郎さん、マルシル役・千本木彩花さん、チルチャック役・泊明日菜さん、カブルー役・加藤渉さん


ついに宿敵レッドドラゴンと対決! TVアニメ「ダンジョン飯」の前半クールのクライマックスである第13話の放送に向けて、「レッドドラゴン編」(第11話~第13話)の一挙上映会が先日、開催されました。


ライオス役・熊谷健太郎さん


上映会には「ダンジョン飯」の出演キャストが集合、作品への思いを語ってくれました。司会に呼び込まれて登壇したのはライオス役の熊谷健太郎、マルシル役の千本木彩花さん、チルチャック役の泊明日菜さん、そしてカブルー役の加藤渉さんの4人。登壇したライオス役の熊谷さんからは「皆さん、終電の時間を確認していただいて」とロングトークになることを予感させるご挨拶。カブルー役の加藤さんからは「みなさん全滅してますかー!?」と呼びかけ会場をどよめかせました。
会場の新宿バルト9は昨年の12月、先行上映会(第1~3話を上映)が行なわれたときに熊谷さん、千本木さん、泊さんが出席。加藤さんは今回が「ダンジョン飯」のイベント初登壇ということで、まずはカブルーのお話を伺うことになりました。

「毎回、出てくるたびに全滅をしているのですが、ギャグを演じようとするのではなくて、真剣に演じつつ、見てくださった方が『こいつらまた全滅してる』って笑ってもらえるようになればいいなと思っていました」と加藤さん。「カブルー役にはオーディションで選んでいただいたのですが、オーディションのときに読んだセリフの中に、原作を読んでいると『おもしろく演じたくなるセリフ』があったんです。それをおもしろく演じようとしたら、音響監督さんから『カブルーは真面目に行動しようとしているから、ストレートに演じてください』と言われて。オーディションだけど収録のような感じで、ひとつひとつ丁寧に対応していただいたんです。そういう感じでオーディションが進んだものですから、手ごたえはあまりなくて。ダメなのかと思ったら、カブルー役に決まって。ええっ!と驚きがありました」
加藤さんのカブルー役にきまった経緯を伺って観客席のファンも拍手。「ダンジョン飯」に加藤さんが参加したことを温かくお祝いしました。


カブルー役・加藤渉さん


「これから第14話、第2クールのオンエアが始まりますけど、カブルーってすっごく重要な登場人物なんですよ」と熊谷さん。
それを受けて加藤さんも「けっこうしゃべります!」とこれからのカブルーの活躍を予感させる発言をしてくれました。

熊谷さんのカブルーの印象は――「カブルーって底が読めない感じがあって。カブルーパーティって、ライオスパーティとは違う関係値があって、すごくいいですよね」とのこと。「カブルーパーティが初登場するときには、音響監督さんから『カブルーパーティは打ち解けていて、まとまっているパーティ』だと説明いただいて。ライオスパーティとは違うことを引き合いに出して説明してくれました」と加藤さんが言うと、「私(マルシル)たちはそんなに仲がいいパーティじゃないからね(笑)」と千本木さんがツッコミ。加藤さんが「カブルーは落ち着きのあるムードメーカーだと音響監督さんから説明を受けました。そのあたりも(ライオスパーティ)とは対称的ですよね」と言うと、熊谷さんも「たしかにライオスはムードメーカーじゃないよね。どちらかというと落ち着きがない……」と会場を大きな笑いに包み込みました。

アフレコではライオスパーティとカブルーパーティは別々に収録していたのだとか。
「熊谷さんとすれ違ったことがあって。そのときに『僕(ライオス)を思いっきり嫌ってください』と言われたんです」と加藤さん。それを受けて熊谷さんは「『嫌ってください』の真意を言うのは難しいんですよね。原作を読んでくださると、きっと理解できるかもしれません。いずれお話ができれば良いなと思います」と今後の展開に期待をしていました。

今回上映された第13話で物語はターニングポイントを迎えます。これまでで印象に残ったエピソードをそれぞれがお話してくれました。
「第1クール目は妹ファリンを救出するためにライオスたちがダンジョンで冒険を繰り広げてきましたが、コミカルでありながらも、独特な死生観が感じられる部分があったと思うんです。レッドドラゴン編で一気にそこに引きずり込まれるような感じがあって。現場でも第11話や第13話は違うテンション感がありましたよね」と熊谷さん。
千本木さんが「第12話のレッドドラゴン戦は、収録のときもみんなでいっしょに戦っている感じがありましたよね」と言うと「ピリッとした感じはあったけど、戦いが終わったあとにマルシルがセンシとチルチャックを治療してくれて。あのシーンでいつもの雰囲気に戻ったような感じがありましたね」と泊さんが収録のころの思い出を語ってくれました。


チルチャック役・泊明日菜さん


「ファリンを蘇生できて、そこで空気がガラッと変わりましたね」と千本木さん。
「♪パーティーだ~!(第1クールエンディング『Party!!』」の雰囲気で)って感じですよね」と突然加藤さんが放り込んだことで、思わず会場は爆笑。加藤さんのノリの良さに楽しくトークが広がっていきました。


マルシル役・千本木彩花さん


話題は上映会で初公開されたばかりの第13話について。

熊谷さんは「狂乱の魔術師こえええええ!」と絶叫。千本木さんは「チルチャックが良かったです」とドラマに注目します。
泊さんは第13話の収録がひとつの課題だったとお話してくれました。「チルチャックがライオスに本音をぶつけるシーンは、オーディションを受けたときにも同じセリフがあったので一度演じていたんです。でも、オーディションのときも悩みましたし、そのあとも本番の収録までずっと悩み続けていたんですよね。涙が出るほど気持ちが昂るチルチャックに感情をどうやって重ねていけばいいのか。その組み立て方がわからなかったんです。でも、きっとどうにかなるだろうと収録現場に行って。現場でみなさんといっしょに録ったら、そのときに『こういうことか』って私の中で腑に落ちました。チルチャックという人物の掴みきれないところが、ようやく少しわかったかなと感じたシーンでした」。
また、千本木さんからは収録のときに飛び出したアドリブについてのお話がありました。
「狂乱の魔術師に地面に落とされて、狭い場所で潰されそうになるときに、チルチャックが『出口を探せ』というのですが、そのときに思わずセリフにないことばが出てしまったんですよね。それがめでたく採用されまして。オンエアにも残っています。そこはぜひ原作の漫画と見比べながら見つけてもらえると嬉しいです」とのこと。

そして、第2クールに向けていろいろな発表が行なわれたあと、登壇したキャストから上映会に参加した皆さんへメッセージが贈られました。
「気になる第2クールのお知らせもたくさんあるということで、今後とも「ダンジョン飯」を原作ならびにアニメ本編も応援していただけると嬉しいです。本日はどうもありがとうございました」と加藤さん。
泊さんは「私もこのあとの話をめちゃくちゃ早く見たいので!4月からの第2クールをいっしょに楽しみましょう」とご挨拶。
そして、千本木さんは「私たちの仲が良すぎるあまりにお聞き苦しいところもあったかもしれないですけど(笑)、楽しい時間を過ごせたなと思ってもらえれば嬉しいです。第1クールも終わりまして、第2クールが始まります。みんなが一生懸命つくった作品なので、みなさんに楽しんでもらえたらいいなと思っております。以上です!」と熱量の高い挨拶をすると……熊谷さんは不思議なテンションで最後のメッセージを観客へ贈りました
「大スクリーンでみなさんにレッドドラゴン編を見ていただけたことがすごく嬉しかったですし、第13話から続く第14話、第2クールへの期待も高くなったのではないかと思っています。第1クール目とは空気感も変わりますし、登場人物はすごく増えるんですが、変わるものもあれば変わらないものもございまして。新しい目的に向かっていくライオス一行の冒険を最後まで見届けていただけたらと思います。SNSをお持ちの方は拡散、YouTubeをご覧になれる方は視聴、チャンネル登録、お気に入りなど、みなさん引き続き応援をよろしくお願いいたします」。


熊谷健太郎さんと千本木彩花さん


仲のいいキャスト陣により、多彩な話題が語られた「レッドドラゴン編一挙上映、第13話最速上映会」のトークコーナー。終電の心配をよそに(?)無事に予定の時間通りに終了し、観客は大きな拍手とともにキャスト陣を見送りました。


©九井諒子・KADOKAWA刊/「ダンジョン飯」製作委員会


【取材・文:志田英邦】

■TVアニメ「ダンジョン飯」
●毎週木曜夜10時30分~ TOKYO MXにて放送中

スタッフ:原作…九井諒子(「ダンジョン飯」/KADOKAWA刊)/監督…宮島善博/シリーズ構成…うえのきみこ/キャラクターデザイン…竹田直樹/モンスターデザイン…金子雄人/コンセプトアート…嶋田清香/料理デザイン…もみじ真魚/副監督…佐竹秀幸/美術監督…西口早智子、錦見佑亮(インスパイア―ド)/美術監修…増山修(インスパイア―ド)/色彩設計…武田仁基/撮影監督…志良堂勝規(グラフィニカ)/編集…吉武将人/音楽…光田康典/アニメーション制作…TRIGGER

キャスト:ライオス…熊谷健太郎/マルシル…千本木彩花/チルチャック=泊明日菜/センシ…中博史/ファリン…早見沙織/ナマリ…三木晶/シュロー…川田紳司/カブルー…加藤 渉/リンシャ…高橋李依/ミックベル…富田美憂/クロ…奈良徹/ホルム…広瀬裕也/ダイア…河村螢

ストーリー:地下迷宮(ダンジョン)の奥深くで、ドラゴンに襲われすべてを失ってしまったライオスたち。彼らにはすぐにダンジョンに戻らねばならない理由があった。しかし食料も何もかも失っている一行、いったいどうすればいい? そうだ、食料がなければモンスターを食べればいいじゃない。ライオスの決意は固かった──

リンク:TVアニメ「ダンジョン飯」公式サイト

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